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おもしろくもないのに笑う


2023年7月14日(金)朝の6:00になりました。

人の夢は終わらねェ!!!!ドンッ!!

どうも、高倉大希です。




おもしろいから、笑います。

おもしろくないから、笑いません。


その人が笑っていれば、おもしろいと感じているんだなと思います。

その人が笑っていなければ、おもしろいと感じていないんだなと思います。


ともに笑いを味わえるかどうかが、人間関係において決定的にたいせつな、何かなのだ。

山口路子(2021)「サガンの言葉」大和書房


「笑顔の練習をしましょう」と言う人のことが、どうにも好きになれません。

笑顔の大切さは、わかります。

身につけるために練習しようという考え方も、わかります。


それでもやっぱり、おもしろくもないのに笑うことはできません。

上っ面の笑顔を極めて相手を騙そうという魂胆が、そもそも好きになれません。

重要なのは、笑うことそのものではなく、笑えるくらい目の前のできごとをおもしろがれるかどうかです。


基本的に「おもしろい」は、「ふつう」との差分で生まれます。

「ふつう」とは、知識量です。

知識不足で笑えないのは、その人自身の問題です。


「とりあえず形から入ろう」という話なのであれば、ギリ頷けるかもしれません。

ただ、実態のない笑顔は、やはりどこまでいっても奇妙なものです。


知りあいが、知りあいの外科医の人を誘って連れてきたことがあったんです。その人なんか面白くて「あんたはおいくつですか」って。で、さ、七十九ですよというと「もうそれだけ生きればいいじゃないですか」と即座に言いましたから。こちらはもう自信のあるお医者さんだなと思って、そう聞くとラクになるし、げらげら笑う以外にはないわけで。そのぐらいで、もういいんじゃないかと思うんです。

吉本隆明、糸井重里(2004)「悪人正機」新潮社


反対に、おもしろくないときに笑わない人は、とても信頼できます。

きっと、誠実さを感じるのだと思います。


この人は、なにをおもしろいと感じるのだろう。

こんな好奇心も、生まれます。


コミュニケイションの得意な人は、常に「元気で明るい人」ではありません。常に「元気で明るい」状態は人間として不自然です。常に「元気で明るい」という呪縛が「コミュニケイションが苦手だ」という意識を持つ人を大量に作っていると、僕は思っています。

鴻上尚史(2013)「コミュニケイションのレッスン」大和書房


おもしろいから、笑います。

おもしろくないから、笑いません。

ただそれだけの極めてシンプルな話です。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。