Nonnie

英国ヨークシャー在住。クラリネット奏者&作曲🎼。LCoM(Leeds Conserva…

Nonnie

英国ヨークシャー在住。クラリネット奏者&作曲🎼。LCoM(Leeds Conservatoire)卒。ジャックラッセル🐶x2と暮らしています。元パティシエ&シェフ🥮ガーデニングと旅行が好き🌿オンライン英会話🇬🇧&音楽理論♪講師🎹&カフェでパート中☕️

マガジン

  • 波乱万丈・社会人音大生の奮闘記 全7篇

    仕事をしながら音楽を始めて音大へ入った社会人音大生の苦難、3年間の総まとめ。運は無いけど泣きながら前進する日々。不運と情熱のどちらが勝るかの決着戦

  • 訪れたコンサート会場の写真コレクション

    ここ数年訪れた主にイギリス国内のコンサート会場の写真を紹介していく。イギリスでは大きなホールでは勿論だが、どこの街や村にもある教会でコンサートが催されることが多い。歴史的建造物も多く内装も異なり実に興味深い。

最近の記事

NHSで腹腔鏡手術体験

約3週間前(8月25日)地元ヨークシャーNHSの病院で腹腔鏡手術を受けたので、忘れないうちに体験を記しておこうと思う。 今回私が受けた腹腔鏡手術は、お腹に数カ所小さな穴を開け、小さなカメラを入れて映し出される映像を見ながら、他の穴に入れた器具で手術をしていくというものだ。 私の病名は子宮内膜異型増殖症というもの。 去る5月の初め、子宮鏡下手術といういわゆる内視鏡で子宮内部を観察しながら子宮内ポリープの除去手術を受けた。 これは日帰り手術で、手術時間も20分くらいの短い手術で

    • ヨークシャー行き当たりバッタリ人生その7 エピローグ『音大卒業式』

      このシリーズの最終回から約一年半が経った。 世の中のコロナ渦は終息することなく続いている。 イギリスも相変わらず毎日多くの人達が感染して、終わりは見えない。 しかしながら、ロックダウンは開け、ワクチン接種も進んだお陰で日々の生活はほぼ普通に戻っている。 音楽活動も少しずつ始まってきたので、行き場の無いフラストレーションからは解放されつつあった。 3度目のロックダウンが完全に開けた夏頃、大学から「卒業式のお知らせ」が届いた。今年11月に約一年半遅れの卒業式を開催するという。

      • 自分との約束🌼

        多分、多くの人が思っているかもしれない。人生の意味とはなんだろう。 子供の頃描いた夢は、叶わないと十代後半くらいで悟った。 育ったところが、地方の田舎だったから。 やりたいことは、いつも父親が反対ばかりするから。 自分には何も才能が無いと分かってしまったから。 経済的な余裕なんて全くなかったから。 理由ばかりつけて、自分を納得させることは容易だった。 本当にやりたいことは有ったけれど、諦めていた。 なぁなぁと過ごすうちに20代になった。 自分の出来る範囲内での好きなことは、

        • レッスン中の災い😢

          今年になってからずっと忙しくて、書き物をする時間が無かった。 3ヶ月近くnoteも放りっぱなしであった。 去年11月から始めたオンラインレッスン講師は、最初は全く生徒さんが入らなかったため、他社を当たって12月末にダメ元で応募した日本の会社の英会話講師に採用された。 1月2日から仕事を始め、週休1日でレッスンをしていたが、一日のレッスン数は最大5コマ(自分の限界)まで、全く予約が埋まらない日もあった。 それでも、1月下旬頃に急に生徒さんが増え始め、2月はほぼ全てのスロットに

        NHSで腹腔鏡手術体験

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        • 波乱万丈・社会人音大生の奮闘記 全7篇
          7本
        • 訪れたコンサート会場の写真コレクション
          4本

        記事

          発信の気力のジレンマ

          基本的に私はヘタレである。 人と会うのも怖い、電話も怖い、不安で押し潰されそうになりながら生きている。 そう言いながらも毎日何かしらツイートしたり、ブログを書いたり、ここnoteに思いの儘を綴って公開している。 自分から何か発信するのは、誰かに受け取って欲しいという気持ちの表れだと分析する。 不特定の誰かに私という存在を知って欲しい欲求なのでは無いかと思う。 ここには大きな矛盾が生じている。 人が怖いのに、なぜ人と関わろうとするのか。 不特定多数に対しての発信は、別に無

          発信の気力のジレンマ

          渾身のジンジャーブレッドハウス

          毎年この時期になると思い出す。 私がまだパティシエとしてお店で働いていた頃のことだ。 お店のディスプレイ用にジンジャーブレッドハウスを作って外からも見えるように窓辺に飾っていた。 ジンジャーブレッドハウスとはシナモンやジンジャーパウダーなどのスパイスを入れたジンジャーブレッドビスケット(クッキー)を家の形に組み立てて粉砂糖などを降って雪に見立てたクリスマス風の可愛いお家である。 実際に食べることもできる。 ある日、女性のお客さんが私と話をしたいと入ってきた。 そのお客さんは

          渾身のジンジャーブレッドハウス

          幸せの基準

          普段あまり考えない事だけど、目が見えて耳が聞こえることは幸せなのだろうか。 どちらかが欠けたら、不幸せな人生なのだろうか? 今は昔、私がまだ日本の旅行会社に勤めているときの出来事である。 月に何度か私を訪ねてくるお客さんがいた。 そのお客さんは生まれつきの聴覚障害者で、身体障害者手帳で割引が適用になる旅行に頻繁に出掛けていた。 各地の温泉宿に泊まるのが好きで、ときには同伴者の彼女を連れて宿泊予約に来店していた。 そのお客さんは一切耳が聞こえないので、私とのコミュニケーショ

