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4.とりあえず マイケル・フランクス

学芸出版社営業部の名物社員・藤原が、書店での何気ないやり取りを手がかりに、自らのロック遍歴にまつわる雑感をつづります。

当社が得意とするまちづくり、ソーシャルデザインの本の注文が書店さんからたくさんあったので、店に行って見ることにした。

完全なロードサイド店。3市の境界が接するところにある店で電車を乗り継ぎ、駅から歩いて約15分。あいにく店長は不在。
当社の商品は〈旅・冒険〉というプレートの付いた棚にあり、「場所が空いたし、とりあえず入れた」が感ありあり。でも2か月で5冊の販売があり、置いとけば売れる、の典型。当社の本の横にソローの「森の生活」があったのがちょっと気が利いてるか?

MICHAEL FRANKS/THE ART OF TEA(1975)

「とりあえず」と言えば、マイケル・フランクス。とりあえず鳴らしておくと気分がよろしい。どんなシーンでも心の片隅にちゃんと音を残してくれる。個人的にはコーヒーを飲んでいるようなシーンが好きなのだけれど、聴こえるか聴こえないくらいの音量で食事の時に流れていてもOKだ。「とりあえず」というのも何かのきっかけになればそれはそれで意味がある、そんなサウンドを彼は作っている。

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書店に風は吹いているか

「この20年で変らなかったのは、本への思い入れを読者に伝えようとし続けた書店員たちの存在である。彼ら、彼女たちがこれからも書店を支え続けるのである。・・・」 学芸出版社営業部の名物社員・藤原がお送りする、本と書店をめぐる四方山話。


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