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【医師監修】生え際・おでこが痒いと前髪が後退する!?原因と対処法を解説

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生え際・おでこが痒いと前髪が後退する!?原因と対処法を解説

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「髪の毛の生え際が痒い」と悩んでいらっしゃいませんか。

頭皮の痒みは薄毛の原因となる場合があります。

痒みを放置していたら、いつの間にか前髪が後退していたという事態にならないよう、痒みの原因と対処法を学んでおきましょう。

一口に痒みといっても、乾燥、皮脂、ストレスなど、その原因はさまざまです。
そして、原因が違えば、対処法も異なります。自分はどのタイプなのか考えながらチェックしてみましょう。

おでこや生え際が痒い…考えられる原因は?

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痒みのメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、肥満細胞から出る「ヒスタミン」が知覚神経に作用して痒みが脳に伝えられ、頭皮や肌に刺激として現れます。

このときに神経伝達物質の「神経ペプチド」が放出され、再び肥満細胞を刺激し、ヒスタミンが分泌される…というスパイラルです。

「最初はちょっと痒かったから掻いただけなのに、どんどん痒みが広がっていった」という誰しもが経験した現象は、このような原理が働いていたのです。

頭皮の乾燥

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頭皮に限らず、肌は乾燥すると痒みをともないます。

頭皮や皮膚には、外部環境の刺激から肌を守るために皮脂の適度な潤いが必要です。

皮脂が足りない状態で乾燥すると、頭皮のバリア機能が低下し、ちょっとした刺激でも痒みを感じるようになるのです。

頭皮が乾燥する原因はいくつか考えられます。

まず、洗浄力の強いシャンプーで頭皮をゴシゴシ洗うという行為です。

洗浄力の強いシャンプーは頭皮の汚れだけでなく、必要な皮脂まで洗い流してしまうことがあります。

よかれと思ってやっている行為が、頭皮を守るために必要な皮脂を洗い流し、痒みにつながっている可能性があるのです。

また、紫外線が乾燥を引き起こしているケースもあります。

紫外線は肌に悪く、同じように、頭皮にもダメージを与えます。紫外線を受けた頭皮は乾燥しやすくなり、結果的に痒くなってしまうのです。

皮脂の過剰分泌

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頭皮を乾燥から守るために皮脂が必要とお伝えしましたが、逆に皮脂が多すぎるのも痒みの原因となります。

頭皮から分泌された皮脂は、常在菌によって分解され、頭皮を守ったり髪のツヤを保ったりする役割を果たしています。

そこに皮脂が過剰に分泌されてしまうと、常在菌が増えすぎてしまい炎症を起こしやすくなります。

皮脂の過剰分泌が起こる原因はさまざまですが、乾燥の原因と同様に、日々の洗髪が影響している可能性があります。

シャンプーでゴシゴシと強く髪を洗うと、必要な皮脂まで洗い流してしまうとお伝えしました。

洗髪によって乾燥した頭皮は、今度は潤いを補おうとし、過剰な皮脂の分泌につながってしまうのです。

また、食生活などの生活習慣の乱れが原因になる場合もあります。

普段からファストフードやジャンクフードなどの脂っこいものを食べている方は、頭皮にベタつきが発生します。
乾燥も大敵ですが、ベタつくほど皮脂が分泌されている状態もよくないということを理解しておきましょう。

汗・蒸れ・汚れ

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汗や皮脂が出た状態で長時間放っておくと、雑菌が繁殖し炎症を起こす原因になります。
痒みだけでなく、においの元になることもあるので、汗をかきやすい夏場や湿気が多い時期は気をつけましょう。

ストレス

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ストレスも頭皮の痒みの原因となります。

ストレスを感じたとき、頭から汗が吹き出してきたという経験がある方もいることでしょう。
このように、ストレスによって頭皮の皮脂分泌が過剰になったり、痒みを発生させる「ヒスタミン」の分泌が増えたりという可能性があります。

疾患

頭皮の痒みのすべてが、乾燥や皮脂の過剰分泌が原因というわけではありません。

なかには、皮膚疾患によるものもあるので、心配な場合は皮膚科を受診しましょう。痒みをともなう皮膚疾患には、アトピー性皮膚炎・蕁麻疹(じんましん)・接触性皮膚炎・脂漏性皮膚炎などがあります。

おでこや生え際、前髪が痒いと薄毛の前兆って本当?

