読書が教えてくれたこと②
読書が教えてくれたこと①
前にこのテーマで読書は
『没頭すること(のめり込むこと)』
『勇気をもつこと』
この2つを与えてくれたと書きました。
今日は、この記事の続きを書きたいと思います。
読書が、他に教えてくれたこと
それは自信を持つことである。
ある時から、これはおそらく高校に進学した頃からなのですが、思春期も相まって私は人目を気にするようになったように思います。同じクラスに、同じ中学校出身の友達もいたのですが、折り合いがつかず、クラスの中で新しい友達を作ることに苦労したことも、遠因の一つだと、振り返って感じています。
今でこそ、私は気楽に人と向き合うことが多いですが、あの頃の自分の中では、中学校まで気軽に、そして当たり前にできていた『友達作り』ということに大きな壁を見つけ、できなくなってしまったことにある種の自信をなくしたのだと思います。
クラスに友達がいなくても、他にも心地の良い居場所を見つけたいと思った私は放課後、図書室に通いました。家計状況が苦しい中で、高校進学を果たすも、部活動をする金銭的余裕はありませんでした。放課後の居場所をそこに見出したことは、今でも私の宝物です。
高校の図書室は中学のそれとは違い、(これについては、以下の引用参照。)
明るく開放的な空間には、背の高い棚が並び沢山の本が配架されひしめき合っていました。
『こんなにたくさんの本が読み放題なんだ。』
そう思うと、居ても立っても居られず毎日のように通いました。当然図書室なので、勉強するにもうってつけの環境です。
勉強→読書→勉強→読書のループを一生懸命にひた走りました。
その中でも、私が今でも鮮明に記憶している本があるので紹介します。
『いちご同盟 (集英社文庫)』三田 誠広
死ぬことも考えた主人公の良一が、病気の直美に出会い変化していく日常と感覚を描いた作品です。
自分自身をただ「不遇である」と心の何処かで嘆いていた私は、良一に自分を重ねて読みました。
「生きろよ。」
ハッとそう思ったのです。私も生きて進んでいかなければならない。前を向いて自信をもって新たな一歩を踏み出していきたい、その願いが映像のように思い出されるのです。
冬でした。暖房が効いた図書室で、窓辺に置かれたソファに座り、一人で暗くなるまでこの本を読み続けたのを覚えています。
帰り道、どんな表情そして気分で家路についたのかは今では記憶の彼方ですが、それでもこの本が与えた衝撃(インパクト)は計り知れないものがありました。
その後も高校の図書室は、本を通して私にたくさんの学びを与えてくれました。栄養について学んだり、歴史について学んだりと、多くの知識と経験の疑似体験をさせてくれたのです。
郷里を離れてもうすぐ、17年目になろうとしています。あの頃の自信のなくした自分に、読書が与えてくれたものは、非常に大きかったなと今でも感じます。
あの図書室は今でも多くの本に囲まれて、今日も誰かの勇気や励ましとなっているのでしょうか。今だからこそ、再び訪れたいと思うのです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
サポートありがとうございます。感謝です。