UMUMアートラボbiz はじまりました!

大型連休となった今年のGW。
「ビジネスとアート」を考える研究室
UMUMアートラボbizを開催しました。
初回の様子をレポートします!


1.アートがキテる!でも、そこにある"スキマ"

この企画の土台となったのは今年の1月から始めた
「こどもとアート」を考える研究室
UMUMアートラボedu。
こども、アートに関わるみなさんと
現場の話を起点に職種をこえて対話し
実験し、考察を深め
現場に持ち帰って実践し、また対話をする。
机上の空論でおわらない、現場に根ざした取り組みができるのでは
と感じている実践型美術教育研究会です。

UMUMアートラボeduのくわしいレポートはこちら⏬**「こどもとアート」を考える研究室 UMUMアートラボeduUMUM 田中 令|note(ノート) https://note.mu/frogizm03/n/nd5ccdbe7b33e


2年ほど前から
アートがビジネスでも注目を集めている
というのを耳にし
アートの時代が来たぜ〜!と、とても嬉しくなり
書籍も読み漁りました。

仕事を「作品」、ビジネス展開を「表現」と捉えたとき
アートの文脈で仕事を考えることの意義とその有用性は
とても共感でき、もっと多くの人に伝えたい!と感じました。

美術史をまなぶ
美術館に足をはこぶ
対話型鑑賞の場に参加してみる...

様々なアートとの関わりが実践されていることを知る一方で
すこしづつ、そこにある "スキマ" が気になり始めました。

アートは人に栄養を与えてくれるもの、と
だれもが心から信じている欧米文化はもちろん
日本でも自分で仕事をつくるひと、会社のリーダーにとって
それらがとても有用性が高いことは納得できる。

じゃあ、組織に属してる人は?
昨日役所の窓口に座っていた人
となりで家を建ててる職人さん
今日のランチを運んでくれたカフェの人
うちの犬を治療してくれる獣医さん
電車で爆睡していたスーツの人...

彼らの仕事に、アートってどのように関わるんだろう?
アートを、それぞれの仕事でどう生かせるの?

アートと仕事をつなげられるのはまだ一部かもしれない。
なんだかまだ、ちょっと遠い。
そこにはまだ "スキマ" がある、と感じました。

だからこそ、もっと意見が聞きたいし
そこから対話したいし
実際に表現もすることで可能性を模索し
現場に根ざした取り組みに還元してほしい。

ーそうだ!
UMUMアートラボeduのビジネス版をやってみよう!

こうしてUMUMアートラボbizがはじまりました。


2.集まった、濃ゆい登場人物

5月4日。
中央線豊田駅にあるコワーキングスペースPlanTには
中小企業診断士をしながらデザイン思考の学びを深める方
はるばる四国から、公務員をしながらグラフィックレコーダーをする方
筆記具メーカーの会社員の方
アートキュレーターの方
アートとの関わりも、仕事も、地域もバラバラな
4名の方が集まってくださいました。

簡単な自己紹介ののち、早速セッションからスタート!

2-1.セッション(対話)

この日の問いは2つ。

▲アートはビジネスに有効なのか?△具体的にどうやってアートとビジネスに活かすのか?

自分の日々のくらし、仕事、エピソードを振り返りながら
それぞれの思想、意見などを書き出していきます。

それぞれにアートやデザインの活動や思想を学ぶ4人の方々からは
独自の経験や考察が飛び交いました。

▲アートはビジネスに有効なのか?<伝達(→)要素>・視覚的なわかりやすさ、情報共有のしやすさ・インパクト、楽しさ→人の印象に残りやすい・発想のジャンプ(新しいアイディア)ができる・個々の時代へのアプローチになる・機能だけでない幸せを創造する商品→新しい商品を開発できる・アートとは「価値を創造する」こと。→仕事にも付加価値を創出できる・コンセプトを掘り下げていくことで、軸がぶれないものを生み出せる

<コミュニケーション(⇆)要素>
・事実に対する解釈の多様性を実感できる→不毛な議論を避けられる
・多様な意見や人、価値観、変化を受け入れる
・作品を眺めることと観察することは異なる。観察することは問いを立てること→相手に歩み寄ることができる行為。
・機能性のないアートの世界は「好き」「嫌い」でしか語れない。→批判ができないので、対等な話し合いができる。
・賛否両論あってこそ、イノベーションが起こる
△具体的にどうやってアートとビジネスに活かすのか?<伝達(→)要素>・大衆に興味を持たせる・言葉にすることが難しい場合、絵で描いてもらうことによって、セラピーとして活用できる・機能でなく、共感できる商品開発・小ロット多種(個人に向けて)で売れる商品やサービス

<コミュニケーション(⇆)要素>
・発想のスキルアップ
・アート的なコミュニケーション(言葉だけではなく感覚やグラフィック)で伝える(企業⇔人も可能)→プロモーションにも有効
・デザイン思考のはじまりは観察。観察する目を養う。
・対等な立場から、ヒエラルキーを超えた議論ができる。
・創造力を鍛える→みんな違う、ことを認識する
・答えがないことを認識
・フレームワーク的思考(論理的思考)からの脱出

