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幻日の森

未来をみようか、かんがえてみようか
そんな想いに駆られて見上げた夜空は、冷たい風の張り詰めた空気
ただひとり凍える僕は、星屑のよう

想像もできなほどの星の誕生ストーリー
そんなことが思い浮かんだら、あなたの影が見えた

乾いた感覚と暖かな空気、そこには確かにあったと
過去形のあなたは微笑む

思い出の世界に浸っていると、月が満ちる
膨らむ月と細くなる月、時の流れは、いまの僕へと
現実を呼び覚ます

向けられた言葉、突き刺さる現実
疑心暗鬼な心、丸い刃はなお痛い憤り

受け入れるほどの度量は、持ち合わせていないみたいだ
器から溢れ出た言葉は、涙になった

いっぱいいっぱいの感情はコップから溢れて、風になった
どこまでも、あてもなく、吹いていく

聞き慣れた歌は心地よく吹き抜ける
僕の心を見透かすように、思い知らされる
新しい歌はまだ響かない

抜け殻だけを見つめていたくはない
それがあなたの言葉だと信じたくはないけど、真実だった

明日なんて見えない、未来なんて想像に及ばない
また、今日も、ここに漂って
僕はまだ、過去を向いたまま

明日を見に行こうか

その声が聞こえてくるのを
耳をすまして待っている

いつか、いつかの明日が、
きっとその言葉をくれる

そしたら、この森から旅立とう
その先の向こう側の世界へ



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