Genryo Kanno

宇宙輸送業=ロケットの事業開発 at インターステラテクノロジズ株式会社 「宇宙をも…

Genryo Kanno

宇宙輸送業=ロケットの事業開発 at インターステラテクノロジズ株式会社 「宇宙をもっとアクセスしやすい場所に」 仙台市出身 → 高専でロボットづくり → 大学で経営工学 → 地方テレビ局で報道記者、営業、新規事業 等 → 衛星スタートアップ 事業開発 → 現在

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  • #まいつき宇宙ビジネス

    宇宙ビジネスに関するテーマを月に1回記事にして投稿していきます。 X(旧Twitter)でも #まいつき宇宙ビジネス をつけて投稿しているのでよければそちらもどうぞ。 >アカウント @genryo_k

最近の記事

"地上"の宇宙ビジネス : 宇宙産業の地上セグメントをみてみよう

この記事は…はじめに宇宙ビジネスと聞くと、やっぱり人工衛星やロケットといった「宇宙空間にいくもの」が想起されますよね。私もそうです。 でもそれらは全て「地上にあるもの」があって初めてミッションを達成できます。 今回の記事ではこの地上セグメントを整理してみたいと思います。 私自身もこの辺が頭の中でまとまってないので、どちらかというと自身の勉強用テーマになります。 地上セグメントとは産業規模の統計から地上セグメントにはどんな要素で構成されているのかみてみましょう。 以下の円グ

    • SpaceX が全てを支配する? : 現在と近未来の事業ドメインまとめ

      この記事は…はじめにみなさんご存知 民間宇宙企業の雄・SpaceX。 ロケットはもちろん、最近ではStarlinkが世界的にサービス展開が進んでおり、宇宙産業を変革し続ける唯一無二の存在です。 今回はSpaceXの事業ドメインをみていきたいと思います。 最近、彼らが近い将来展開する(かもしれない)領域の新情報が出てきており、個人的には、ほぼ全ての宇宙ビジネス企業がSpaceXと競合になる未来 がやってくると感じています。(業界の中の人間としてはなんとも恐ろしい話です) 事業

      • New Spaceの”収穫期”到来 : 近年 宇宙スタートアップが達成したこと

        この記事は…はじめに最近、ますます宇宙関連のニュースを耳にすることが多くなってきたと思いませんか? 少なくとも私個人の感覚としてはそう感じています。 日本中の注目を浴びたSLIMの月面着陸は記憶に新しいですが、(記事執筆時点の直前)2024年2月23日朝(日本時間)にアメリカのスタートアップ企業による「民間初」の月面着陸が達成されました。 このように、これまでの政府による宇宙開発に加えて民間の新興企業に関するニュースが続々と出てきていることが、全体的に多くなってきたと感じる

        • 世界のロケット打上げ回数 in 2023 : 宇宙業界のグローバル競争の今がみえる数字

          この記事は…はじめにあけましておめでとうございます。 新年を迎えたら気になりますよね、前年の統計(私だけ?)。 そこで今回は世界各国のロケット打上げ回数、中でも宇宙領域での活動に不可欠な、衛星を軌道投入する「軌道上打上げ」に絞ってみていきます。 打上げ回数 in 2023失敗も含む 軌道上打上げの回数を円グラフと表データで示します。 また、データだけですが、”成功した打上げに限った”場合の表データも載せておきます。 所感数字まとめるだけだと味気ないので簡単に個人的な所

        "地上"の宇宙ビジネス : 宇宙産業の地上セグメントをみてみよう

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        • #まいつき宇宙ビジネス
          9本

        記事

          2023年 (ほぼ)毎日 宇宙について投稿してみた結果の振り返り

          この記事は…はじめに私は、X.com にて「#まいにち宇宙」というハッシュタグをつけて毎日宇宙に関する話題を投稿する という習慣を続けています。始めた動機は自身の勉強のためでしたが、世の中の宇宙業界への関心の高まりに微力ながら貢献できると信じて今後も継続してこうと思います。 年末が近づいてますので、それっぽい記事として「2023年に(ほぼ)毎日投稿してきた結果、その投稿内容の傾向や反応」を分析してみたいと思います。 ※後述もしますが、日々の投稿内容の選定は私の好み(Pref

