水中、暗がり

皆、何を思って生きているのだろうか。
私は現在高校2年生。世の中は戦争、病、不景気と最悪の三拍子が揃いつつある。もしこれが、SFラノベならばこの辺りで転校生が出てきて「この世界を救うにはあなたの協力が不可欠なの!」とでも言うのだろう。しかしながらこれは現実なのであった。世界を救うスーパーヒーローなんて、まして仮面ライダーやウルトラマンは次元の箱に閉じこもって助けてなんかくれない。それが、現実。それでも残酷ながら時間は流れてゆく。
歴史的な流行病、戦争、円安、ミサイル。溜まりかねた人々はハロウィンの夜に自らの内のghostを表に出す。反動で亡くなってしまった人も少なくない。余裕のなくなった大人は子供から目を離し、子供は世の中に絶望して宙を舞う。そんな未来も見えない、暗がりの世界で、皆、何を考えて生きているのだろう。テストの結果?好きな子の姿?友達?未来?私には分からない。憂えるばかりに今が見えない。歪んだ背骨じゃ、世界まで整って見えてしまう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?