プロジェクション×テーブルホッケーでみんなが楽しめる対戦型ゲームを開発してみた
こんにちは、博報堂プロダクツの「ウラワザ」という部署に所属しているエンジニアの西田です。「ウラワザ」という名前はよく二度見されますが、正式な部署名です笑
私たちは日々、テクノロジーを使ったソリューションの企画から開発までを一貫して行なっています。このnoteでは、私たちが開発したソリューションと、その制作過程を紹介していきたいと思います。
今回は、レトロゲームをプロジェクションで手軽に再現したソリューションを紹介します。
プロジェクションとテーブルホッケーの掛け算
今回開発したのは「プロジェクションマッピングとテーブルホッケーを組み合わせた対戦型ゲーム」です。プロジェクションでゲームを表現することで、特別な筐体などを用意する必要なく、簡単に導入できるように開発しました。
出発点は「誰でも楽しめる」こと
今回の開発は、「誰もが楽しめて盛り上がるソリューションを作ろう」ということからスタートしました。子どもから大人までが楽しめる、誰もが楽しめるからこそ多くの人に遊んでもらえる、そのようなコンテンツを目指しました。
そこで着目したのは、レトロゲームです。
レトロゲームは、操作やルールがシンプルでありながら、思わず熱中してプレイしてしまいますよね。また、多くの場合、体験者以外の人も画面をのぞき込めるように設計されていて、プレイヤー以外の人も一緒に楽しめるようになっています。
このような理由から、レトロゲームのように、シンプルなルール・操作方法で、大人にとっては懐かしく、子どもにとっては純粋に楽しめるコンテンツを開発することになりました。
シンプルな仕組みで開発
ゲームの仕組みはとても簡単です。コントローラーの回転角を取得し、Arduinoを経由してPCに値を送り、Unityで処理してゲームに反映しています。また、プロジェクションマッピングを簡単にするため、UnityからTouchDesingerにSyphonを使用して映像を送り、マッピングとカラー調整をおこなっています。
こだわったポイントは、コントローラーの設計と操作感。
ひと目見ただけで、どのように操作すればいいか分かるレトロゲームのコントローラーを、操作感も含めて再現できるようにしました。
こだわりポイント① パドルコントローラの設計
開発チームでは、パドルコントローラーを参考に、より操作しやすく、ゲームが楽しくなるようなコントローラーを目指してプロトタイプを進めました。
センサー部分にはロータリーエンコーダを使用し、何回転もできるように設計しています。また、3Dプリンターを用いて筐体を試作しました。筐体は、操作しやすいように溝や大きさを何度も調整しながら制作しました。
こだわりポイント② パドルコントローラの操作感
アプリケーション部分はUnityを用いて開発しています。プレイヤーの操作感や楽しさを倍増させるために、得点が入った時の演出や音をつけました。コントローラーの操作感を上げるため、コントローラーの回転量とパドルの移動量は、実際にゲームをプレイしながらこだわって調整しました。
結果的に、コントローラの回転に対するパドルの移動量を少なく設定し、何度も回さないと、パドルが移動しないように設定しました。この設定によって、ゲームにスポーツ要素が加わり、かなり盛り上がる楽しいものになったと思います。
体験会は、プレイヤーが一生懸命コントローラーを回す白熱したバトルになり、とても盛り上がりました。
今回は、「プロジェクションマッピングとテーブルホッケーを組み合わせた対戦型ゲーム」の開発について紹介しました。デジタルの先進性と、アナログの操作感を組み合わせることで、誰もがやりたくなるソリューションが作れたのではないかと思っています。
「ウラワザ」は、エンジニアが所属し、テクノロジーを活用したさまざまなソリューション開発を行なっています。
次回も、開発話を中心にお伝えする予定ですので、お楽しみに。