見出し画像

【医師監修】ストレスで抜け毛は増えるって本当?原因・対策を解説

ストレスで抜け毛は増えるって本当?原因・対策を解説

画像1

「最近、髪の毛が薄くなってきた」
「抜け毛が気になるようになってきた」

そのように感じるとき、抜け毛の原因が何か思い当たるでしょうか?

抜け毛の原因は、栄養不足、睡眠不足、運動不足、喫煙などさまざまです。

そして抜け毛を引き起こすきっかけとして、ストレスが大きく影響します。

ストレスと抜け毛の関係性やその対策方法を知って、頭皮のお悩みを軽減しましょう。

ストレスで抜け毛は増える?

画像2

Q.「ストレスは抜け毛は増えるのでしょうか?」

A.「はい、抜け毛の一因になります。」

ストレスとは、外部から何らかの刺激を受けたときに身体や心が感じる緊張状態のことです。

体調不良、睡眠不足、仕事、人間関係など日々の生活で起こる変化や出来事がきっかけとなり、心身は緊張状態に陥ります。

ストレスを感じた身体は、気分が沈んだり、食欲がなくなったり、頭痛がしたりと、少なからず変化が起こります。

そして、身体の一部である髪の毛も、例外なくストレスにより一定の影響を受けることになるのです。

ストレスと抜け毛の関係とは?

画像3

ストレスと抜け毛には、実際どのような関係があるのでしょうか。

ストレスが抜け毛を引き起こすメカニズムには以下のようなものがあります。

血行不良になる

脳がストレスを感じると、体内を通っている交感神経が緊張し、血管が収縮します。

細くなってしまった血管の中を行き交っている血液は流れが悪くなってしまい、髪の毛にも十分な栄養がいかなくなってしまいます。

普段から食事などに気をつけていたとしても、血液の流れが悪く栄養が行き届かなくなると、髪の毛も細く弱くなってしまいます。

そして、弱くなった髪の毛は最終的に抜け落ちてしまいます。

ホルモンバランスを崩す

仕事やプライベートでのストレスが重なり、寝つきが悪くなったという経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

良髪の毛の成長には「成長ホルモン」が深く関係しており、このホルモンは、寝ているときに多く分泌されます。

しかし、ストレスによって自律神経が乱れると、睡眠不足を招くことがあります。

良質な睡眠がとれないということは、成長ホルモンの分泌が低下し、髪の毛の成長にも支障が出る可能性があります。

AGAが悪化する

AGA(男性型脱毛症)は、ストレスで発症するものではありませんが、すでに発症しているAGAを悪化させる原因となります。

また、始めていたAGAの治療効果が抑制されるということもあります。

先述したホルモンバランスや睡眠不足などは、AGAの進行にも影響を与えてしまうのです。

ストレスによる抜け毛の特徴

画像4

ストレスによる抜け毛にはどんな特徴があるのでしょうか。

抜け毛の特徴を知ることで、ストレスが原因なのか、それ以外のことが関係しているのか発見するきっかけになります。

ストレスによる抜け毛の主な特徴は次のようなものがあります。

髪の毛がまばらになる休止期脱毛症

画像5

ヘアサイクルには、「成長期」「退行期」「休止期」の3つの周期があります。

このうちの「休止期」は、下から新しい髪が生えてきて脱毛する時期のことで、通常であれば全体の7~13%程度といわれています。

しかし、ストレスが原因で休止期から成長期へと移行する割合が減少することがあります。
その結果、新しい髪の毛が減少し、髪の毛がまばらな状態になってしまいます。

一部分だけが抜ける円形脱毛症

画像6

「10円ハゲ」や「円形脱毛症」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

円形脱毛症とは、毛包組織に対する自己免疫疾患であり、精神的ストレスなどが引き金となって発症するといわれています。

また、一部分だけ一気に抜けている状態のハゲが10円ハゲです。気づいたら突然、頭に10円ハゲができていたという場合、ストレスが原因の可能性があります。

毛根の根本が細い・縮んでいる

正常な抜け毛の場合、毛根の部分がマッチ棒のように膨らんでいます。

また、その膨らんだ部分が白くなっているのも特徴です。
これに対し、根本が細い、縮んでいるという場合は、危険な抜け毛のサインです。

抜け毛が増えてきたと感じたら、毛根の状態をチェックしてみましょう。

ストレスによる抜け毛にはどう対策したらいい?