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おでこや生え際など、頭皮の痒みは薄毛と関係しているのでしょうか。結論としては、医学的根拠は認められていません。

しかし、おでこや生え際に痒みがある場合、先述したとおり乾燥や脂漏性皮膚炎などが原因となっているケースがあるため、まったくの無関係とはいい切れません。

原因別!おでこや生え際が痒いときの対処法

前述のように、痒みは頭皮環境が悪くなり発生します。

その結果、髪の毛にもダメージを与え、薄毛になってしまうということがないよう、痒みの対策をしましょう。現在、痒みしかないのであれば、それは初期症状です。しっかりと対策をすれば、薄毛を防ぐことができるかもしれません。

頭皮を優しく洗う

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洗髪は毎日行いますので、自分の頭皮に合った正しいシャンプーを使うことが大切です。

皮脂が過剰に分泌する脂漏性湿疹の場合は、適度な洗浄力があるシャンプーを選び、毎日きちんと洗うように心がけましょう。

シャワーだけで済ませるのではなく、できれば温かいお風呂にも入ってください。湯船にゆっくりとつかることで頭皮の毛穴が開き、汗や汚れを落とすことができます。

一方で、乾燥によって痒みが発生している方は、洗浄力が強すぎない低刺激のシャンプーを選ぶとよいでしょう。保湿力が高いものやトリートメントも効果的です。

いずれも、髪の毛を洗うときはゴシゴシと強くこするのではなく、指の腹を使って優しく洗い流します。爪を立てるような洗い方は頭皮を傷つけるだけでなく、必要な皮脂まで洗い流してしまう恐れがあるので注意が必要です。

紫外線から守る

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紫外線を強く浴びると、頭皮の乾燥を引き起こします。野外での作業が多い方や、外出が多い方は帽子を被ったり、なるべく日陰を歩いたりと工夫しましょう。

ただし、帽子やヘルメットを長時間被っていると汗をかき、雑菌が繁殖する可能性があります。適度に通気するなど心がけましょう。

また、1日の終わりにはシャンプーを使ってしっかりと汚れを落とすことも忘れないでください。

生活習慣の見直し

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生活習慣が乱れている方は、これを機に見直してみましょう。

しっかりと良質な睡眠をとる、栄養バランスのよい食事をとる、適度に運動する、ストレスを上手に発散させるなど、ちょっとした気の持ちようで頭皮の環境も変わります。

頭皮の健康に必要な成分は、ミネラル、亜鉛、マンガン、鉄分などです。

亜鉛は卵や納豆、ブロッコリーなどに多く含まれています。

マンガンは豆類、ナッツ、茶葉などに多く含まれています。不摂生な生活や過剰なダイエットで食生活が乱れている方は、たんぱく質やビタミンも大切です。

お肌や頭皮のターンオーバーを促してくれます。食事での摂取が難しい場合は、サプリメントなどを併用してもよいでしょう。

心身への負担を減らすという意味でも、生活習慣の見直しはとても大切です。

まとめ

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頭皮の痒みは、乾燥や皮脂の過剰分泌、生活習慣の乱れ、ストレスなどが原因となっています。

対処方法が異なるため、自分がどのタイプなのか正しく把握することが大切です。基本的には、頭皮をいつも清潔に保ち、バランスのよい食生活や規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。

また、痒みは薄毛の初期症状ですが、すでに抜け毛が目立っている場合は、薄毛に対応しているクリニックで診てもらいましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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