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【人間関係】相手からの“口撃”に「言い返す」ことができないブレーキの正体

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
パワハラ、モラハラをしてくる人に、言い返したくても言い返せない……。その相手が、上司や同僚、クライアントや取引先、パートナーや親、親戚など、縁をすぐに切るに切れないめんどくさい相手だとなおさらでしょう。
 
私たちが反論できない理由は、私たちの心に「反論ブレーキ」というメカニズムが存在するから――
 
そのように主張するのは、かつて自らもパワハラを受けた経験があり、現在は心理学をベースに、話し方や声のノウハウコミュニケーショントレーナーとして1万人以上レクチャーしている司拓也さんです。
 
司さんによれば、その「反論ブレーキ」には8パターンあると言います。
 
今回は、司さんの新刊『嫌われずに「言い返す」技術』の中で紹介、解説している「反論ブレーキ」の8パターンのうち、3パターンを全文公開します。

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言い返す言葉を知らない・出てこない症候群──行動心理的要因①「ボキャヒン(貧)」

 ハラスメントを行なう相手は「言い返してこないだろう」という相手を選んで攻撃してきます。
 パワハラやモラハラに直面したとき、沈黙を選んでしまう相手を常に探しています。言いたいことを言えて、何も言い返してこない相手を攻撃することは、彼らにとって、何より最大の娯楽だからです。
 にもかかわらず、私たちは攻撃された際に、ハラスメント言葉の攻撃にどう対応すべきかの教育を受けていません。パワハラやモラハラについての対処の仕方の啓発が不足しているわけです。せいぜい「一人で抱え込まないで誰かに相談しましょう」といった程度です。そもそも、相談してそれで解決するなら苦労はしません。
 そんななか、「パワハラに直面したときに、言い返す言葉が見つからない」と多くの人が悩んでいます。
 正論で言い返しても、逆に相手にコテンパンにやられてしまいます。
 相手を怒らせず、自分もストレスを溜め込まないで伝えるための言葉は、あらかじめ仕込んでおかないと、とっさに出てこないものです。

自分攻め責め症候群──行動心理的要因④「セルフハンマー」

 国際調査の結果、日本人は他国の人々と比べて、自己肯定感が低いことが明らかになっています。
 問題やトラブルが生じた際、多くの日本人は即座に「これは私のせいでは?」「私が原因かも」と自己反省が始まります。
 一見、それは誠実さや謙虚さの表れとも取れますが、度が過ぎると、自己非難の無限ループに陥ってしまいます。
 子供の頃「言い訳するな」と親や先生から理不尽な非難を受け続けた人は、大人になっても、その傷が残ります。私はこれを「罪悪感リュック」と呼んでいます。
 このような自己非難の思考癖は、他者からの厳しい言葉や非難を受けた際、それを「私のせいだから仕方ないもの」と正当化し、「これは当然の報いだ」と自らを責める傾向が強まります。
 その結果、他者からのパワハラ、モラハラまがいの不当な攻撃や非難を受けた際にも、自己非難のスパイラルに陥り、自分を守るための言い返すというアクションを取れなくなります。

嫌われたくない症候群──行動心理的要因⑥「コビー(媚び)」

 人間関係を築く過程で、我々誰もが「嫌われたくない」という願望を持っています。
 特に、他人の評価を気にし、常に他人の視線を意識する人は、しばしば自分の意見や感情を抑えがちです。思いやりのある言葉を使い、笑顔を絶やさない姿勢は、初めは周囲から好意的に受け入れられることが多いでしょう。
 しかし、度を超えた自己抑制は、時にストレスを溜め込むことになります。
 その背後には、「嫌われたくない症候群」と呼ばれる、自分自身が嫌われることを極端に恐れる傾向が潜んでいます。
 例えば、上司や先輩としての立場にいる際、部下や後輩に適切な指示やアドバイスを提供する必要がある場面でも、この症状が影響し、言葉を過度に慎重に選ぶことがあります。
 結果、情報が相手に適切に伝わらず「何を伝えたいのか理解できない」「自分の考えがない」「どんな相手にでも媚びている」と評されることがあります。
 自分がハラスメント攻撃を受けたときでさえ、相手やまわりからの注目や、その後の関係性の悪化を恐れて黙ってしまい、何も言えなくなることもあります。

※「反論ブレーキ」全8パターンのうち、残り5パターンが気になる方は、新刊『嫌われずに「言い返す」技術』でチェックしてみてください。

〈著者プロフィール〉
司 拓也(つかさ・たくや)

コミュニケーショントレーナー。声と話し方の学校「ボイス・オブ・フロンティア」代表。日本話す声プロボイストレーナー協会代表。活動歴は15年。年間セッション数は100以上。1万人以上のコミュニケーションの悩みを解決。幼少期のいじめ、学生・社会人時代になってからの上司や顧客からのモラハラ、パワハラ体験からうつ状態を経験。このままでは死んでしまうという危機感から「人の心を誘導し、相手を怒らせずにいじめやハラスメントを受けない方法を見つけ出せば、今後苦しむ必要はない」という強い思いから、心理学やコミュニケーションスキルを貪欲に探求。相手からのハラスメント的言動に対し、その攻撃力を無力化し、相手を怒らせることなく、言いたいことを言えるようになり、自分の心も強くなる「ポーカーボイス&トークメソッド」を開発。現在、心理学をベースとした対人コミュニケーションの講演やセミナーを開催。あわせてコミュニケーションスキルの講師を養成。

いかがでしたか?
 
今回ご紹介した新刊『嫌われずに「言い返す」技術』の著者・司拓也さんは、日本で随一のコミュニケーショントレーナー。心理学をベースに、話し方、声の出し方を、1万人以上にレクチャーしています。

嫌われずに言い返す、著者オリジナルのメソッド「ポーカーボイス&トーク」の重要エッセンスを、多くの会話事例を交えながら徹底解説した新刊『嫌われずに「言い返す」技術』(司 拓也・著)は、Amazonと一部書店では先行発売中、2月12日より全国書店で順次発売されます。興味のある方はチェックしてみてください。

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『嫌われずに「言い返す」技術』の「はじめに」「目次」はこちらで読めます。

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