          2023年 (ほぼ)毎日 宇宙について投稿してみた結果の振り返り

          センサの種類からみる 人工衛星リモートセンシング(リモセン)

          この記事は…はじめに宇宙から地球を観測しデータを得ることは衛星の活用法として典型例の一つであり、宇宙ビジネスとしても最初期からある市場です。 ※色々表記方法がありますがこの記事では リモセン(リモートセンシングの略)で統一します。(他の表記:地球観測、EO(=Earth Observationの略)など) リモセンに関するニュースは度々目にしていましたが、なかなか全体像を理解しきれないでいました。 そんな中、下記の画像に出会いました。 リモセン市場における世界の民間プレイ

          センサの種類からみる 人工衛星リモートセンシング(リモセン)

          「宇宙空間輸送」がアツい : ” ロケットのその先”の輸送ビジネスの現状

          この記事は…はじめに宇宙輸送という単語は現状ほとんどの場合においてロケットを指して使われます。 ですが、一部ではありますがロケットの先の輸送領域も存在しており、私個人としてはここに非常に興味をもっています。 そこで今回の記事は、ロケット自体と比べると比較的新しいこれらを「宇宙空間輸送」と括り、現状についてまとめてみます。 「宇宙空間輸送」って何?「宇宙空間輸送」という単語は今回の記事のためにつくった造語です。(Googleで検索してみましたがまだ世の中では使われていないよ

          「宇宙空間輸送」がアツい : ” ロケットのその先”の輸送ビジネスの現状

          「宇宙輸送ビジネス」の現在地 : 世界の軌道投入用ロケット比較・分析から

          この記事は…はじめに前回記事に引き続き、今月もロケットのお話です。 前回は単純な分類に終始しましたが、正直どの分類軸もロケットのユーザー(ペイロード衛星の持ち主)からするとあまり重要ではなく、実際にユーザーが気にするのは ①打上げ能力 ②コスト ③信頼性(実績)の3点だと思っています。 なので、今回は ①打上げ能力 を主として、ペイロードの軌道投入用途の世界中のロケットを比較することでよりビジネス的な視点で宇宙輸送業界を見ていきましょう。 ※本当は ②コスト も絡めて比

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          「宇宙輸送ビジネス」の現在地 : 世界の軌道投入用ロケッ…

          「ロケット」の分類 : 7つの軸で分けてみよう

          この記事は…はじめに宇宙ビジネス(というか宇宙産業全体)において必要不可欠なものがあります。それは「ロケット」です。 データ利用ビジネスといった”単体では”地上で完結できる企業はあれど、それはデータを収集する衛星が宇宙にいるから。つまり、サプライチェーン全体をみれば必ず衛星を宇宙に運ぶロケットが関与してきます。 ロケットの打上げは非常に心揺さぶられる体験で、子供からお年寄りまで楽しめる(と私は思っている)一方で、ロケットという工業製品への一般の方々の理解はまだまだ深くないと

          「ロケット」の分類 : 7つの軸で分けてみよう

          「宇宙」は新たなビジネス領域 : ロケット会社の事業開発職 ”5つの魅力”とはー

          この記事は…最初にこの記事の執筆者・目的・想定読者・伝えたい事 を明確にします。 興味をもっていただけたらぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです! 自己紹介はじめまして。私、インターステラテクノロジズ株式会社(以降 IST)の事業開発グループで働いている 菅野(かんの)と申します。 実名では初note投稿です。普段 140文字のSNSしか使っていないので長文は苦手ですが、できる限りわかりやすく書きますのでどうぞお付き合い下さい。 自己紹介として私のこれまでの歩みを簡単に

          「宇宙」は新たなビジネス領域 : ロケット会社の事業開発職 ”5つの魅力”とはー