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絶滅危惧種の鳥🌏無人島滞在記⑤保護区inNZ💛中高年に聞こえない高温の鳴き声の小鳥&害獣ポッサムとは?外来種コントロール先進国の取り組みに感銘✨

👉ライフルマンの声を聴くこと……
この鳥の声、高音過ぎ!
年齢を重ねたら出来ないこともあると痛感💦

老化した耳
ではもうちゃんと聞こえない😢


ライフルマンの声は超高音!
多くの中年以降には、ちゃんと聞こえない😢
モスキートサウンドが聞こえなくなるのと同じ原理……

引用:NZ BirdsOnline © Glenn Pure by Glenn Pure

今回は、無人島滞在記、第5弾になります!

ティリティリ・マタンギ島は、ニュージーランドの北島、オークランドからフェリーで1時間くらいの距離にある保護区になっている島です。
一度、農地になってほとんどの木々が切り倒された後、在来種の樹木を植え、ある程度育ったところで絶滅危惧種の鳥や爬虫類、虫などを移して保護しています。

外来害獣は、厳格に排除し続けて、在来種の鳥や爬虫類が人間がニュージーランドにやってくる前のように自由に暮らしています。

その様子を見に行ける!
ということで、今年、見に行きました。

深い森から、次々と野鳥の声が聞こえます!
地衣類やシダがたくさん!



島の別名は【野鳥王】】!

目の前で貴重な鳥を観察できる場所です。そこに滞在した時の感動をシェアしたく、記事にまとめて、今回は第5弾!

👉自然や野鳥好きの人に訪れてほしいという願いもあるので、行く時に役立つ&疑似体験できる記事も🆙予定

南東に到着後、どのトラック(道)を進むか考える!
保護区での禁止事項はたくさん!
服や靴に種や土が付いていないことも再確認!
島には、先生に連れられ多くの子どもが自然学習に来ていた!
うらやましい限りです~

今回は、
高音の鳴き声のライフルマン
目の敵にされている害獣のポッサム(幸い、この島では排除済)
の紹介をいたします。



★ライフルマン

ニュージーランド最小の鳥で、わずか6g!

固有のミソサザイ科の中で2種類しか生き残っていないです。そのうちの1つです。
成熟した森林の樹冠を、常に移動しながら虫を探しています。

北島では、いくつかの森林公園にわずかに残っているのと、ティリティリ・マタンギ島とリトルバリア島に生息しているだけです。

オスは、メスよりやや大きく、明るい緑色です。
メスは、黄褐色で頭や背中に暗色の斑点があります。

どちらも、短い翼、短い尾っぽが特徴的ですね。

オスがガガンボを捕まえた様子!
引用:NZ Birdsonline  © Ron Enzler by Ron Enzler


メスは茶色っぽく、ドット柄!
引用:NZ BirdsOnline © Ron Enzler by Ron Enzler  

オスが緑で、メスが茶色というのは、滞在記②でご紹介したベルバードと同じですね。
メスの方が、カモフラージュされやすいように!?迷彩柄っぽいのがライフルマンの特徴です。


耳の老化、日々実感する…
鳥の声まで聞こえなくなるのはショックだ😢

この鳥の声、聞こえるかどうか、気になりますよね。。。

👉コチラから聞けるので、試してみてください👂
Soundsの中に4つあります。一緒に他の鳥の声が録音されてますが、聞いてみてください。
3つ目のがわかりやすいかも。ベルバード(滞在記②で紹介)がバックで鳴いているが、基本的に後はライフルマンが鳴いているものと区別しやすく、わかりやすいと思います。


「チーチー、ティティ、キーキー」みたいな高い声がライフルマンです。ベルを転がすようなきれいな歌声はベルバードです。
あたしの耳に、ライフルマンの声は、100%聞こえている気がしない😢

なるべく若い方、聞いてみて、どう聞こえるか是非コメント欄で教えてくださいませ!


👉YOUTUBE動画でも聞けます。
お試しください。

50代の私は、まったく聞こえないということは無いが、すべて聞こえているという風には思えない。でも、聞こえていない部分があったとしても、声が存在するかどうかも自分で判定できない、という状態です💦
(書いていて悲しくなった……😢)

(引用:Rifleman in Tiritiri Island by EYESEALAND Visual media)

巣穴にメス(右)が虫を運んできた様子。オスと交代か?
引用:NZ BirdsOnline © John and Melody Anderson, Wayfarer International Ltd by John and Melody Anderson Love our Birds® | www.wayfarerimages.co.nz 

ツガイはシーズンごとに最大2羽のヒナを育てます。
抱卵は雌雄ともに行い、子育ては家族で協力して行うのが特徴です。両性の血縁関係にある子孫が、その後の兄弟の給餌を手伝うのです。

前回の滞在記④でご紹介したスティッチバード(オスは、自分のツガイのメス以外にも出来る限り多くのメスと交尾しようとオスが尽力する💦)と違い、一夫一婦制で、ツガイになった相手が死なない限り長期的に絆を保つのだそうです。


オスが巣の中の雛にエサを届ける
引用:NZ BirdsOnline © Glenda Rees by Glenda Rees

多くのニュージーランドの鳥のように、あまり長い距離を飛ばず、樹冠から樹冠へ短い距離を移動します。

ライフルマンが減少の原因は、分布域が細分化されてしまって生息地の森が減った事が大きかったようです。
それに加え、外来害虫やオコジョ(ニュージーランドに元々哺乳類はいないので外来獣)による影響でさらに数を減らしたとのことです。(参照)


ガイドに付いて小さいグループに分かれて野鳥を観察♬
目が多い方が、鳥を見つける確率が高くなる


★害獣ポッサム、どんな動物?