          幸せの基準

          近況:相変わらず足掻く日々

          突然だが、オンラインレッスンを始めた。 まだ生徒はいない。 気が付けば、自分の部屋の窓からも紅葉が見えるようになり、イギリスはサマータイムも終わって標準時に戻っている。 これから ますます日の入りが早くなり暗さが増していく。 北の国で暮らしていく精神にダメージを与えるのは寒さもさることながら闇の世界に対峙することだ。 幸い、イギリスは緯度が高いわりに雪もあまり降らず、寒さは厳しく無い。 人々を見舞うはSeasonal Affective Disorder 季節性ウツ、通称

          近況:相変わらず足掻く日々

          ヨークシャーデイルズ散歩

          ヨークシャーデイルズは正式名称はYorkshire Dales National Park(ヨークシャーデイルズ国立公園)と言って、北ヨークシャーから湖水地方まで広がっている丘陵地帯である。広さは2,178㎢ で、東京都(2,187.42㎢ )より少し狭いくらいだ。 国立公園と行っても、村も点々とあるので人も住んでいる。 ヨークシャーの典型的な石積みの塀やら断崖絶壁やら起伏に富んでいて、狭い道をドライブするだけでも楽しい。 我が家はこのヨークシャーデイルズのすぐ下にあるの

          ヨークシャーデイルズ散歩

          差別に泣いた友人

          私はラッキーなのか、鈍いのか、人種差別に遭った事は数回しか無い。 特に近年はいろんな差別に関して関心が寄せられているし、イギリスでも差別はあるものの、差別を受けたら警察にリポート出来るなど防衛手段もあるので、泣き寝入りする事も無い。 私が行っていた大学もあらゆる差別に対して厳しく禁じているルールがあったので、私だけでなく留学生たちもLGBTの友人達も快適に過ごすことが出来ていた。 私が一番強烈に明らかな差別を受けたのはニュージーランドに滞在していた頃である。もう25年以上昔

          差別に泣いた友人

          ある航空機ハイジャック事件に思うところ

          私にしては、今までと全く違うトピックではあるが、私の中で消えない記憶なので記しておきたいと思う。 1999年7月に起こった羽田発札幌千歳行きの便がハイジャックされたときの話である。この事件を覚えている人もいるだろう。 私はこの便に乗っていた訳では無い。 でも、今でも忘れられない。 イギリスへ渡航する為、当時勤めていた旅行会社を辞める直前だった。 その日は7月23日、朝から普通にオフィスで仕事をしていた。 確かお昼より前だったと思う。 本社から電話が掛かってきて、当時勤めてい

          ある航空機ハイジャック事件に思うところ

          One Day in June

          クラリネット3重奏。6月の雨が降り続けて憂鬱な気分の中、雨が止み晴れ間が覗く。ウキウキな気分でいると再び雨が降り始めメランコリックな気分に。。 改訂版・8月15日

          One Day in June

          One Day in June

          ノウゼンカズラの咲いた夏

          私はイギリスに住んでいる為、東日本大震災は経験していない。 何も出来なかった当時の事は今も鮮明に覚えている。 これはその3年後に起こったちょっと不思議な出来事である。 両親の実家は山形にあって、子供の頃は毎夏冬は祖父母のところで過ごすことが多かった。大抵は母の祖父母の家で過ごしていた。 祖父は背が高く声が大きく、山形訛りが聞き取りづらくて少し怖かった。 怒られている訳では無いが目線の遥か上から大きな声で言われると身体がキュッと強張った。 祖母は祖父とは正反対に小さくて、でも

          ノウゼンカズラの咲いた夏

          桜の木と薔薇

          今朝、いつものように庭の植木に水やりをしながらふと見ると黄色い薔薇が咲いていた。この薔薇の木は白バラで夏中たくさんの花を咲かせているが、黄色の花が咲いたのは初めてだ。 不思議なのは色だけでは無い。花びらの形や咲き方も違う。接木など高度かつ面倒な事も一切やっていない。突然変異としか思えない。 世の中には説明が付かない事が沢山ある。 私の勝手な想像だが、これはもしかしたら桜の木からの御礼なのではと思った。 我が家と隣家の間に大きな桜の木がある。 桜の木は隣家の土地に植わってい

          桜の木と薔薇

          マルタ島旅行の思い出

          未だコロナ終息の見込みなく夏になってしまった8月現在。 毎年だいたい二回程海外旅行に出掛けるが今年は無理なので、以前旅行した場所の写真を眺めながら思い出に浸り、しばしバーチャル旅行気分を楽しんでいる。 どうせなら、記憶が風化しないうちにここに記しておこうと思った。 一緒にしばし軽いバーチャル旅行を楽しんで頂ければ嬉しい。 マルタ島(マルタ共和国)に行ったのは2016年の1月だった。 イギリスの冬は寒さこそマイルドだが暗くて長い。 季節性ウツになる人も多く私もそんな一人だ。

          マルタ島旅行の思い出

          ヨークシャー行き当たりバッタリ人生その6 『最終回』

          最後試験のソロ演奏動画を提出してから4週間が過ぎ、本日結果発表だった。 無事合格であった。 3月にロックダウンが始まる寸前から大学閉鎖、試験が2ヶ月延期になり長い長い学年末試験にようやく終止符が打たれた。 試験結果が心配で前日は眠いのに熟睡出来ず、朝から緊張でずっとお腹が痛かった。 結果発表1時間少し前から友人達とチャットが始まり、みんな結果発表が不安で怖い、怖いと言い合っていた。 私も落ち着かず、家中に掃除機を掛けあちこち片付けをしながら気を紛らわせた。 時間になり、意外に

          ヨークシャー行き当たりバッタリ人生その6 『最終回』