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ヘルシンキ市とのコラボレーション:持続可能なスマート・エネルギーソリューションへの道を開拓

スマート・エネルギー企業はヘルシンキ市と提携することでどのようなメリットがあるのでしょうか?より持続可能な未来を創造するための利点、プロジェクト、協力の機会について学びましょう。

スマート・エネルギー企業がヘルシンキ市と提携するメリット

持続可能な未来を共に創ろう

持続可能な未来の構築には、都市とエネルギー企業, 両者の協力が必要です。ここでは、ヘルシンキ市と福岡市のダイナミックなパートナーシップと、それがスマート・エネルギー企業にどのような利益をもたらしているかを探ります。
福岡市とヘルシンキ市の2都市は持続可能性のリーダーとして立ち上がり、意欲的な目標を掲げています。共に協力することで、革新的な解決策を生み出すチャンスをつくり、より持続可能な世界への道を切り開きます。

スマート・エネルギー企業の気候目標と可能性

持続可能性とカーボンニュートラルに取り組む都市との協力は、スマートエネルギー企業にとってまたとないチャンスです。ヘルシンキ市と福岡市はどちらも持続可能なスマートシティとしての地位を確立しており、国単位でみても、フィンランド日本は意欲的な気候目標を設定しています。この企業と都市による連携は、イノベーションを促進する環境を生むことができ、企業は新しいビジネスソリューションを開発し、ヘルシンキ市や福岡市などの都市の未来に貢献することができます。



「2030年までにカーボン・ニュートラルを達成するというヘルシンキの野心的な目標は、企業の闘志を燃やし、未来のヘルシンキを創造するための新たなソリューションや未来に貢献する新たなアイディアや開発を可能にし、イノベーションを促進します。」

 Sonja Malin氏、ヘルシンキパートナー、シニアビジネスアドバイザー


カーボンニュートラル・ヘルシンキ運動への参加

より良い未来のためにスマート・エネルギー企業は、ヘルシンキのカーボン・ニュートラル目標に積極的に参加し貢献することができます。とても素晴らしい事例として、日本のSUMITOMO SHI FW社は、ヘルシンキ市のエネルギー供給会社のヘレン社バイオエネルギー発電所を提供することで、ヘルシンキ市のカーボン・ニュートラルへの移行を支援しています。
このパートナーシップは、2030年までにカーボンニュートラルを達成するというヘレン社の高い目標において重要な役割を果たしています。この事例は、企業がいかにして持続可能な未来を創造する変革の担い手となりうるかを示していると言えます。

スマート・エネルギーソリューションの加速

公共イノベーション・プラットフォームと都市パイロット・プロジェクトは、都市の組織と企業を結びつけ、スマート・エネルギー・ソリューションの大きな前進を遂げています。ヘルシンキ市ではオープン・テストベッドを通じて都市のパイロット事業を支援し、福岡市では九州先端科学技術研究所(ISIT)が研究とパートナーシップを推し進めています。これらのイニシアチブは、革新的なエネルギー・ソリューションの実証と改善のための強い土台を提供し、都市のスマート化と持続可能性の向上を実現しようとしています。

都市間パートナーシップ:多様な都市環境におけるソリューションのテスト

ヘルシンキ市と福岡市の都市間パートナーシップは、両市に所在する企業にとってまたとない機会となっています。異なる都市環境でソリューションをテストすることで、企業は貴重な洞察と経験を得ることができます。機能性と実用性を特徴とするヘルシンキのプラットフォームは、ビジネスと影響力の拡大を目指す企業にとって、世界規模の実験場となる。

「ヘルシンキ市の特徴は、機能的な解決策を追求する、ある種の現実主義追求にあります。この特徴は私たちの街の、安全性から清潔さ、透明性、バランスの取れた住民の生活などの領域で活かされています。」

