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【Vol.5】首・肩こりの鍼灸治療2 (頸椎編)

こんにちは。とある鍼灸師です。

前回、首・肩こりのことをお話ししました。
あまりにも量が多かったので、前回は概要というくくりにしました。

今回から、首・肩こりのほかに何かしらの病気になっていた場合、

・何が原因で首や肩に影響をだすのか?
・それに対しての鍼灸治療はどうするのか?

ということお話していきたいと思います。

この記事では、西洋医学や東洋医学の理論で症状について考えていき、その症状についてどのように鍼灸治療をしていくかを書いていきます。

みなさまのカラダの状態を把握するための参考にしてください。

前回の記事で首や肩のこりもその背景に大きな病気が隠れているというお話をしました。

それがこれです。

〇首の骨によるもの(頚椎性(けいついせい))
〇精神的によるもの(心因性(しんいんせい))
〇目の病気によるもの(眼疾患(がんしっかん))
〇肩の関節の病気によるもの(肩関節疾患(かたかんせつしっかん))
〇心臓や肺の病気によるもの(心肺疾患(しんぱいしっかん))
〇歯やあごの病気によるもの(歯や顎関節疾患(がくかんせつしっかん))〇耳や鼻の病気によるもの(耳鼻科疾患(じびかしっかん))


今回は、首の骨が原因で首・肩のこりについてお話していきます。


1.首の骨(頸椎(けいつい))

首の骨は、頸椎(けいつい)と呼ばれます。
この頸椎は7つの骨で構成されています。

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この7つの頸椎にはたくさんの筋肉がくっついています。
(筋肉は関節をまたいで骨にくっつくというのが人の基本的な構造になります。)

頸椎の並びが悪くなることで、くっついている筋肉に負担をかけます。
すると、筋肉はしだいに硬くなり、こりとなっていきます。

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これには、姿勢が多くかかわってきます。


2.姿勢

正常な姿勢であれば、負担はかかりません。

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【正常な姿勢】

後ろから見た場合・・・後頭部の骨、背骨、おしりの間、足の間が一直線
横からみた場合・・・耳たぶ、肩の関節の先、股関節付近の骨、膝のお皿、外くるぶしの少し前が一直線


長時間の同じ体勢の作業で、カラダの物理的な構造はしだいに変わっていきます。
パソコン・スマホ・読書などを長時間していると起こりやすいです。

姿勢が正常の状態から外れることで、その周辺の筋肉に余計な負担をかけます。

よくいわれるのが【猫背】です。

猫背の姿勢は、カラダにとってとても悪い影響を与えます。

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猫背になると・・・

①背中が丸くなる
②肩の関節が前にでる
③首が前にでる

ということが起きます。

①背中が丸くなることで、背中の筋肉は引っ張られて硬くなります。
②肩の関節が前に出ることで、背中側の肩周辺の筋肉は引っ張られて硬くなります。
また、胸の筋肉は縮こまって硬くなります。
③首の骨は、まっすぐ前に突き出されます。首の後ろの関節や筋肉は縮こまり、首の横や前の筋肉は伸ばされて硬くなります。

首の骨が前に突き出されることで、首の骨はカーブをなくします。(ストレートネックと呼ばれます。)

首のカーブがなくなることで、頭の骨の重さを分散することができずに、ダイレクトに筋肉へ負担をかけます。

こうなってしまうと、首や肩のこりが長期間になってしまうのは仕方ないことです。

あまり、長期間になってしまうと首や肩だけでなく、腕や背中のしびれや頭痛につながります。

放置するのはよくないので、首や肩のこりを感じている方は、すぐに治療しましょう。


3.姿勢の鍼灸治療

姿勢の治療というと、カイロプラクティックのように骨をボキボキ鳴らしたりする治療をイメージすると思いますが、鍼灸治療でも姿勢の治療はできます。

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