心を整える読書ノート
生きていく中で心は様々な色に染まる。穏やかで幸せな時もあれば、もやっと心が曇り、不安が浮かんでくる時だってある。
混沌とした心を整理して、心に余白をつくること。それは読書においても、生きていく上でも、大切なことなのではないだろうか。
読書に没頭していると、いろんな感情が湧き上がってくる。ほっこりしたり、切なくなったり、ふと昔の出来事を思い出したり、推しキャラに悶えたり・・・心は様々な色で彩られる。
そうした感情をその都度ノートに書き記すことで、読んでいる時の自分の心を新鮮なまま言葉に残すことができる。
今読んでいるときの自分の感情は、過ぎ去ってしまうと思い出せない。飾らないありのままの自分を残しておきたい。
思ったことをノートに残すことで、アウトプットされてすっきりとした状態で、次へ進むことができる。
「不安と焦燥が曇りとなり、真実が見えなくなっているのかもしれませんな」
「常に、白紙のカンパスのような心を持っていたいものですな。とはいえ、生きていく中で心はさまざまな色に染まるので、難しいことではありますが」
蒼月海里「幻想古書店で珈琲を 招かれざる客人」ハルキ文庫、2017年
より、43頁、59頁
頭の中をアウトプットして整理すると、心にゆとりが生まれる。
「くまのプーさん」に登場する表現を借りれば、「なんにもしないをすること」とも近い気がする。
たとえば、一人でのんびり散歩をする、空を見上げる、通りがかりの気になるお店に寄り道してみる、お風呂にゆったりと浸かる、日記を書く、珈琲や紅茶を飲んでほっと一息つく・・・など。
「白紙のカンパスのような心」を持って、忙しない暮らしの中でも「真っ白な心でいる時間」を味わいたい。