Markus Kühn氏、ヘルシンキ市最高戦略責任者


イノベーションの促進:コラボレーションの呼びかけ

ヘルシンキ市のような活発で熱心な都市は、インセンティブを生み出し、特定の課題に対する解決策を求める呼びかけをすることにより、イノベーションに拍車をかける努力をしています。注目すべきイニシアチブの1つは、ヘルシンキのエネルギー・チャレンジというプログラムです。ヘルシンキ・エネルギー・チャレンジは、「未来につながる」脱炭素暖房法を開発するために100万ユーロの賞金を提供している国際コンペティションです。このような取り組みは、イノベーションを促進するだけでなく、世界中の才能溢れる個人や企業を引き付け、より持続可能な未来に貢献します。

VTTフィンランド・テクニカルリサーチセンターのCEO、Antti Vasara氏は、『革新的なイノベーションを促進するためには職場環境の見直しが重要である』と唱えています。彼の経験に基づくと、驚くべきイノベーションは前向きで安心感のある職場環境で、志を共にするグループによって生み出される可能性が高いとされています。

Vasara氏によると、ヘルシンキの科学を専門とする領域では、この考え方が広く受け入れられているとのことです。また、イノベーションの大きな進歩・急速的な成長は危機が訪れることでそのチャンスが格段に上がると言います。科学とテクノロジーの融合でイノベーションが起こり、それが、経済、持続可能性を促進し人々の幸福の改善につながると考えています。

Vasara氏は、イノベーションを加速させるポジティブなループを生み出すにはまず、持続可能なイノベーションが可能であることへの強い希望をもつことが必要だとしています。しかし希望と一緒に危機感ももつこともまた重要で、変革の原動力となると考えています。


「危機というのは、根本的な原動力の源です。ただし、やる気と行動を起こさせる最善の方法は、危機感と一緒に希望も持つことである。」

VTTフィンランド技術研究センターのCEO、Antti Vasara氏


境界を越えたスマート・エネルギー

スマート・エネルギーは、単に電気代や暖房の選択肢を与えてくれるだけではありません。スマート・エネルギーとは、持続可能性の課題に取り組む考え方とアプローチのあり方を示しています。
ヘルシンキでは、危機が訪れると、それは大きな再生へのチャンスと捉えています。科学技術の持つ力を活用することで、ヘルシンキ市は住民の経済的豊かさ、持続可能性、生活の質全体の向上を目指しています。
Kapacity.ioSolar FoodsP2X Solutionsなどのスタートアップは、スマート・エネルギー技術がもつ可能性を様々な問題の解決に適用し、より良い未来を作ることを目指しています。

ヘルシンキとのコラボレーション:持続可能なスマート・エネルギーソリューションの推進

福岡地域戦略推進協議会石丸修平 事務局長は、都市環境の改善という共通の目標に向けて、フィンランドと日本の企業にむけて共に協力することを呼びかけてくださっています。
石丸氏は、日本政府が2050年までに温室効果ガス排出量ゼロとカーボンフリー社会の実現を目指す一方で、福岡市もカーボンニュートラルを目指し、この新しい常識を受け入れていることを強調されました。また、石丸氏は、新しい都市を創造するというビジョンを示し、ヘルシンキ市と福岡市のビジネスマッチングと将来のコラボレーションを促進したいと述べてくださいました。


「私たちは新たな街づくりを目指しており、今回のイベントを通してヘルシンキ市と福岡市のビジネスマッチングや更なる連携につなげていきたい。」

福岡地域戦略推進協議会、事務局長, 石丸修平氏


ヘルシンキのスマート・エネルギー企業との協力は、持続可能性の発展において非常に重要な役割を担っています。地域のネットワーク、意欲的な気候目標、都市の実験計画、そして協調的な取り組みを通じて、ヘルシンキ市はスマートエネルギーの革命を牽引しています。
ヘルシンキ市と福岡市のパートナーシップは、革新的なプロジェクトの実現のための扉を開き、多様な都市環境でのソリューションを試験し、持続可能な未来を推進する役割を果たします。都市とエネルギー企業が協力することで、より環境に優しく、スマートで持続可能な世界の実現を目指していきます。

ヘルシンキ・パートナーズについてもっとお知りになりたい場合は是非ヘルシンキ・パートナーズのウェブサイトをご覧ください。リンクはこちらです。

こちらのページのオリジナル記事はこちらです。掲載日2022年6月14日(英文)