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ワーキングホリデーや旅の記録など。2019~2021年イギリス滞在。2022年~アイル…

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ワーキングホリデーや旅の記録など。2019~2021年イギリス滞在。2022年~アイルランド滞在中。

最近の記事

【アイルランド】旅のしおり

アイルランドに来て約3カ月。到着以来働いていたホテルを辞め、新天地に移ろうと画策したが、なかなか家が見つからず。こういうときは慌ててもしょうがない。ということで、ちょっくら旅に出ることにした。 ずっと住み込みで働いていたので、正直アイルランドに来た実感があまり持てていなかった。アイルランドってどんな国?と聞かれても、まだ自分でもよくわかってない感じ。せっかく興味があってきたのだから、もっとアイルランドを感じたい!ってな感じで、今回はアイルランド南部を巡る旅である。 ・・・

    • 【アイルランド】波乱の海を越えて

      飛行機に乗り込み、さあ海を渡ろうかとなって初めて、あらゆる不安の種に気づくのはなぜなのか。万全の準備をしたつもりでいて、何もわかっていない自分に唖然とする。恐ろしいことに、そんなことを繰り返しているような気がしている。 ******************** アイルランドのワーホリビザの申請許可が出たのが3月頭。スキー場での住み込みバイトが3月末に終わり、4月、実家に戻って本格的にビザ申請の準備をはじめた。まず必要なのが航空券だ。 あまり金銭的な余裕はないので、できる

      • 【YMS】2年間のイギリス生活収支報告

        私は日頃から家計簿をつけている。どれだけお金を使い、どのくらい稼いで、いくらくらいの余裕があるのかを一目で把握できる状態は、日々に安心感を与えてくれる。出費を抑えられた月の数字はドケチ精神を満たし、ささやかな幸福感すら与えてくれる。 帰国して半年以上経ってしまったが、スマホの家計簿アプリに残っているデータを元に、2年間のイギリス生活の収支をザっと計算してみた。 在英中の収支 まずは大まかな収支だが、その前に為替レートについて、今回は帰国時(2021年11月頃)のレート£

        • 【YMS】イギリスの飯と日本の味

          イギリスの飯はまずい。 なんていうのはよく聞く話だが、多種多様な文化が入り乱れるこの時代に、いつまでもまずい飯を食べ続けている民族がいるわけがない。 イギリスの食べ物と言えば、フィッシュ&チップス。以上。みたいなイメージがあるが、もちろん他にも郷土料理はある。シェパーズパイやコテージパイなどポテトと肉を使った料理や、オーブンで調理するロースト料理、スコーンや紅茶を嗜むアフタヌーンティーなど、おいしいものはいろいろある。 (日曜に食べる伝統的な料理サンデーロースト) た

        【アイルランド】旅のしおり

          【YMS】コロナ禍、イギリスで仕事を探す(後編)

          前編のつづき CVとカバーレターを準備せよ無事NINoを取得できたので、次は履歴書に取り掛かる。履歴書は英語でCVと呼ばれているが、日本のように専用の記入用紙などはない。基本的にフォーマットは自由で、Wordなどで各々作る。内容はほぼ履歴書と同じで、住所や職歴、資格などを記入する。 日本の履歴書との大きな違いは、写真を貼付しないこと。年齢や性別、人種も書かない。そういった情報で雇用差別を生まないためだ。すごく理に適っていると思う。全部手書きが当たり前で、ちょっとでも書き損

          【YMS】コロナ禍、イギリスで仕事を探す(後編)

          【YMS】コロナ禍、イギリスで仕事を探す(前編)

          イギリスでどんな仕事をする?ワーキングホリデービザの魅力は、何と言っても「海外で働く資格を得られる」こと。特にイギリスの場合は、ビザさえゲットできれば最大2年間滞在できる。やる気と能力さえあれば、どんな職種でも挑戦できるだろう。 かくいう私は、特別な資格もないし、それほどやる気も持ち合わせていなかった。そもそも仕事に疲れたので少し休憩したい、というのがワーホリのきっかけだ。それなのにイギリスに行ってまでバリバリ働く、というのは考えられなかった。自分の英語がどれだけ通用するの

          【YMS】コロナ禍、イギリスで仕事を探す(前編)

          【イギリス見聞録】山のない国でアルプスの少女はどこへ向かう

          イングランド南西部にある都市ブリストルを起点に、ちょこちょこと訪れたイギリスの街や村について、私見と偏見まみれの記録です。 ◇◆◇◆◇ イギリスは日本よりもチーズが安い。しかも種類がたくさんある。スーパーのチーズコーナーには様々な形状のチーズがズラリと並び、パッケージにはMATUREだのMAILDだのMIDIUMだのと書かれている。なぜか頭文字がだいたいM。あとなんか数字が書いてあったりもする。きっととろけ具合が違うんだろうなあ、と思いつつ、いまだに何がどう違うのかはよく

          【イギリス見聞録】山のない国でアルプスの少女はどこへ向かう

          【イギリス見聞録】フィクションが見せるのはリアルなイギリスか

          イングランド南西部にある都市ブリストルを起点に、ちょこちょこと訪れたイギリスの街や村について、私見と偏見まみれの記録です。 ◇◆◇◆◇ 細い路地に並ぶ古いレンガ造りの家。立派な教会。どこまでも広がる放牧地。まるで200年前にタイムスリップしたかのような古い村。 日本のガイドブックではコッツウォルズの村として紹介されているが、正確にはここはコッツウォルズではない。コッツウォルズ地方のすぐそば、Wiltshire(ウィルトシャー)という地域に位置する。全域がナショナル・トラ

