東の本

七つのおすすめ本

~少女漫画誌の編集長がフォロワーさんの質問に答えていく。④〜⑥のおまけ~

「編集者になるのに必要なことって?」という質問に関して、もっと具体的なことを知りたかったという人もいたかと思います。

具体的に付け加えられることはないのですが、おまけとして僕が読んでよかったと思っている編集者関連の書籍を紹介しておきます。

『はじめての編集』(菅付雅信・アルテスパブリシング)

編集ということについて概論的にまとめられている1冊。2〜3年前に初めて読んで、もっと早く出会って読んでおけばよかったと思った本です。編集って何をすることなのかを俯瞰して把握することができるので、編集者を目指している人にはとてもお薦めです。しばらくの間、若手の部員には読め読め言ってました(笑)。


『さらば、わが青春のジャンプ』(西村繁男・幻冬舎文庫)

『編集者という病い』(見城徹・集英社文庫)

「編集者って一体どこまでやったらいいんだろう」と悩んでいた若い頃に、そんな悩み自体が無駄だと思わされた2冊。無意識に自分を枠に閉じ込めていることに気付かされます。その時その時大事だと思ったことに対して、どれだけ早く誠実に動くことができるのかが何より重要なんですよね。


『荒木飛呂彦の漫画術』(荒木飛呂彦・集英社新書)

荒木先生が惜しげも無くご自身の漫画作りについて語ってくださっている1冊。漫画編集者になりたい方にはぜひ読んでほしいです。


『職業としての小説家』(村上春樹・新潮文庫)

村上先生が小説家というものについて書かれている1冊。デビューしてプロになった漫画家さんたちにお薦めしている本ですが、編集者になりたい方にも、作家という職業がどういうものかについて理解する助けになると思うのでお薦めです。



『花伝書(風姿花伝)』(世阿弥(編纂)、川瀬一馬(翻訳)・講談社文庫

こちらも一時期デビューした漫画家さんや部員にお薦めしていた本。非常に有名な古典であり、芸術論であり、教育論であり、ビジネス本としても読めますが、エンタメの世界で生きていくうえでの一つの指針にもなると思います。色々なところから出版されていますが講談社文庫版読みやすいですよ。(←宣伝w)


『選択の科学』(シーナ・アイエンガー(著)、櫻井祐子(翻訳)・文藝春秋)

「選択」をテーマにした様々な研究、実験、調査がまとめられている1冊。単純に面白く興味深い研究が沢山書かれていて読み物としても素晴らしいのですが、編集者がなぜ必要とされるのかという一つの答えも見つけられました。結構いろんな人に薦めているのですが、かなりのボリュームだからか、あまり読んでもらえてない本でもあります(苦笑)。とってもいい本なんだけどな。


以上の7冊です。

これまでに僕が読んでよかったと思って他の誰かにお薦めしたことがある本、というだけで、他にも沢山よい本はあると思います。本に限らず、WEBサイトやメルマガやこのnoteの中にも参考になるものはいっぱいあると思いますので、色々と探してみてください。

ではでは。

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