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【鑑賞メモ】アニメ『宇宙兄弟』第1話~第3話

アニメ『宇宙兄弟』を見始めました!

【きっかけ】

何かアニメが観たいな~とNetflixで探していて、たまたま目についたのがきっかけです。夫が以前漫画を読んだことがあるという話を何となく覚えていたのもあって。

こういう連続アニメを見るときは、大体夫も巻き込んで夕食時なんかに一緒に観るのですが、『宇宙兄弟観ない?』と提案してみるとあっさりOK!

しかもつい先日、ちょうど宇宙航空研究開発機構(JAXA)が13年ぶりに宇宙飛行士の新規募集を発表したのだそうです。(応募期間は2021年12月20日〜2022年3月4日)

な、なんてタイムリーな・・・!!!全然知らなかった・・・(^^)/

というわけで、なおさら宇宙兄弟を観よう!となったのですが、何話まであるのかな~?と確認したところ、驚愕しました。

な、なんと全99話・・・!!

え、これってそこで完結ってことでいいんですよね・・・?(;'∀')まだ続く?

まぁとにかく観てみよう!とご飯食べながら試聴!

※若干ネタバレを含む可能性があります!まだ観ていなくて、少しでも情報を入れたくない方はご注意ください。

【あらすじ】


主人公は南波 六太(なんば むった)は31歳の会社員。3歳下の弟・日々人(ひびと)は幼い頃のに約束した夢を叶え、宇宙飛行士に。

弟に先を越されてばかりの自分に劣等感を抱えて生きながらも、就職した大手の自動車設計会社では真面目に働き、自身が設計を手がけた車が受賞した経歴を持つ六太。

しかしある日、宇宙飛行士である弟を馬鹿にした上司に憤り、頭突きを食らわせリストラされてしまう。

職を失った六太は就職活動に励むも、退職理由が「上司に頭突きでリストラ」ではいい顔をされず、手ごたえゼロ。実家では両親の顔色を伺い、肩身の狭い思いをしていた。

ちょうどその頃、JAXAによる宇宙飛行士の新規募集が発表される。

兄が無職になったことを聞いた日々人の思いつきにより、事態は予想だにしない展開へ・・・。

【感想】

めちゃめちゃ面白かったです!!!!

モジャモジャ頭の六太はその見た目もさることながら、神経質で繊細な脳内で繰り広げられる妄想にはついつい共感してしまうし、そこから繰り出される一挙手一投足も面白すぎて、笑いどころも満載でした!

他の登場人物たちもキャラが濃くて、聖人から意地悪そうな人まで色々出てきます。アニメ『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィ役でもお馴染みの声優田中真弓さん演じる、六太兄弟の母の天然キャラも好きです!

見始めは、『こういうギャグアニメもたまにはいいな』なんて思っていたのですが、1話終わる頃には涙ぐんでました。

え・・・なんで私泣いてるの・・・?( ;∀;)

2話、3話と観ていくにつれ、六太の中で蓋をされていた記憶(弟と二人でUFOを見た時約束した将来の夢)が思い起こされ、半ば強制的に敷かれた運命のレールの上を、決意を背負って自分の足で走り出します。

”宇宙飛行士の弟”を持つ兄であるがゆえのコンプレックスやプレッシャーを抱えながらも、一度は忘れた夢を取り戻そうともがく姿に早速釘付けになりました!

果たして、六太は宇宙飛行士になれるのか。弟や同志たちとの関係性はどのように変化していくのか・・・。今後の展開が楽しみです!

