落ち込む暇もなかった。でも、週末はきちんとごはんを食べた。
もうすぐ5月が終わる。
2021年も、あとひと月で半分終わり。
この半年、仕事で色々あった。
しんどかったはずなのに、対応しなきゃいけないことが色々ありすぎて。
なんだか、落ち込む暇もなかった。
残業続きで、平日は夜ごはんを食べられないこともあったし、たまに早く帰れても残りものをつまんだりとか、雑炊とか適当に済ませちゃうことばかりだった。疲れている日に限って、日用品のストックは切れるし(日用品ってなんで同じタイミングでなくなるんだろう)、洗濯物を干しながら寝落ちしたことも、何回かあった(目覚めた時の絶望たるや)。
その分、週末はきちんとごはんを作って、きちんと食べた。
土曜日は仕事があることも多いから、土日三食全部は厳しいけど、土曜日の夜ごはんと、日曜日の朝ごはん(二度寝してブランチになることが殆ど)はちゃんとしたものを食べようって決めて、週末のごはんを楽しみにして、平日を乗り切っていた。
悲しいことがあっても、辛いことがあっても、日常は止まってなんかくれない。
仕事はすぐ溜まるし、洗濯しないとストッキングはなくなるし、シャンプーや洗剤のストックはすぐ切れるし、おなかはすく。生きていくためには、、、生きていくっていうとなんだか重いけれど、暮らしていくためには、悲壮感に浸っているだけではいられない。
そう、何があっても日常は続くんだなって改めて感じたのが、大好きな坂元裕二さん脚本のドラマ、大豆田とわ子と三人の元夫の第6話を観た時。
松たか子さん演じる大豆田とわ子の友人、かごめちゃん(市川実日子さん)が突然死した。
あまりに急な展開で、視聴者の私は気持ちがついていかなかったけれど、大豆田とわ子は淡々と葬儀の準備をして、誰よりも忙しなく動いていた。
かごめちゃんの葬儀が終わった後、笑顔で会議に参加する大豆田とわ子。こんなナレーションが入る。
仕事終わりにかごめちゃんのお家に行って、冷蔵庫の残り物でごはんを作って、食べながらかごめちゃんが書いた漫画を読んで、お皿を洗う大豆田とわ子。
目には涙が浮かんでいたけど、号泣するシーンは描かれていなかった。
思い返せば、私が好きなお話に出てくる登場人物は、どんな時でもごはんをしっかり食べているなってことに気付いた。
『カルテット』で巻さんはこんな風に言っていたし、
『アンナチュラル』のミコトは、こんなことを言っていた。
小説スロウハイツの神様のコウちゃんは、主人公で脚本家の環に、こんな風に語りかけていた。
これからも、しんどいことはきっと沢山あるんだろうし、色々考えると現実から逃げたくなったりもする。
それでも、きちんとごはんを食べて、暮らしを続けていける人でありたいって思うのでした。
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