秋田麻早子

『絵を見る技術:名画の構造を読み解く』を朝日出版社さんから発売しました。絵のデザイン、…

秋田麻早子

『絵を見る技術:名画の構造を読み解く』を朝日出版社さんから発売しました。絵のデザイン、いわゆる「造形的な特徴」を見るための技術をお伝えする本ですが、はからずもその技法を、出版業界のいろんな方のデスクを批評する際に駆使することに。

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私のおススメ美術書10選(5月~7月)

5月11日にはじめた「私のおススメ美術書シリーズ」、7月8日に10冊になったので、一旦まとめます。最初はポップに導入し、急角度で趣味に走るさまをご覧ください。 …

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美術史家風Ver.:オフィスという<場>におけるデスクを解釈する視座についての一考察:消費資本主義に対する多様なアンチテーゼ

 (注)これは、『H氏のカオスなデスクに惹かれる理由』を”もしも美術史家が書いたなら”というパロディです。私は美術史専攻で、美術史の本が大好きです。誇張もありま…

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オリジナルVer. H氏のカオスなデスクに惹かれるのは何故だろう?

 最近、A出版社営業部のH氏のデスクが、大変なカオスになっていることが話題になりました。  お片付けやミニマリズムが流行する時代なので、「もっと整理整頓された、使…

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私のおススメ美術書10選(5月~7月)

5月11日にはじめた「私のおススメ美術書シリーズ」、7月8日に10冊になったので、一旦まとめます。最初はポップに導入し、急角度で趣味に走るさまをご覧ください。

私がおススメする美術本1:『天使と悪魔』ダン・ブラウン

私がおススメする美術の本、という呟きを始めようと思います。まずは、ご存知の方も多い、ダン・ブラウンの『天使と悪魔』。内容は、ローマの名作美術案内をしつつの冒険活劇です。とくに、ベル

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美術史家風Ver.:オフィスという<場>におけるデスクを解釈する視座についての一考察:消費資本主義に対する多様なアンチテーゼ

 (注)これは、『H氏のカオスなデスクに惹かれる理由』を”もしも美術史家が書いたなら”というパロディです。私は美術史専攻で、美術史の本が大好きです。誇張もありますが、遊びだと思って許してください。

 デスクを批評する際に留意すべき点として、まずデスクを静態の表象として捉えるか、あるいは動的な過程(プロセス)として捉えるかによって、取るべき方法論にも変化が生じ、またその解釈の叙述の在り方にも当然な

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オリジナルVer. H氏のカオスなデスクに惹かれるのは何故だろう?

オリジナルVer. H氏のカオスなデスクに惹かれるのは何故だろう?

 最近、A出版社営業部のH氏のデスクが、大変なカオスになっていることが話題になりました。

 お片付けやミニマリズムが流行する時代なので、「もっと整理整頓された、使い勝手のよいデスクにした方がいいんじゃないの?」なんて思う人が主流と思いきや、なんだかとっても魅力的と思った人が大勢いたのです。

 かく言う私も、このデスクに言いしれない魅力を感じました。その魅力を「美術史上の重要な作品に例える」とい

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