【あなたにとって金ぴかなものは?】

最後に、第2話か第3話で登場する、シャロンおばさんの言葉が印象に残ったのでご紹介します。

『上手くなくてもいいし、間違ってもいいのよ六太。まずは音を出して。音を出さなきゃ音楽は始まらないのよ。』

シャロンおばさんとの関係性はまだ明らかにはなっていませんが、六太兄弟は幼い頃からおばさんの家に通い、望遠鏡で月を見せてもらっていました。さらにそこで、おばさん・六太・日々人の3人でジャズセッションを楽しんでいました。

無職になった六太が久しぶりに訪ねてきた際、ピアノの前に座り『久しぶりにセッションしようか』と誘うシャロンおばさん。『もう吹けない』と遠慮する六太に対し、おばさんが先ほどの言葉をかけるのです。

私にはこの時の六太の気持ちが痛いほどわかり、胸が締め付けられました。

夢、仕事、趣味、習い事などを自分の都合で辞めた、あるいは諦めざるを得なかった場合、その物事が特別で情熱を持っていたものであればあるほど、未練や後悔は大きくなると思います。そして挙句の果てに、それ自体が忘れたいほど嫌な思い出、関わりたくない大嫌いなものになってしまうこともありえます。

私の場合は、中学・高校の部活動で熱中していた『吹奏楽』がそうでした。

奇しくも、私は主人公・六太と同じく”トランペット”の担当でした。吹奏楽部の活動を、中学では3年間続けたものの、高校では1年生の冬に対人関係を理由に辞めてしまいました。

音楽や楽器そのものは大好きなままだったので、自分で決めたこととは言え本心では悔しくて、辞める理由となった出来事と『吹奏楽』を結びつけ、『二度と思い出したくない』と自分から遠ざけるようになりました。

思い出話として『実は吹奏楽部だったんだ~』と打ち明けることはあったものの、『吹奏楽部』がテレビで取り上げられていたらチャンネルを変えたり、当然演奏会にも行かない、ポスターも見ないようにしていました。

大人になって嫌な思い出から立ち直ったとしても、一度離れて自信を失うと、失敗が怖くて挑戦できなくなります。

今でも、かっこいいジャズやクラシック音楽、吹奏楽の演奏を聴くたびに、

『またトランペットが吹きたいな・・・』

という考えが頭をよぎります。でも次の瞬間に、”上手く吹けないイメージ”が頭に浮かんで、楽器を押し入れの奥から取り出すこともなく諦める。そしてまた時間が経つと思い出す、諦めるの繰り返しです。

『上手に気持ちよく吹けていた自分』を今の自分が壊してしまうのが怖いんです。

これはそうした過去の話に限らず、今現在にも当てはまります。

初めてのことや、難しいことに挑戦するとき。たとえば、ナレーションの録音をするぞ!というときにも、『うまくできなかったら…』『がっかりされたら?』と不安になって、二の足を踏んでしまうことがあります。

だからこそ、そんな過去・今の自分と六太を重ね合わせて共感し、シャロンおばさんの言葉に涙しました。

『上手くなくてもいい』『間違ってもいい』には、失敗を恐れる自分(六太)を受け止めてくれる優しさを感じ、『音を出さないと音楽は始まらない』には、初めの一歩を踏み出す勇気をもらいました。

初めてのこと、難しいことには失敗はつきもの。久しぶりにやるなら、上手くできなくたって当然!そんな当たり前なことを怖がったり恥ずかしがって、好きなことをできずにいたら、辞めてしまったらもったいない。

『今のあなたにとって一番金ぴかなものは何?』

六太がトランペットを選んだ理由は『この楽器が一番音が出にくい』からでした。私も『一番かっこいい』という理由でトランペットを選び、吹奏楽部に入りました。

自分の好きなこと、やりたいことに素直でいたい。難しいからこそやりがいがあるし、かっこいいから夢中になれる。音が鳴りさえすれば音楽になる。楽しい人や場所に仲間が集まる、だから自分が楽しめるように。一生懸命な人には人も運も味方してくれる、だから下手でもやってみよう。

夢・目標・将来設計・自己実現!なんて難しく考えると、それだけで頭がパンクしそうになるけれど、『自分にとって金ぴかなものって何だろう?』と心に問いかけてみたら、本当にやりたいことが見つかりそうです。


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