ストレスと抜け毛の関係性を把握したところで、対策法についても知っておきましょう。

日常生活において少し気をつけるだけで、症状を緩和できる可能性があります。

精神的ストレスの原因を取り除く

画像7

ストレスの原因が分かっている場合、まずは根本的な部分を改善することが大切です。

人間関係がストレスの原因なのであれば、その人と距離を置きなるべく接触しないようにします。

仕事がストレスなのであれば、気を許せる上司や同僚に相談してみるのもよいでしょう。

ここで気をつけなければいけないのが、ストレスは悪い出来事があったときだけ受けるものではないということです。

自分が嫌だと感じていることは判断しやすいですが、「変化=刺激」なので、場合によってはストレスだと認識していないケースも考えられます。

例えば、職場での仕事ぶりが評価され、昇進の話があったときなどです。

一見すると、よい話のように感じますが、知らないうちに身体がプレッシャーを感じ、ストレスとなっているかもしれません。

こういったケースでは、抜け毛の原因に気づかないこともあります。抜け毛が増えたと感じたときは、直近で生活に変化がなかったか振り返ってみるとよいでしょう。

生活習慣を改善する

画像8

不規則な生活や偏った食事、睡眠不足、喫煙などは抜け毛を増やす原因といわれており、ストレスによる抜け毛を促進させる可能性があります。

また、規則正しい生活を送ったり、良質な睡眠をとったりすることはストレスを感じている心身によい影響を与えてくれます。

ストレスによる抜け毛が増えたと感じたら、同時に生活習慣も見直してみましょう。

リラックスできる時間をつくる

画像9

心身のストレスを軽減するためには、1人ゆっくりと休める時間をつくることが大切です。

普段仕事で忙しい方は、数日間の休みをとって旅行を楽しんだり、のんびり過ごしたりするのもよいでしょう。

なかなか休みがとれない場合でも、就寝前にスマホやパソコンを見るのをやめ、しっかり身体をいたわりましょう。

頭皮マッサージをする

画像10

ストレスによる血行不良で起こった抜け毛を改善するためには、頭皮マッサージも効果的です。

頭皮をもみほぐすようにマッサージすることで、血行が促進され、頭皮環境がよい方向に変化します。

また、血行促進のためには、ふくらはぎのマッサージもおすすめです。

ふくらはぎは「第2の心臓」といわれることがあるほど重要な部分です。血液は心臓から送り出されて全身へ運ばれます。

その際、全身の筋肉が収縮し、ポンプの作用によって心臓から送り出された血液は戻ってきます。

ふくらはぎは心臓から最も遠い位置にあり、重力に逆らって血液を送り返す必要があるため、ふくらはぎをマッサージすることは大切なのです。

全身の血流がよくなれば、結果的に頭皮ケアにもなります。

それでも治らなかったら病院で相談しよう

画像11

自分でいろいろ試してみても抜け毛の症状がよくならない場合は、抜け毛や薄毛を専門にしている病院に相談しましょう。

抜け毛の原因にストレスがどのように関係しているのか、自分で正しく判断することは難しいからです。抜け毛の原因を正確に捉え、正しい治療を行うことが抜け毛治療の近道です。

まとめ

ストレス社会ともいわれる現代では、ストレスを受けないようにするのは困難です。

しかし、放っておけば髪の毛へのダメージだけではなく、身体にさまざまな不調が現れてしまいます。

抜け毛や薄毛が進行してしまうと余計に精神的なダメージがかかり、より悪化させてしまう恐れがあります。ストレスをため込まないことが大切ですが、もし抜け毛や薄毛を感じたら専門の医療機関へ相談に訪れてみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?