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本メモ『マネージャーの最も大切な仕事』 T.M.アマビール著

辛夷(こぶし)の花も満開の、春の陽気となっております✨

今回の本メモは、心理学博士で創造性の研究者、ハーバードBS教授のテレサ・M・アマビール(Teresa.M.Amabile)らの著作、『マネージャーの最も大切な仕事 ~95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力~』(英治出版)です🐾。

 本書の始めの方で、まず提示されるのが「インナーワークライフ」という概念。インナーワークライフとは、働く人々の ”個人的職務経験”のこと。職場での人の行動が「氷山のてっぺんの一角」🍨だとするなら、その水面下の見えない巨大な人の内面が、「インナーワークライフ」だというのです。

 著者は、広範な心の動きを含む「インナーワークライフ」の全範囲ではなく、仕事のパフォーマンスに影響を与える3つのプロセス=①認識(思考や認知) ②感情(あるいは気分)③モチベーション(意欲)に着目し、論じていきます。

 ウム、確かに・・・👀、

経営者が組織を考えるにも、個人が自身のキャリアの今後について考えるにも、「インナーワークライフ」の重要性は理解できる気がします。他人からは伺い知ることのできない、働くひとのごく個人的な内面。社内で、離職が増えたり、プロジェクトチームが創造的な成果を出せなかったり・・、経営者は、原因を社内の制度や人事の問題など、目に見えるものに探ることになるのですが、リアルの事件の現場 (*_*;??  は、個人の内面ですよね。

・・とはいえ、見ることも測ることもできない社員の「インナーワークライフ」に、どう働きかければ良いのか・・?🐈 著者らは、ある調査から、有力な手がかりを導き出します。

 調査は、3つの業界にわたる7つの企業のなかで、26のプロジェクトチーム計238名の協力を得て行われました。専門知識のある社員や専門家で構成され、複雑な問題を創造的✨に解決することを求められたチームが対象です。これらの人々に、期間内の毎日「心に残った本日の出来事」などを問う「日誌 📒」の記入を求めたのです。集まった日誌の数は1万2千。これがインナーワークライフを探る研究にとって、宝の山💎 のような貴重な資料となったのでした。

これを分析したところ、マネージャーの立場から行うことができる、チームメンバーの創造性や生産性をあげる効果的な働きかけのポイント ❕ が発見されます。それは、メンバーが日々、ささやかでも「仕事の進捗」を収め、それを感じられるようにサポートすること。

原作は、『The Progress Principle ~Using Small Wins to Ignite Joy,Engagement, and Creativity at Work ~』となっていますが、部下が日々の 仕事のなかで「small Wins=小さな勝利✨」をおさめ、これを味わえるようにサポートすることで、インナーワークライフを向上させ、その結果、創造性や生産性の向上に繋げることができるというのです。

事例もたくさん紹介されており、とても読み応えのある本でした 🐬


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