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ひかりの欠片

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日々の欠片から言葉を綴ってみたものです。 ほんとも物語も希望もさみしさも
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春のせいにして、

春のせいにして、

すこしだけ頭が痛い

それが低気圧のせいなのか、今日のダメダメだった自分へのやるせなさからなのかはわからないままにした

全部、ただ、春のせいにしてみたい。

やらなきゃいけないこと に丸ごと蓋をする

はやく会いたいのにまだ会いたくないとも思う

言葉に触れたいと思うと同時に、言葉なんてどこにもない場所に行きたいと願う

そんな答えのでない気持ちをひとり彷徨う夜

全部、今はただ、春

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春の雨

春の雨

新しい季節の始まり。

わくわくとした希望に溢れた胸の裏側に、
見えない未来への不安と、
もう会えなくなったあの人の姿。

はやく消してしまいたいはずなのに、
何度も何度も思い出してはそこに留まろうとしていることに気づく。

窓の外から見上げた空は
どこまでも灰色だった。

そのことに僕はなぜかひどく安心して、
しばらくの間おなじ景色を見ていた。

本当は、いつだって何処へでも行け

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煌めき

煌めき

小さな屈折。

光が光を煌めかせている。見逃さなければそれは何処までも遠くへ突き進む。

時に滲む涙の角で。愛しさに細めた瞳のまつげの端っこで。足元に転がる石ころの真ん中で。夕陽が沈む水平線の隙間で。届かなかった想いの隅っこで。

この瞳に映る煌めきをずっとずっと追いかけていたい。

ほんとはずっとそう言ってあげたかった。
言えなかった。信じてほしかった。信じていたかった。あの日のままで。

生き

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春の嵐、終わる頃

春の嵐、終わる頃

ひとりでいると思ってた。

愛はもう振り向いてくれないんだと泣いていた。

見えているこの世界の中の自分は、あの日と同じ理由で嘆いていて、情けない自分を慰める涙はこぼれるままでいた。

そんな日に手紙が届いた。

それは、いつか出会った小さな小さな白色の花が、わたしを想い、寄り添い、祝福の言葉を書き綴った柔らかい愛の香りがする手紙。

忘れていた優しいことばで溢れた文字には、愛が写っていた。

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さよならのオレンジ

さよならのオレンジ

このオレンジ色が
今日で最後だとしたら。

わたしはどんな風に目に焼きつけるのだろう

誰の顔を思い出して
どんな時を思い出すだろう

瞬きのスピードで流れていく景色たちを
全て置いていく

一人で見るオレンジ色の時間は
思っていたよりも長く感じた

だけど、最後の時まで目を離さないでいた

すこし遠くにいた人も
同じようにずっと眺めていた

音楽が流れ出して
その人は自転車を走らせて帰って行った

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