総合診療

フランスの医療制度

医療政策学で学んだ各国の医療制度、今回はフランスです。イギリス、ドイツと欧州が多いのですが、同じ欧州でもだいぶ異なっていることが分かります。

 フランスは、以前ご紹介したWHOの医療・保健システムの評価で、パフォーマンスを含めたランキングが1位となっています(このパフォーマンスを含めたランキングでは、日本は10位)。また、合計特殊出生率が1.96(2016年)と高いのも特徴的です。日本と同じく高

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総合診療はデパートみたいな医師なんじゃないか・・・総合診療医と専門医の違い

Masaです。

先日1週間の密着取材を受けました。放送は10月ごろみたいです。

その時に医療って何か、総合診療って何かということを繰り返し聞かれた。

専門性って何か、総合診療医の役割って何か考えて見た。

 総合診療は小児〜大人(生まれる前〜墓場)まで全領域についてフォローをし、病院・診療所に問わず多職種と連携し、地域・個人まとめて丸ごと予防〜治療・アフターケアまで診る医師である。

 非常

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アメリカの医療制度

医療制度の学びを続けます。今回はアメリカです。アメリカはこれまでのイギリス、ドイツとはまた違った制度設計になっているので、その点が分かるようにしたいと思っております。この後、フランスまで続けて、各国の医療制度についてのまとめはおしまいの予定です。

 前提として、憲法のあり方をお話しすると、20世紀型の憲法は①統治機構②国民の基本権の二大構成になっているとされます。アメリカは1776年にイギリスか

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温泉があればいいじゃないか

この時期毎年思うこと

田舎で暮らすことは都会とどう違うのか、医者としてへき地で仕事をするにあたっての問題は何か。

私の実家はとても辺鄙なところで、バスは1日2本、朝と晩しかなく、小学校も廃校となるほどで、町まで車で15分、近所の商店もなくなったような場所。でも両親は元気に暮らしていて、仕事もあって、震災はあったけれど不自由なく暮らしている。町には医者が2つあるし、もう何代も続いていてこれからも

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ドイツの医療制度

各国の医療制度、今回はドイツです。社会的市場主義が特徴で、連帯を原則としながら、義務と権利が組み合わされ自己責任を原則(保険料を支払わないと給付を受けられない)とした医療制度になっています。

疾病金庫

 ドイツの医療制度の特徴とも言えるのが、この疾病金庫です。日本でいう保険者にあたります。財政的・組織的に独立した法人で、公的医療保険の運営を任されており、各金庫間には競争原理が働くようになってい

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イギリスの医療制度

医療政策学という講義では、日本の医療制度についても扱われますが、他国の医療制度も学ぶことで日本の制度を客観視しどう考えるかを学べます。今回はイギリスの医療制度についてです。イギリスというと、家庭医療・総合診療の分野ではGP(General Practitioner)という理想的な医師像をイメージします(未だ直接お会いしたことはありませんが、澤憲明先生のイメージが個人的には強いです)。GPの制度だけ

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まる福ホームクリニックができるまで

こんにちは。
まる福ホームクリニック院長の菅野です。
荒川区西尾久で小さな診療所をやっています。
今年の6月からです。

少し変わった形で始めることになったので、そのあたりの経緯をよく聞かれることが多いです。
何度も聞かれるにもかかわらず、よく忘れてしまうので、一度きちんとまとめておこうと思います。

クリニックを作ろうと思ったのは多分一年前。
2015年ごろに始めたヘルシータウンクリエイティ部と

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成長に焦点を当てたフィードバック文化の醸成

前回、心理的安全に関連して書きましたが、そこで触れたフィードバックの文化という視点の文献のご紹介です(Subha Ramani, et al. Twelve tips to promote a feedback culture with a growth mind-set: Swinging the feedback pendulum from recipes to relationships.

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心理的安全な場

今回は、教育の視点で書きます。普段の業務を通じて専攻医と振り返りをしていますが、「専攻医にとってはちょっと言われるとしんどいかもしれないけど、少し深く考えて学んでもらいたいな」と思って結構突っ込んだことを言うことがあります。逆に学習者側からすれば、自身のうまくいかなかったなと感じたことや他人には少し言い出しにくい感情面のことなどを、指導者側に表出してもらうことでより深い振り返りになります。このよう

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何を求めて病院にいくのか・・・

総合診療医をしているMasaです。

今日のテーマは「人は何を求めて病院に行くのか」

病気を治療するためだろう!という返答が返ってきそうですが、改めて考えてみる。

総合診療の中ではpatient-centerd clinical methodという考え方がある。ざっくり言うと、一昔前の医師主導のパターナリズムとは違い、患者さんの考え、価値観、生活背景、思いなどを考慮しながら、お互いの共通の理解

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