「マスメディアの報道=全てウソ」と、みなしてしまうロシア擁護の陰謀論者に憐れみの目

ネットで、あるコメントを見かけた。

どうやら、そのコメントの主は、

ロシアがウクライナに武力侵攻をした

というのは、マスコミが垂れ流しているプロパガンダと捉えているようなのだ。


ようするに、ロシアはウクライナに武力侵攻したというのは、ウソだと言いたいようだ。

Twitterではこの手のロシア擁護陰謀論者は、たまに絡んでくるし、よく見かけるが、ヤフコメにまで侵出していたとは。

マスメディアの、親中・親韓寄りの偏向報道は目に余ることがあるが、ウクライナ危機に関しては、一目瞭然だろう。情報操作、偏向報道で済むレベルのものではない。

「ウクライナではネオナチが存在し、ジェノサイドが行われている」うんぬんかんぬん、と言っていたロシアだが、民間人を虐殺しているのはロシア兵だ。

ロシア軍は、ウクライナの軍事基地だけではなく、学校や病院、住宅等を砲撃している。

女性に銃を突きつけながら性的暴行をし、殺害している。

明らかな戦争犯罪を犯しているロシア、プーチンを擁護するのは、どう見ても、どう考えてもおかしい。

陰謀論者は、マスメディアが流す情報は全てウソで、ネットや書籍等を通じて、特定の有識者が発信する情報こそが正しいと思い込んでいるのだろうか。

マスメディアが、たまにイメージ操作をすることがあっても、メディアが伝える情報が全てウソというのも暴露である。

先日、映画監督の河瀨直美氏が、東大の入学式に呼ばれ、祝辞の中でこんなことを言っていた。

「例えば『ロシア』という国を悪者にすることは簡単である。けれどもその国の正義がウクライナの正義とぶつかり合っているのだとしたら、それを止めるにはどうすればいいのか。なぜこのようなことが起こってしまっているのか。一方的な側からの意見に左右されてものの本質を見誤ってはいないだろうか?誤解を恐れずに言うと『悪』を存在させることで、私は安心していないだろうか?」


一般的な、普通のごく当たり前の感覚としては、ロシアは悪でしかない。

ウクライナは、ロシアに対して何も挑発したり、けしかけたりするようなことはしていない。

むしろ、2014年に、ロシアのほうが、ウクライナのクリミアを勝手に併合した。

ロシア側の視点に立っている人間は、ロシアとプーチンを擁護してばかりで、なぜ、ウクライナ側の立場で、物事を捉えられないのか。

それこそが、一方的な見方だろう。

「ロシア(プーチン)の気持ちも分かれ」という人間は、ウクライナの気持ちを理解しようとしているのか?

明らかに被害者(被害国)はウクライナだろ。

なんで被害者の立場になって考えず、加害者ばかりかばっているのか。

まあ、プーチンを擁護している人間は、端からプーチンが「正義」で、ゼレンスキーを「悪」とみなし、その前提を絶対条件としているから、どんな情報を見聞きしても、「ウクライナ(ゼレンスキー)が悪い」というように自動的に解釈するようになっているのだろう。

そもそも、日本を含めマスメディアが報道する情報は”嘘”だと思いこんでいるのだから、テレビを見ていない可能性があるが、あれだけ町が破壊され、あれほど多くの人びとが傷つけられ、逃げ惑うところを目の当たりにしても、

「あんなものは、フェイクだ!」

と突っぱねてしまうのが、陰謀論信奉者の困った特性である。

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