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中医学応用編〜症状を中医学的に考える〜

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日常で起こりやすい症状を中医学的に考え、その証にあった漢方薬をご紹介しています。
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中医学の応用⑤症状別の考え方 頭痛

中医学の応用⑤症状別の考え方 頭痛

突然の頭の痛み・・・そんなときに使える漢方薬のご紹介です。

頭が急に痛くなるというのは、『外因性』のことが多く、その原因を除くと痛みがなくなるのが特徴です。

その原因になるのは、風寒・風熱・風湿・肝火など があります。

急性ではなく、慢性的に、また繰り返すような頭痛が起こる場合には、『内因性』=体の内部に原因があることが多く、外因はその頭痛を誘発する原因となりますが、誘発する原因を除いても

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中医学の応用④症状別の考え方〜『不眠』

中医学の応用④症状別の考え方〜『不眠』

『睡眠障害』とは、満足な睡眠がとれていない状態を自覚することで、睡眠時間が短くても本人が満足し日中の生活に支障がないようなら睡眠障害ではありません。

逆に、寝ている時間が長くても、睡眠が浅く日中も眠たい、夢ばかりみて寝た気がしないなど、睡眠に不満があれば対処が必要となります。

睡眠リズムと陰陽

中医学では睡眠のリズムを陰陽のリズムとしてとらえています。

睡眠リズムは、主に五臓の『心』がコン

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中医学の応用③・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜湿滞タイプ

中医学の応用③・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜湿滞タイプ

毎日疲れる、からだがだるい・・そう感じる時の3つ目は『湿』が原因となっているものです。

湿滞タイプ

様々な原因で体内に『湿』が多すぎるために、気の流れが悪くなっている状態で、、余分な水分をかかえるためからだが重だるく、血管を圧迫したり神経伝達を圧迫して全身のはたらきが低下する状態です。

2つの湿滞タイプ

湿滞タイプは、主に2つのタイプに分けられます

●湿阻気機タイプ

:余分な湿が気の流

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中医学の応用②・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜気滞タイプ

中医学の応用②・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜気滞タイプ

今回ご紹介するのは、気の流れがスムーズでないために全身にエネルギーが行き届かず、『疲れ』として感じるタイプです。

中医学では、これを『気滞(きたい)』と言います。

『気滞タイプ』

過度の緊張・ストレス・自律神経の失調などにより、気の流れがスムーズでないためにエネルギーが全身に行き届かず、疲労・倦怠感を感じるものです。

ずっと疲れている状態というよりも、突然、あるいは疲れたり疲れなかったりす

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中医学の応用①・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜気虚タイプ

中医学の応用①・症状別の考え方〜『疲れやすい』〜気虚タイプ

『中医学の基礎』を以前ご説明しましたが、その知識をもとに具体的に症状がある場合の、考え方、漢方薬の選び方をご紹介していきます。

今回は、『疲れ』について。

40代、50代になると、若い頃はなんともなかった日常生活が、『やけに疲れる』と感じる方も増えてきます。

コンビニやドラックストアでも、エナジードリンクや滋養強壮剤がよく売れていますよね。

エナジードリンクを利用して、カフェインと糖分でか

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