でてきたアートの有効性は、大きく二つにわけることができました。
人によりわかりやすく伝える伝達的要素(他者への発信という意味で、→が一方向性のもの)と
相互理解を促進し深めるコミュニケーション的要素(他者との送受信という意味で、⇆が複数のもの)の2つが浮かび上がりました。

また、さらに議論を深めると
相手に興味を持つ、対等な立場をつくるなど
伝達要素とコミュニケーション的要素の
内面的な土台づくりや関係構築にも有効という要素も見えてきました。


2-2.ワークショップ(表現活動)

アート&デザイン談義がやまないお昼休憩を終え
つづいて隣のテーブルで、さまざまな画材を使う
アートワークショップをスタート。

「線」をテーマに、ペン、色鉛筆、えのぐ、クレヨン、パステルなどで
自由に作品制作を行います。

自分のメッセージやコンセプトから、形や線を創造するかた
感覚のままに表現し、それにコンセプトをのせるかた
「線」という与えられた条件を全うするかた

それぞれのスタイルで様々な作品が生まれました。


2-3.鑑賞会

出来上がった作品を壁に貼り、ライティングをし
お互いの作品をじっくり鑑賞し、意見交換をします。
作者が自分の作品のコンセプトを語るのもOK。

「この作品は〇〇を表現しました」
「線を探す旅にでました」
「この作品は〇〇に見える」
「とてもかわいい!」
「どうしてこの色なの?」
「この画材の××がよかった!」
「✴︎✴︎✴︎ということが言いたいのかなと思った」
....などなど
正解も不正解もない場で
だんだんと意見交換が盛り上がり
さまざまな意見が飛び交います。


2-4.振り返り

作品制作と鑑賞を終え
ここで改めて最初の問いを考えます。

▲アートはビジネスに有効なのか?
△具体的にどうやってアートとビジネスに活かすのか?
---作品制作を踏まえ、もう一度考えてみよう。
 (変わったことも変わらないこともOK)


・やはりビジュアル化されることで興味を持ちやすくなる、文字よりビジュアルのほうが伝わりやすい
・言葉では表しにくいことを表せる可能性がある
・表現の裏にあるもの(作者の考え、意図等)を考えようと歩み寄れる。相手を深く理解できる。
・多様性が生まれる→「線」というたった一つのテーマでも多様な表現が生まれた。限られた道具でも違う表現。フレームワークも使いようかも。
・実験をして気づく大切さ→様々な画材を使ってみた。多くの日本の企業は失敗を許容しないので実験できない。実験することでエビデンスの積み重ねが、ビジネスの失敗を防ぐはず→企業の人に伝わるかも
・形にすることですっきりする
・教育現場などでも取り入れて対等な会話の可能性へ
・旅(外部フィールドワーク)で発見を広げる
・行程からの発想
・作者のコンセプトが伝わらないことも面白い

これらを咀嚼し、まとめると

①個人の内面/イメージ/精神とより深く向き合う
②他者とのコミュニケーションを深める
③組織構築(チームビルディング)への活用

の3つの場面で有効なのでは?
というところで
たっぷり4時間の研究会が
あっというまに終了しました。


3.参加者の声

短時間でたくさんの発見があって良かった。でも回数重ねればもっと広がり、深堀りができる気がする。
アートを通じてのコミュニケーションがとても良いことを知れました。今回のように自分で気づきを得て、答えを導き出せるような会はとても勉強になります。
いろんなフィールドで活躍されている方がいらっしゃって、各々の思うアートの話を聞くことができて楽しかったです。


4.初回開催の振り返り

みなさんの対話、言葉を聞いていて感じたことをメモ。

・デザインもアートも、人(心)の拠り所になっている

・実験要素(手を動かす時間)を入れることの重要性
→アートへの期待を現実的なものにするためにも実験(作品制作)には意義がある。また、情報ベースのものより、実体験ベースのメッセージの方がガツンと伝わる説得力がある。

・アートを介する場では、「対等な立場」でのコミュニケーション、意見交換が可能
→ディスカッションでもかなり深い対話が始まっていたが
作品制作を終えたあとの鑑賞会では、より相互理解が深まり
フラットな意見交換がされていたように感じた。

・アートとデザインの関係
→アート:自己との深い対話
デザイン:アート(自分を表現するもの)と社会をつなぐもの

実際に、参加者の方々がすでに知っていたり実践していたものは伝達やコミュニケーションなどデザイン的要素が強く
作品制作をとおして出た意見には自己と向き合うアート的要素が増えたように感じた。デザインは、社会とアート(人の内側を表すもの)をつなぐ方法論なのかもしれない。

いやー、おもしろかった。
スキマを埋める?超える?方法
アートのあり方
デザインとアートの関係...
まだまだまだまだ深堀できそうです。

こちらの企画も毎月開催予定です。
二度目の方ももちろん
初めての方も
職種問わず大歓迎です!!

ぜひ!

<UMUMアートラボbiz 開催スケジュール>

2019.6.2(SUN)11:00~15:00
@PlanT 多摩平の森産業連携センター
https://umumartlabob201906.peatix.com/

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っしゃー!
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UMUM 田中 令

Art Education Research UMUM founder/コネルテ代表/多摩美卒🎨“人と美術表現の関係(再)構築”をテーマに、アトリエ,研究会,施設や企業でのワークショップなど「日常的な表現の場」を創出。世界中に研究旅行に出かけます。

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