見出し画像

負けられない戦い

スコールに初めて足止めさせられたオバラです。

みなさんは、今まで本気で取り組んできたこと、夢中になっていたことなどはありますか?

私は最初の投稿に書かせていただいたように昨年までバスケットに本気で取り組んでいました。


さて、今回はルワンダでちょっと本気になった話をお伝えできればなと思います。

本気と言っても何かに一生懸命取り組んでみたとかというは話ではなく、久しぶりに負けず嫌いが出てしまったという話です。

誰にでも悔しい経験であったり、負けたくないと思ったことがあるのではないでしょうか?





✔️バスケットボールクラブの現状

私はセカンダリースクールで体育教員&学校の部活的なバスケットボールクラブのコーチとして活動しています。

学校に派遣された時は、すでに1学期の終わり頃でテストが始まっていました。そのため、授業もクラブ活動もありませんでした。

日本の学校とは違い、テストの全日程が終わると学期最終日まで授業はないという仕組みでした。私の学校は全寮制であるため生徒たちは学校の敷地内にいますがフリータイムを各々過ごしていました。
授業はいまだに見れていません。(早く見てみたい!)


テストが終わり、最終日までクラブ活動はあるとのことでバスケコーチとしての活動が配属されて2週目から始まりました。

バスケットボールクラブは、大きく分けて中高男女の4チーム(男子は中学1年生だけで編成されているチームもある)あり、現地人コーチが1人で見ているという状況でした。
現地人コーチと話し合い、私は主に女子チームのコーチをすることになりました。

コーチからは「休み期間(テスト終了日から生徒たちが家に帰省するまでの期間)は、朝10時からの練習と昼14時からの練習と2回あるからよろしく」と聞いていた。

がしかし、練習1日目にルンルンで学校に行くと、パラレルワールドに送り込まれたのかと勘違いするほど、いつもたくさんいるはずの生徒たちが敷地内に1人も見当たらないのです。
出鼻をくじかれた。これをルワンダの洗礼と呼ぶことにしました。
これについてもまたどこかでお伝えしたいと考えております!

午後からは時間通りではなかったですが、ちゃんと練習できました(嬉)

何人かは気になっているでしょう。生徒たちのバスケットのレベル。

オブラートに包んで言うと、とっても教えなければならないことがたくさんあるレベルです。(特に女子)

ただ、生徒みんなが中学生から始めている。ボールが1、2個しかないということを考えるとみんなよく頑張っています!

そんなこんなでコーチとしての活動が始まりました。

「現地人コーチがいい人でよかった!!!」今の感想としてはこれに尽きます。




✔️負けられない戦い

コーチ活動が始動して3日目。その戦いは突然やってきました。

その日は、珍しく午前中も練習できました。(女子は中学生しか来なかった?来れなかった?)

午前中の練習が終わり、お昼ご飯を食べていると雨が降り出してきました。うちの学校は屋外で練習しているため雨が降ると練習ができません。

練習開始の14時には止んでくれるかなあと心配しながら、13時半にコーチに午後の練習はどうするのかと確認の電話をすると
「雨が止み次第練習するよ。女子のキャプテンにも僕がそう伝えとくよ。」コーチがこう言ってくれたので14時に学校へ再び向かいました。

雨は14時には止んでおり、コートも乾いていたため練習できると思いコートに向かうと誰もいない。これがルワンダの洗礼。

14時半に男子のキャプテンと後3名くらいコートに来ました。
「女子は?」と聞くと「知らない。」
「コーチは?」と聞くと「知らない。寝てると思うよ。」
結局、女子もコーチも来なかった。
あ、コーチはめっちゃいい人だし、自分はすでに大好きです。
もちろん生徒たちも大好きです。

男子キャプテンと話していると、「コーチ勝負しようよ。」
私の身長が彼より低いから勝てるとでも思ったのだろうか。

この時、バスケット隊員として活動されていた方から聞いた言葉がフワッと思い出されました。
「最初に、自分がすごいことを見せてあげることも重要だよ。」

コーチとしての威厳を確保すべく、負けるわけにはいかないとふつふつと負けず嫌いの血が騒ぎ出しました。

負けられない戦いは、3ポイントマッチの1on1。シュートを決めれば連続で攻撃というルールで始まった。

私の攻撃から開始。屋外のコートとパンパンに空気の入ったボールにアジャストする前に勝負がついてしまった。

彼は相当悔しかったのだろう。なぜなら、チームで一番上手な選手だからである。

「3ポイントじゃない。10ポイントマッチだ。」
倍以上のポイントを提示され、約1年まともにバスケをしていない私にはきつかったが問題なく勝負を終えることができた。

試合が終了後、気づけばコートの周りに大勢のオーディエンスがいた。

そして、私たちの勝負が終わるのを待っていたかのように男子高校生たちがコーチなしで練習を開始した。

この日は、生徒たちから質問の嵐だった。さらには、今日の練習を見てくれと頼まれた。見てあげたい気持ちは山々だったのだが、まだ男子コーチと連携がまだ取れていないのであまり口出しはできませんでした。

そして、この日を境にキャプテンがめちゃくちゃ話しかけてくれるようになりました。これはものすごい嬉しく感じている。


バスケット隊員の方の言葉があったこと、キャプテンが勝負を挑んできてくれたことで生徒たちと距離が詰められたと思う。
確かに考えてみると、
実力も実績も年齢もよくわからない自分より小さい外国人が
「コーチとしてきました。」
といくら言っても素直に言うことを聞いてくれる生徒の方が少ないだろう。


この勝負から、キャプテンから、まずは自分を名乗る・表現する大切さを改めて感じさせられました。

ありがとうキャプテン。




それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?