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相手を認めることは、必ずしも相手を理解する事には繋がらない。

意識高いのか話す時に効率的なのか、はたまたカタカナが好きなのか、他の方の記事を読むととにかくカタカナが乱立している。

どうやらどんな世界でも日本人はとにかくカタカナ英語が大好きで乱用している気がする。

ライブでオタクが応援する時も
コール、ミックス。オタ芸ではアマテラス、ロマンスだの

車の世界では
『お前の車のエキマニの取り回しエグいなぁ』だの
『ブースト1.4できっちり600psでトルク65.0kgf!?マジかよ!?』
だの

経営なんかでも
やれBYOD方式を採用だの、やれ名刺よりトークンだのAIでbot方式のが効率的だの。

とにかく入口からカタカナが入り乱れている。

しかしそんな世界に入り浸り、自分に酔っているのも事実である。

何が言いたいのかと言うと、どんな世界もその世界を理解し、その世界で生きているプロフェッショナル達の生き方を認めなければ自分の成長はない。

しかし、勘違いしないでほしい。それは相手を理解する事には絶対に繋がらない場合もある。

こんな話をしよう。

僕の昔の先輩でのん先輩(仮名)という人がいた。

のん先輩はすぐにムキになる人だった。

ある日のん先輩が
『俺もジャニーズみてえにバク転できんだぜ!』
と自慢してきた。それを聞いた僕と先輩達数人は『バカかよ』『嘘つけ、おめえの運動神経でできっこねぇよ』と口々に笑いながら先輩を見下していた。

ムキになった先輩は
「じゃあテメエら今からやるから見てみやがれ!タコ!出来たらなんかおごれよ!!うりゃああ!」

のん先輩は周りを一気にまくし立てた後、バク転を開始した。後に周りにいた先輩達、自分も『あまりの姿勢の綺麗さに確実に成功する!!』と確信したという。

先輩は両足を揃え、その足は空を指した。そして、そのまま綺麗な円を描いて着地した。

それはそれは見事に、、、アスファルトの地面に膝から着地した。

「わがあああああああぁぁぁぁぁぁぉっっっっ!!!」

先輩の叫び声が辺り一面に響きわたり、その瞬間全員で大爆笑した。

その後の僕らのドライブはとても楽しいものになった。
後部座席で『膝が痛いから病院連れてってくれ』と泣き叫ぶのん先輩。

他の先輩達が『うるせえ、ぶっ飛ばすぞ』だの『殺すぞ』だの吠えていたのがとても印象的だった。

僕も調子に乗って『大ゲサすぎですよ先輩』とニヤニヤしながら言ったら、のん先輩の全力の肩パンをくらった。

死ぬほどの激痛を突然与えられ、危うく先輩の両膝を蹴り上げたくなったが、後輩という立場もあり我慢した。

その後も先輩はドライブ中ずっと膝の傷みを訴え続けるので、病院によってあげたら『両膝とも骨折していますね』と医師から告げられた。

医師に『何して折ったの?』と聞かれた先輩はすかさずこう言った。

「いや、、なんか突然バキバキっと音が聞こえたと思ったら折れてたんですよね。こんな事あるんですね、、、。」

何故突然こんな事を言ったのか全く理解は出来なかった。
でも、こうゆう生き方もあるんだなぁ、、と病院でしみじみ感じた。

その時、全く可愛くもねえうるせえク◯ガキがビャービャー泣き叫ぶ声が待合から聞こえたのが何故か忘れられない、春の日差しが暖かな日だった。

おい、明日も仕事なんだから早く寝ろよ。


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