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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~407


「ホントそう。いちご狩りのいちごがこれだったら、私100個はいけるかも」

「100個かぁ……私もいけるかも笑」

「紗希、そうそう!そんな感じでさ、楽しんだ者勝ちなんじゃないかな、って思うの。それに、その笑顔、素敵だよ!」

『笑顔』……そっか。私、もう随分人前で笑っていないのかもしれない。もしかしたら、陽子と再会したことで『食べる幸せ』も『笑顔』も思い出すことが出来るかもしれない。

「陽子、ありがとう。そういえば、私人前で笑顔、っていうか笑うことなんて出来てなかったかもしれない。そもそも、摂食障害になってしまってからは、仕事以外でほとんど誰とも会っていないんだけどね。でもね、この前久しぶりに陽子と会えて、それで今日もこうして一緒にパフェを食べることが出来て、何かが変わるんじゃないかなぁ、って気がするの。『笑顔』のこともそうだけど、さっき陽子が言ってた『食べる幸せ』のことも、陽子に会えたことがきっかけになって、何でもなかった頃の感覚を思い出すことが出来るんじゃないかなぁ、って思ったの」

「そう?それなら嬉しいな。私は取り立てて何かをしたわけじゃあないけど、でもそう思ってくれてたり、何かしら紗希のためになることがあったのなら、それはそれで良かったな、って思う。前も言ったかもしれないけど、私に会ったことで『きっかけ』になるかもしれない、って思ったのは紗希自身だからね。紗希が自分で気付いたりしたんだから、自分で自分をいい方向に変える『力』を持ってる、ってことなんだと思うよ」


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