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「走る時間」の位置付けや意味を考えさせられる本

今回は、松浦弥太郎さんの著者『それからの僕にはマラソンがあった』を紹介したいと思う。
松浦弥太郎さんは「暮らしの手帖」の編集長を務められた方だ。
僕の中では、いわゆる「丁寧な暮らし」の代表的な存在だと思っている(僕の中だけではないと思われるが)。

そんな松浦さんが、自身のライフワークであるランニングについて考え、
まとめた本だ。
言葉を扱う仕事をしている人は言葉での表現が適格で上手だ。
シンプルで分かりやすい。
こういう風に「走ること」を伝えられたら最高だろうなあというのが
僕のこの本の読後の感想だった。

また、「走ること」がメインの切り口になっているものの、
「走ることと仕事の関係性」などについても松浦さんの視点で書かれてていて、ビジネスにも参考になったりするのが、この本のまた別の魅力だ。

「何を目指しているの?」に対する答え探し

「そんなに走って何を目指してるの?」

僕が走り始めたころ、どんどんのめり込んでいく僕を見て、周りの方々にそう聞かれることが度々あった。

「いやあ、何を目指してるんでしょうね」

その当時の僕は笑いながらそう答えるのが定番だった。
走ることを続けていくとは思っていなかったからか、
まだまだ走れていなかったから自信を持って言えなかったのか、
色んな理由があったが、一番は自分にとって「走ること」を
簡潔に説明できる言葉を持っていなかったということが大きいと思う。

大人になって「セルフプロディース」の必要性を知った。
一方で、ハマっているコトや好きなことをうまく説明できない自分が歯痒かった。
僕はこの本を読んでから、「ランニングをしていることの自分にとっての意味」を考えてみるようになった。そのおかげで、以前よりはTPOに応じて「なぜ僕は走るのか」をサラッと答えられるようになったと思う。

共感したことば(引用)

僕たちは意外にひとりになる時間がないと思いませんか?会社では職場の同僚、家に帰れば家族、たいてい誰かと一緒にいます。
けれども、走っている時間は、誰とも一緒ではなくて、だったひとりきりになる時間です。

それからの僕にはマラソンがあった

僕も、基本的に一人で走ることが多い。
一人の時間をあえて作るというのは、とても大切なことだと思う。
そして、それと同時に一人の時間を作れる環境下にいることを
感謝したいとも思う。

「走ること」を切り口に、一度、松浦弥太郎さんの世界観に触れてみては
いかがだろうか?




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