滞在記の中で、何度も話に出てくるポッサム
日本では、あまり馴染みが無い人も多いかもしれませんね。

フクロギツネと日本語で訳される動物です。大きく太った猫くらいの大きさです。有袋類です。

害獣というけど、別に、ポッサムに非があるわけではないんです。
ひたすら人間が、悪い😢

上質の毛皮貿易のためにオーストラリアから持ち込んだのがいけないのです。そして、逃げた、もしくは逃がした。
1837年に持ち込み、1858年に最初の個体群が確認され、一気に増加。1921年にやっと持ちこみ禁止となりました。

2050年までにすべ外来哺乳類を根絶するとニュージーランド政府は宣言しており、ポッサムもその対象です。(参考資料)


恐ろしい勢いで全土に広がったことがわかる


今年、ニュージーランド旅行した際には、主に友達の家に滞在したのですが、地域を上げて、ポッサム駆除のプログラムに精を出していました。
各家庭の庭に、ポッサムの罠をしかけておき、地域全体で一斉に排除する計画です。
結構な頻度で、ポッサムがまだ罠にかかるのだと言っていました。すべてボランティアワークなので、理解が無いと不可能なプログラムですよね。

オークランド市でも、家の庭に設置するための罠を受け取って協力することが出来るようになっているようです。

 ↑ 罠の仕掛け方を説明する動画
(YOUTUBE 引用:NZ オークランド市)


ポッサムが厄介なのは、その性質にあります。
夜行性で、
②雑食で、
③大食い
なんです💦

鳥の卵もヒナも食べます😢(参照)

木の花、つぼみ、新芽、木の葉、木の皮まで食べて森を枯らし在来の鳥が食料とする花の蜜や果物、虫やカタツムリも食べてしまうのだそうです。鳥は飢える結果に……。

年間25000万羽の鳥が餌食になっているようで、特に飛べない鳥にとっては大きい脅威となっているようです。




ニュージーランドでは、ポッサムの敵はいないので、駆除活動で数は減らしているのですが、まだ3000万匹くらいいるのだそうです。途方もない数です。
オーストラリアでは減少傾向の愛される在来種で保護されているんだから、送り返すとかしたいですよね…(参照

このフワフワの毛を使ったセーターや手袋、帽子などがお土産屋さんで売られていました。駆除後に毛皮を利用した商品です。
軽くて暖かくて上質のポッサムウール商品は人気があるとのこと。確かに軽くて良さそう。しかし、買う気にならず、買いませんでした……。(プラントベース食を主義にしているので、殺した動物の毛や皮は身につけたくないのです)

夜行性なのですが、昼間に森の中でばったり会ったことがあります。お互いにびっくりして逃げ出した覚えがあります。
ポッサム自体は、私の印象としては普通の動物です。害獣という言葉が持つ印象は、動物そのものから感じることはできません。普通に日々生きることだけをシンプルに考えている動物に過ぎない。

単に、環境的に問題を生じるところに人間によって勝手に移住させられた結果、毒殺されるわ、罠がしかけられるわ、絶滅を宣言されるわ、、、という不運に見舞われた動物かと……😢

こういう人間の無知な行動が招いた大惨事は、例を挙げれば世界中にいくらでも見つかります。動植物の生態への知識が無い時代の失敗は、取り返しがつかないことも多いです。
ポッサムも、その一例ですね。

でも、世界の多くの国と違うのは、ニュージーランド政府は過去の過ちを本気でどうにかしようとしていること!

2050年までに、外来害獣の哺乳類を全排除させようというプロジェクト
が始まっています。
(👉
詳しくはコチラ Predator Free 2050)

 (YOUTUBE 引用:Wall Street Journal)


外来種のコントロールにかけては、超先進国のニュージーランド。
知れば知るほど、頭が下がる思いです。

日本では、外来害獣や害虫が入ったらもう終わり。という感じで、あきらめモードになるのが、どうにも受け入れがたい。

日本も少しずつでも追いつけるようにと願い、まずは人々の意識が変わるように祈り、この投稿記事を終わります。
「在来種、外来種、生物の多様性」という言葉を使って会話するのは、ほぼ専門家だけ!
というのは……少しでも変えていきたいのです!
そのために出来ることを、残りの人生でやっていきたい!
と本気で思っております。


最後まで、読んでいただいてありがとうございます💛
良かったら、スキ、コメント、フォローいただけると励みになります。よろしくお願いいたします。

鳥見はつみょん💛

【追記】🥰💖

ティリティリ・マタンギ島滞在記はシリーズにしたので、その他の記事です。
島への行き方について紹介した記事もあります‼

まだご覧いただいていない方はぜひ、ちらりと覗くだけでも🎵
よろしくお願いいたします!

★行き方はコチラ⤵⤵⤵✨


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