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読後メモ 『(当たり前を手放せば人生はもっと豊かに本をスキルとお金に変える) 超フレキシブル 人生論』 河村真木子著 2022年年10月28日発行

1.表題にある 「フレキシブル」な事例、特に著者が実感されたエピソードのところにやはり 感化されました。

 (1)一番 初めに彼女が感じたのは、高校時代のモラトリアムから脱却して アメリカに留学をしていた頃のお話、「セカンドチャンスがある ゆるゆるな システム」。
日本だと一発の試験でみんな平等の中で成績をつけられますが 、アメリカは 個別対応がすごい。  テストの成績がよくなかったとしても、教授室に駆け込んで「何か エクストラワークをもらえませんか?」とか頼み込んで、こなすことでテストの成績の悪い部分を挽回する。 気分が悪くてテストを途中退席してしまってもそう。そんな交渉ありなのかと思うようなことが、 躊躇なく バンバン 教授に訴えかける アメリカ人たち。
 日本ではずるい・ 不公平だと思われそうな、こういった生徒たちからの“鬼 交渉”を教授たちも暖かい目で見守っている。そして一人一人にチャンスを与えている。テストの結果が悪くてふてくされる 学生よりも、その結果に甘んじることなく 再度チャレンジする姿・勇敢に望む 前向きな姿勢だと教授・学校側もとらえているもよう。
試験もテストも意味がなくなる リアルの社会で、大切になってくるのは こういった 交渉力やコミュニケーションスキル。こうした経験を積んでいるので、アメリカの大学で好成績を収めた学生は、社会に飛び出してももう予行演習ができていて、すんなり 社会に入っていける。一方で日本の大学を好成績で卒業した学生は、優秀という方程式が成り立たなくなってしまい 苦労することが多い。

(2)また最近 海外で感じているのは、マニュアルにない対応のサービス。
 例えば、訪れたタイでのレストラン。ウェイトレスがお客さんのぐずついている子供を、母親が食事をしている間中 相手してくれる。日本だと子供に怪我をさせたら大変だということで、マニュアル 対応外の応対は許されない。
ホテルのコンシェルジェ も、自分の私用の交通カードを 緊急対応で貸してくれたり。日本では コンプライアンス 上 許されない 対応であり、フレキシブルな対応が自然になされ、おまけに周りの同僚スタッフもニコニコして それを見ている。

日本では立ち遅れているコンプライアンスも 男女平等 も、 杓子定規にマニュアル化して対応しているが、会社の経営側が 楽をしたいというのが、お客様の目からしてもバレバレ。

2.著者が外資系金融会社にお勤めされていた頃の 特殊な世界にも感謝している。
日本のルールからずいぶん 外れた 社内カルチャーや 給与体系に結果主義。そんな環境が教えてくれたのは、「フレキシブル」をキーワードに自分の頭で考えて行動すること。
「1番を目指すと見えてくる世界がある」「 当たり前を疑って誰もまだやっていないことにチャレンジしてもいい」「どんな仕事も フレキシブルに考えてみること。型にはまった思考では一番は目指せない」

3.リスクを取る時も流儀があるとのくだりも、沁みました。
メリットとデメリットを箇条書きにして頭を整理する。時代の空気を見て、いけると思ったらあとは 振り返らない。大事なことは決めたことに対して後悔はしないこと・責任を取ること。
リスクを取るということは失う可能性があるということ。でもリスクを取らないとリターンは絶対にない。リスクを取る時はやみくもに取るのではなく、時代の空気を精査しながら、タイミングをよく見ていけそうな時に「ぶっこむ」。 失敗したと思ってもまた違うリスクを取ればいい。(これぞセカンドチャンス!) リスクを取ったからといって必ずしも リターンが上がるわけではないけれど、リスクを取らなければ リターンは絶対やってこない。

確かに、少しだけ勇気を出していつもと違うことをやってみると、人生は思ってもない方向に進んでくれるかもしれませんね。


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