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将来を見据えて考える

今回は、藤野英人さんの著書「投資家みたいに生きろ」という
本を紹介します。

この本は、将来の不安を打ち破る人生戦略を提示しており、
自分に与えられている選択肢を「如何に多く持つか」という事を
教えてくれています。
投資家みたいに生きろというタイトルですが、投資家になれと
言っているのではなく、投資家の考え方を通じて、日々の習慣を
変えていきましょうという内容です。

また、投資家的な思考をすることで、「世の中のどこに
チャンスが転がっているのか」「自分の市場価値を上げるには
どうすればいいのか」
ということにも
気付けるようになると言います。

本の内容を通じて、今までとは別の視点からの考え方を
聞いてみましょう。






将来の不安を打ち破る人生戦略

まず、皆さんにお聞きします。

何となく将来のお金のことが不安だと思っていませんか?
もし不安だと思っているのであれば、その不安はいったい
どこから来るのでしょうか・・・・

金融庁の報告書で、老後2,000万円問題が話題になりました。
医学の発展や、食生活の豊かさによって日本人の寿命は延び、
定年退職した後に2,000万円の貯蓄がないと満足のいく生活が
できないというものです。
生活スタイルは人それぞれですから、2,000万円という数字は
置いておくとしても、老後に年金だけで暮らしていけるのかという
疑問はあります。

そこで考えられる一般的な解決策は2つです。

・現役世代の若いうちにたくさん稼ぐ
・日々の支出を抑える

しかし、若いうちにたくさん稼ぐといっても、サラリーマンの
平均年収は400万円台で、日々節約しろと言われても限界が
あります。
・・・・、この2つ以外の解決策はないのでしょうか?

筆者は、投資家的な思考で考えることによって、さらに多くの
解決法が見つかると述べています。
筆者が提案する解決法は、さらに2つです。

元気で働ける限り、長く働き続ける
・将来に備えて収入の一部を投資に回す

健康寿命はどんどん延びていますので、働ける限りは働いて、
時間を味方につけてお金を育てていくということなのですが、
「おぉ、そうか!」と納得できない人には3つの誤解が
あるそうです。


誤解① 自立する気持ちが欠けている人が多い

自己責任というと厳しく聞こえるかもしれませんが、
社会全体の基本は自己責任と自立です。
自分の人生は、国が守ってくれるわけではないし、
会社が守ってくれるわけでもないのです。

自分の人生は自分で守るんだと決意しましょう。



誤解② 労働に対する考え方

60歳を超えて、さらに長く働けと言われれば、仕事が嫌だと
感じている人にとっては苦痛でしかありません。
しかし、長く働かなければならない現実は、確実にやってくるのです。

あなたが今やっている仕事は、70歳になっても楽しく続けられますか?
「はい」と答えられない方は、どんな仕事だったら自分は楽しめるのか、
転職するべきなのか、副業もやった方がいいのか、などと
働き方を変えていかなければなりません。

長く働くことが将来の不安を解決することだと言われてガッカリして
しまうのは、労働というのが必要悪で、お金を稼ぐための
手段でしかないと思っているからです。

世の中には、やりがいがあると思って仕事をしている人もいれば、
楽しいと思って仕事をしている人もいますので、そんな人の意見を
聞いて、もっと自分に合う面白い仕事はないかと模索してみましょう。



誤解③ 国民全体の金融リテラシー(知識)の低さ

日本人の過半数が、投資なんで勉強したこともないし、
やるつもりもないと考えています。
投資は怖いものだとか、お金を失うリスクがあるとか・・・・
知識がないからマイナス面ばかりを考えてしまうのです。

子供のころ、お年玉の使い道を聞かれて「貯金です」と答えると
褒められた経験から、銀行にお金を預けることが良い事だと考えて
いる人が多いと思いますが、銀行の預金金利は0.001%です。
(10万円預けて年間で1円の金利)

しっかりと金融リテラシーを身につければ、これから先に私たちが
銀行に預けるよりも投資をするべきであるということは明確です。
学校を卒業したら勉強の機会は自ら作らなければなりません。
今や知っている人だけが得をする世の中となっていますので、
取り残されていかないように学びましょう。







見えない資産を増やせ

資産と言えば、お金とか財産のことを思うかもしれませんが、
それだけではありません。

例えば、好きなものだけを食べるのではなく、野菜や魚や肉などを
バランスよく食べる。
これは未来の健康を維持するための投資です。

例えば、1日24時間しかない時間を好きなことだけして
過ごすのではなく勉強にも使う。
これは自分がレベルアップして新たなスキルを身につけるための投資です。

投資をもっと大きな概念で考えると、投資とは
「エネルギーを投入して未来からお返しをもらう行為である」
と言うこともできて、これが投資の本質なのです。
このような考え方をすることで、私たちの生活には投資的行動が
多いと気づくでしょう。

日常生活での投資的行動は、一般的には自己投資と言われていますが、
自己投資を多く行うことによって、人生の選択肢が増えます。
現金は他人に盗まれることもありますが、
知識は誰にも盗まれません。

あなたは今、どれだけの知識やスキル(能力)を持っていますか?
名刺から会社名を外した時に、自分の力だけでどれだけのお金を
稼げるでしょうか・・・・?