          【イギリス見聞録】フィクションが見せるのはリアルなイギリスか

          【イギリス見聞録】物語のはじまるところで魔女を探す

          イングランド南西部にある都市ブリストルを起点に、ちょこちょこと訪れたイギリスの街や村について、私見と偏見まみれの記録です。 ◇◆◇◆◇ 丘のむこうにブリストルを出発して小一時間。波打つように広がるイングランドの丘稜を飽きることなく眺めていると、遠くにそれが見えた。 「あそこがグラストンベリーだよ」 まだ少し距離があるが、はっきりとわかる。伏せたお椀型の丘に、なにか細長いものが突き刺さっているように見える。あれがGlustonbury Tor(グラストンベリー・トア)だ

          【イギリス見聞録】物語のはじまるところで魔女を探す

          【イギリス見聞録】肌色の街で時空をさまよう

          イングランド南西部にある都市ブリストルを起点に、ちょこちょこと訪れたイギリスの街や村について、私見と偏見まみれの記録です。 ◇◆◇◆◇ その色の名は肌色の街だ。小洒落たカフェもよくあるチェーン店も、目に入る建物はみんな同じ色をしている。近隣で掘削された特別な石が使われているそうだ。ガイドブックには「ハチミツ色の石」などと書かれていた。 私は蜂蜜が好きではない。あの甘ったるい独特の風味が苦手だ。そのくせ家には蜂蜜を常備している。ハニーレモンを作るためだ。レモン汁と一緒にお

          【イギリス見聞録】肌色の街で時空をさまよう

          【YMS】コッツウォルズで過ごした夏のこと

          イギリスでは約4カ月間の規制緩和の後、再びロックダウンが始まった。そのわずかな夏の間、私は縁あってコッツウォルズにある宿でお手伝いをさせてもらっていた。 初めてそこを訪れたのは、3月下旬から続いていたロックダウンが明けてすぐ、7月のことだった。とあるアニメで建物がモデルとして使われているB&Bがある、といって友人に連れて行ってもらった。 (近くにある有名な村Castle Combe) そのB&BのオーナーCさんは、聞いていた通りハツラツとした女性だった。クリームティーを

          【YMS】コッツウォルズで過ごした夏のこと

          【YMS】1年間でどれだけ英語が話せるようになったのか

          「帰ってくる頃には英語ペラペラなってるんちゃう?」 ワーホリで2年間イギリスに行く、と伝えた時に浴びるほど言われた言葉だ。あれから早くも1年が経つ。果たして私は英語が喋れるようになったのか。 結論から書くと、「余裕で日常会話ができるレベル」にはなったと思う。言われた言葉を全部完璧に聞きとれてはいないが、何を言っているかは把握できる。「あ、いまのちゃんと伝わってないな」と思うこともあるが、言いたいことをサッと口にできるようになってきた。 8月頃、立て続けに初対面のイギリス

          【YMS】1年間でどれだけ英語が話せるようになったのか

          【YMS】イギリスという国のこと

          高い木の上で震えている子猫に手を伸ばすように、慎重に、ゆっくりと進められていたロックダウンの緩和もやっと最終段階に入り、街は普通の状態に戻ってきた。しかし閉まったままのレストランやカフェも多く、全く元通りとはいかないようだ。 イギリスではつい最近、公共交通機関や店内でのマスクの着用が義務化された。日本人にとっては信じられないことかもしれないが、感染が深刻な状況だった時も、マスクをしている人はほとんど見かけなかった。 イギリス人の友達によると、マスクは医者や看護師が医療で使

          【YMS】イギリスという国のこと

          【YMS】子どもの頃から大好きだった作家のお家に行った話②

          (①のつづき) コロナの感染拡大が急加速し、学校も閉鎖になってオンライン授業が始まったばかりの頃。事前に体調を確認しあい、夕食会は予定通り行うことになった。 その日、私は早めに友人Aさん宅へ行き、ご夫婦を待っていた。少し緊張しながら出迎えると、朗らかで陽気なおじさんと、にこやかで優しそうな奥さんが現れた。友人Aさんとお二人はよく知った間柄のようで、とめどないお喋りが続く。もちろんネイティブの英語なので、私は必死でリスニングチャレンジだ。 友人Aさんが作ってくれたカツカレ

          【YMS】子どもの頃から大好きだった作家のお家に行った話②

          【YMS】子どもの頃から大好きだった作家のお家に行った話①

          新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出禁止になってから2カ月が経とうとしている。散歩とランニング、買い物に行く以外はほぼ家に引きこもる日々。しかし思ったほどの余裕もなく、時間が足りないと感じるほど毎日なんだか忙しい。 私はいま、ワーホリでイギリスに来ているのだが、滞在場所にブリストルを選んだのには理由がある。それは、小学生の頃から大好きな作家、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(以下DWJ)が住んでいた街だから。詳しくは以前の記事に書いている。 (最近はDWJの原本を読ん

          【YMS】子どもの頃から大好きだった作家のお家に行った話①

          【YMS】イギリスにコロナがやってきた

          わずか数週間前までは、東の果てにある故郷のことばかり心配していた。全国の学校が一斉休校、イベントは次々と延期または中止。政府の対応、デマと買い占め、マスク不足、破産する旅館。日本のニュースを見ては暗い気持ちになるばかり。これじゃ家族に何かあっても、簡単には帰国できないぞ。なんて思いながら、一方で‟自分だけ難を逃れた”そんな気がしていた。 ウイルスは着々と勢力を拡げ、気がつけばヨーロッパでも猛威をふるっていた。イタリア、スペイン、スイス、フランス。そしてついに、ヨーロッパの西

          【YMS】イギリスにコロナがやってきた