文化人形

(六十五)あっちの世界

そう言えば、鏡太郎だけね。
迷いの森からやってきて、この地も喫茶店も自由に往き来してるのは。(と、モモスズネ)

(モモスズカ達三人は少し不思議そうにして鏡太郎を見た。)

な、何だよ…!

(モモスズカが口を開いた。)

鏡太郎…!もっと自信を持って!
自分の力を、信じて…
貴方は、人とは違う特別な力を持っているのよ。

(俺の、力…?)

いや、俺はじいちゃんからこの精霊石の勾玉貰っただけで…

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(六十四)あっちの世界

けどなあ、喫茶店には行かねーぜ。
金無くなっちまったからな。もうツケはごめんだぜ。

(喫茶店の事をもっと調べたいが、珈琲代がない。
鏡太郎はもどかしいながらも明日もこの地へ来て、何か策を考えたいと思った。)

…。
そういや、お前ら珈琲代どーしてんだ?
この地に金なんてねーだろーし。

タダよ。

(モモスズネが言った。)

タダァ?

そうよ。
この地に喫茶店が出来た時の、桃爺と黒兎との約束な

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ー自分で気が付き自分でそうしたいと強く思わなければその力は発揮されないー「桃之葉お伽草子」登場人物の紹介とこれまでのあらすじ

気が付けば桃之葉のお話も六十話を越え…と言っても毎回ほんの少しずつなので、お話としては余り進んでいないかも?ですが、読んで下さる方が少しずつ増えて、本当に嬉しいです。ありがとうございます。

さて、今回ちょっと長くなりそうなので、見出し?っていうのを初めて使ってみたいと思います。

◆◇◆

「桃之葉お伽草子」これまでのあらすじ

桃之葉市に住む鏡太郎は高校二年生になったばかりの春、突然「迷いの森

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(六十三)あっちの世界

(黒兎星と別れ、喫茶店を後にした鏡太郎達。
桃園の小道を歩いている時、ホタルが鏡太郎に言った。)

あ、あのさ~
アンタの事、ちょっとは認めてもいいよ~…

はあ?
何だよ、急に。

(鏡太郎は鬱陶しそうに言った。)

いや~その~
さっき黒兎が言ってた、導きってのが何か本物の様な気がしてさ~
アンタがモモスズカの事、本当に想ってんのかなーって~

(鏡太郎は赤くなってスタスタと歩いて行った。)

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(六十二)あっちの世界

お前…、
俺の敵なのか味方なのか、一体どっちなんだ?

(鏡太郎は黒兎星に聞いた。)

フフフ…
敵でも味方でもある、と言っておこうかしら?
アタシはアタシの目的の為だけに生きてるワ。
だから、場合によっては君の敵にも味方にもなりうる。って事ネ。

…。
今日は帰るぜ。

(鏡太郎は自分の腕を掴んでいるモモスズカの手をポンと叩いた。
そして黒兎星に背を向けながら言った。)

黒兎、お前もさっさと風

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(六十一)あっちの世界

そんなに焦らなくても、いずれ全て分かるワ…。

(黒兎星が言った。それを聞いて鏡太郎はブスくれながら、)

間に合わなかったらどーすんだよ?

それは、君次第じゃナイかしら?
君の想いが君を動かし、そして世界を動かす…

俺は今まで人に言われてやってきただけだぜ…?

(鏡太郎は親に言われて幼い頃からじいちゃんの道場へ通っていたが、高校受験を理由に辞めた。
本当は何処へ行っても鏡一と比べられるのが

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(六十)あっちの世界

(鏡太郎とモモスズカ、モモスズネ、ホタルの四人は、こっそりと喫茶黒☆兎☆星の裏へ廻った。
裏から見えるベランダ席は片付けられていて、芝生の上に星明りが落ちていた。
窓には全てカーテンが掛かっていて中の電気も消えている。
四人は垣根に身を隠すようにしゃがんで様子を見ていた。)

どうすんのよ、鏡太郎。

(モモスズネが声を潜めて言った。)

入れる処を探すしかねえ。
此処には警察もいねーし怖いもんな

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新作納品しました

tiwtterとインスタに投稿するだけで力尽きました…
遅ればせながら、7/7の七夕の日、新作5点を少女塾に追加納品しました。

頭巾タイプの文化人形(10cm)を2点。

展示タイトルに【喫茶】が含まれているので、
個人的にも好きな純喫茶モチーフを…
プリンアラモードちゃんとメロンソーダちゃんです。

毎度お馴染み、衝動的に作る謎のシロモノ、
今回は「着ぐるみうさぎ」です。

チャームやブロ

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(五十九)あっちの世界

そう言えば~、
ホラ、去年桃爺の誕生会を喫茶店で開いた時の事だけど~

(ホタルが話し始めた。皆ホタルを見た。)

カウンターの中で片付けてた時…
床下収納かと思って床の取っ手を引っ張ったら黒兎に怒られたんだけど~
暗くてよく見えなかったけど~
あれは階段だったと思うのよね~

階段…!?
地下室って事か…?
…。
そこだ…!そこが怪しい!!

(鏡太郎が叫ぶと、ホタルは否定した。)

でも~確信

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