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救いようのある人生

真夏のピークが去ったって天気予報士が言うのを早くも待ってる。

熱中症にもコロナにもならずにこの夏を生き延びられたなら僕らはある意味メダリスト。誰にもかじられない見えないメダルを胸にぶら下げて今日も顔を隠して日陰を歩く。

街録chに出ていたぱいぱいでか美のインタビューがものすごく良くって、それはなぜかって人間味が溢れ出ていたからだ。名前や年齢のこと、家庭環境や仕事の方向性について。テレビでは伺い知れないあらゆる苦悩や葛藤を経ての今があって、その今だって迷いと対峙し続けている。迷いを晒した女性はかくも美しい。

ただ彼女の場合は簡単に折れない信念と、ぶれそうでぶれない芯の強さを持ってる。迷ってもいいけれど、その迷いから目を背けない。そんなことを教わった気がした。

ひとの本音や人間味に触れるのが好きだ。他人の嘘や繕いに敏感で、うわっつらの馴れ合いからすぐに距離を置いてきた人間だから、ひとの本音や弱さ、それらが露呈する人間味に触れると途端に安心する。

誰かが偉そうに勝手に貼り付けたレッテルを剥がしたくて生きてるみたいなとこあるよ。オリンピック見ていて気付いたのは、強気こそ最大の防御だってこと。なりふり構わずやれることやりたいことやらなきゃいけないこと全部やれ。

「言葉って不思議ね。言った途端、なにかを着地させた気分になってしまうもの」これはたしか岡崎京子の言葉。殊勝な決意表明はクーポンぐらい手軽に使ってきた。"嘘から出たマコト"だけを狙って何度だって自分に擦り込む。裏アカみたいな人生だけは生きるなよ。

大森靖子の『死神』を延々とリピートしながら電車に揺られる。向かいの席に座る子どもの笑顔がひまわりのように揺れていた。

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この門脇麦ちゃん、夏っぽくて最高に好き

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