未来からお返しをもらう準備ができていない人は、
投資的行動が少ないかもしれません。
未来の自分がたくさん見返りをもらえるように、積極的に自己投資を行い、
見えない資産をどんどん増やしていきましょう。







何に自己投資するべきか

確実に自分のためになり、見返りも期待できる自己投資は「勉強」です。
いま、社会人の間では「独学・教養」がブームになっています。
学び直しが時代のキーワードとなり、読書をしたりセミナーに
参加する人が増えているのです。

学校で学んでいたことは古い情報となり、今では間違った知識となって
いることもありますので、変化の激しい現代社会では、
知識は常に上書きしていかなければなりません。

筆者は、学ぶ姿勢を身につける第一歩として、
メモをとる習慣を勧めています。
メモの取り方で間違えないでいただきたいのは、忘れないように
メモを取るだけではないという事です。

相手から学んだ事をメモし、そこに自分の考えたことや
気づいたことを書き加えて、受け身的に情報を得るだけではなく、
主体的にアイデアを生み出す姿勢を同時に身につけ、
学びとってやろうと考えていきましょう。

加えて、相手側から見ると、「この人は非常に熱心に話を聞いて
くれているから、この情報も教えてあげようか」
と、心を開いてくれる
きっかけにもなるのです。



次に考えてほしいのは、自分は学ぶ機会をいくつ持って
いるだろうかという事です。

私たちは、年を取れば取るほど新しいことを学ぶのが面倒になって
きますが、それでは時代についていくことはできません。
とくに、科学技術に関してはさっぱり分からないという年配の人が
非常に多いですが、学ぼうとする気がないとよく分かります。

高齢の人たちを見ていると、はっきり2つに分かれています。
一方は、パソコンやスマホなどの知識がなく、最初から
「どうせ使いこなせない」と諦めている人たち。
もう一方は、何歳になっても貪欲に、新しいことに
チャレンジする人たちです。

この人たちに違うのは、知らないことを知ろうとする姿勢の差
だけですが、科学技術の進歩はとても速いので、
取り残された人が追い付くのはどんどん難しくなっていきます。

その他にも、資格を取得するとか、読書をするなど、さまざまな
自己投資がありますので、自分ができそうなものから
始めてみてください。




今回ご紹介した本はいかがでしたか?

未来からお返しをもらえるような日常生活を歩んでいるか、
そんなことを考えていただけるきっかけになれば嬉しく思います。

最後に1つ、私が勧める自己投資を紹介させてください。

それは、健康への投資です。



私は、いろいろな資格の勉強をやっているうちに、健康について
これほどたくさんの情報が溢れていることに驚きました。
朝食はしっかり食べなさいとか、脳のエネルギーは糖質だけであるとか、
食事をすれば元気になれるとか・・・・

健康知識について、必ず正しいとか、これは間違っているとか、
言い切ることは難しいのですが、そんな私でもはっきり
言えることがあります。
それは、全ての人に対して同じ健康常識を当てはめるのは
違うという事です。

BMIという肥満を判断する指標がありますが、普通体重よりも
やや肥満のほうが寿命が長いという統計があります。
また、極端なことを言えば、いくら食べることが好きだからと言っても、
ギャル曽根さんほど食べれば病気になってしまうし、
ギャル曽根さんが1日2,000kcalの食事に抑えても、
健康を保つことはできないでしょう。

例えば、お金持ちでも治らない持病を抱えている人は間違いなく幸せでは
ありませんから、健康を保つため、皆様には最新の健康知識を
学んでいただきたいのです。
もし、「病気になれば病院へ行けばいい」と考えて、健康知識など
知らなくてもいいと思っている人がいたら、それは大間違いです。


私たちの身近にある怖い病気の一つに「糖尿病」があります。
日本の成人のうち、約5人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍と
推測されており、万が一糖尿病になってしまったら、
完全に治ることがないと言われている病気です。
このような、怖い病気に罹らないようにするためには、
健康知識を自分で学ばなければなりません。

美味しいものは脂肪と糖で出来ているというCMがありましたが、
それはホントです。
美味しいもの、食べたいものだけを食べるという食生活では、
私たちの身体は間違いなく病気になってしまいます。

食べた方がいいものと、食べない方がいいものを
しっかりと見極めましょう。
人生は、健康(とお金)があってこそです。

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