犬を飼っている友達に写真をラインで送ってもらった。
私は動物がわりと好きなほうなので、どんな動物を見てもかわいい、を始めとした褒めのワードを繰り出すことができる。

その度に返ってくる返事は、"でしょ？"とか、
"かわいいよねー"とか共感じみたものが多い。
その後に続く言葉が私のもやもやなのである。

「こういうところがあってね、人間みたいなの！
　わがままな赤ちゃんみたい！！」

「アザラシに似てるよねーー！」
「猫にも豚にも似てる。」

どう見ても犬だろうが！！！

人間みたい、っていうのは自分の妹や弟、
子や孫のような感覚なのかな、という点で
100歩譲ってわかるとしよう。
それでも100歩は譲らせてくれ。
私には犬にしか見えない。

アザラシ、と最初に言われたときは、考えるよりも先に指が勝手に動いて、
"いや犬だよ笑"と返信してしまった。
それでも友達は私がわかってないみたいな言い方をするので、もうほっといた。
アザラシなめてんのか、とすら思ったが、
黙って犬の名前を聞いた。
本来の名前と全く違う名前で呼ばれるその犬のことを、私はまた自分だけのあだ名をつけた。
実際に会ったことのない、犬を。
私は結構そういうことをしてしまうタイプである。
犬側もいろんな名前で呼ばれて困惑するだろうな、と同情した。
自称アザラシに似てる男の話をしていたからこそ、
さらにアザラシなめてんのか、と思ったのかもしれない。
彼女はきっと、1番かわいい動物ってなんだと思う？（自分の犬以外で）と聞いたら、
アザラシと答えるだろう。

猫を飼っている友達も、うさぎを飼っている友達も、
インコを飼っている友達も、
ペットを違う動物に例えていた。
しかし私には紛れもなく、その違う動物には見えなかった。

そもそも私は金魚を長年飼っていたのだが、
金魚は金魚でしかなく、違う動物には見えたことがなかった。

それでは。
見つけてくださり、読んでいただき、
ありがとうございました。

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