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【映画rie】怖くて可愛い。孤島の奇祭 『ミッドサマー』の源流『ウィッカーマン』の世界


1973年公開のイギリス映画
『ウィッカーマン』

配信で見つけたので ようやく。いちいち素敵な造形のオンパレード。主人公のんびりしすぎ。とか この際どうでも 良くなりました。

ミッドサマーの源流らしいですが、R13以上の映画 観られないメンタルにつき…未確認。ちなみに この場面は学校の授業。白装束の立ってる女性は教師。



音楽が格別でした。

アシッドフォークを聴いたりもするのですが、この映画そのものが アシッドフォーク的。清らかで牧歌的な表面の奥に、どす黒い煌めき。

この奇祭は ハロウィンの源流とのこと。可愛いと気持ち悪い、可憐と邪悪、あの世とこの世、生と性 が隣り合わせ。 わっくわくです。

ストーリーは ちゃんとあります。行方不明の少女がいると匿名の通報を受けた警官が、サマーアイル島へ調査のため 一人やって来る…


" 田舎の奇祭・風習に よそものが入ったら "
ホットファズ 俺たちスーパポリスメン。
ウィッカーマンオマージュと聞いていましたが今回やっと確認。たしかに。ホットファズを先に見ていたので、ウィッカーマンに既視感を覚えながら観ました(答え合わせ…)

"田舎の奇祭・風習に よそものが入ったら"な 古畑任三郎とか、金田一耕助シリーズの推理物の あの感じ。ウィッカーマンの奇祭は魅力的すぎでしたけど。女性の裸が妙に多いので、途中から明智小五郎の美女ドラマシリーズを思い出しました。ケレン味込みで。


と、ビジュアルや音楽で にやにやしていたのですが。この閉鎖性、排他性、慣例重視のシマグニコンジョウ。今の日本と少なからず通じている。だんだん笑っていられない気持ちに

慣例重視は盲目的になりやすいし、理屈を聞いても説明があやふやだし…ブラック校則しかり、映画を離れた実社会でも慣例は苦手。理不尽な場合が多いですから。古いルールで人の生活が きゅうくつ って本末転倒。

閉鎖性、排他性にNOと言う事に はっきりと軸足を置いたのは "ホットファズ"で、笑わせながらもメッセージは濃厚で見事でした(バイオレンス描写、私にとっては きつめでしたが笑)まんまリメイクするんじゃなくて、映画作家が "元" をリスペクトしながら、テーマをアップデートしていくのは爽快。


"ウィッカーマン" では " 中央 "で暮らしている人間の " 優しいようだけど無意識に潜む傲慢 " 描写も 面白かった (キリスト教こそが宗教で、他は異教としてしまう点など)

女性の裸はバンバン出てきますが、暴力にしろエロにしろ 直接的な描写が実はないのです。 無事 最後まで観ることができました笑

私にとって新作だった "ウィッカーマン"
みんなが好きな理由、良く分かりました。私も好き。謝謝


🟢ウィッカーマンの話もしているポッドキャストです☟お試しください☟(Spotify)

#6 食わずぎらい映画。ときどき音楽。
https://open.spotify.com/episode/1gBY8jQE8uKwAjM0WGmRez?si=8e2c655876844afa


『ウィッカーマン final cut』
(英題:The Wickerman the final cut/2013年/イギリス/94分/DCP)
監督:ロビン・ハーディー
出演:エドワード・ウッドワード、クリストファー・リー、ダイアン・シレント、ブリット・エクランド、イングリッド・ピット、リンゼイ・ケンプ
脚本:アンソニー・シェーファー
音楽:ポール・ジョヴァンニ

https://joji.uplink.co.jp/movie/2020/6671



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