【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 三日月の軋むブランコ折り紙の街を見下ろし星海渡る ( ※ )星海=ほしうみ
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 春はぼー夏はカンカン秋はしゅん… 冬はしーんと過ごしてますか?
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 「前ならえ!」に従うのが悔しくてわざとずれたり密やかな抵抗
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 透明な悲しみだってつかまえてWi-Fiみたいに飛んでるはずの
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 鋼人(はがねびと)誰びとの胸楔打つ 時の間に間に沈んでも錆びぬ、宇宙
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 シチューの海ジープでグングン加速して 人参ジャガイモ玉ねぎを縫って肉へと
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 縁側で洗濯物をたたむ君の背中がななめで夕暮れみたい
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 手品師が指を鳴らせば街の端から折り畳まれて月までパタリと
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 絹と木綿買い間違えて舌を出す その薄桃から吸うように食べる
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 なめらかな振りをして笑ったまぶたから出た水はグシャグシャでボロボロで
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 誰にも手を繋いでもらえなかった日は猫の鳴き真似をして屋根の上へ
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 ヨーイドン!「お先に失礼」春がいう 「くっ!」「フッ…」「ん?」と後追う夏秋冬の
【うたがわきしみの短歌集『きしみ卿のタンタカタン』より】 月の夜 時計仕掛けの劇作家 銀色の舌で語りだす夢の