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一緒に居るのにさみしいね
言葉に詰まってあの子は眠るただそれだけの日常が、もう無い。
『Eve / Worlds end girlfriend, Smany』
眠る。
春が来る。
薄目を開ける、幾つもの皮膜を押し寄せて、思ったよりもずうっと遠くへ歩いていたことを思い返す。
夕立が降っていた真夏の午後だった。
湿り気、照り返し、夏の声が部屋を包む、玉みたいな汗、きらきらと涙みたいにかがやいた、宝石。
祖母のしわくちゃの
私は世界など、もっていない
穏やかな笑み、気温、中島らもは面白い。
確かに中島らもは面白い。
低音で燻したユーモアは腹の底をフツフツと煮らしたようで愉快、不愉快のギリギリ一歩手前を過る危なっかしさ、故、シニカルはいつだって面白い。
果てる、果て、心が削れた夕方は傷付く。
なんで傷ついているのかイマイチ理解できないまんま、ハサミを進める。
手垢のついた哀しみ。行き場の無い咆哮。
異性からのつめたい視線は、同性のつめた