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映画

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#日記

日記: 日々と娘と映画と

桜がヒラヒラと散る様をみたら、2000年代の岩井俊二映画を思い出した。 松たか子主演で北海道から上京した大学生一年生の瑞々しい姿を捉えた『四月物語』。制服似合ってないね、などといいながら桜並木を駆けながら高校に進学する2人の可笑しくも美しい映画『花とアリス』。どちらも何度観たか数えきれない程に偏愛している作品である。 昨日、初めて生後5ヶ月になった娘を連れて地域の子育て支援センターという場所に行ってみた。 当たり前のことだけれど人間は行動あるのみなのだなと、些細なことな

2024/03/30の日記:Remember Mr. Lawrence オッペンハイマーにおける役者トム・コンティの位置付け

オッペンハイマーを観てきた。映画全体の感想は多くの人が、より鋭敏な人が物語や演出の構造における気付き、感嘆を現してくれるだろうから、自分の視点で最も驚き印象に残った一点について書く。 スタッフロールでトム・コンティの名前を見つけたとき、声を上げてしまった。アルベルト・アインシュタイン役が彼であったのだ。 トム・コンティ。 大島渚監督「戦場のメリークリスマス/Merry Cristmas Mr. Lawrence」でジョン・ローレンスを演じた役者であるが、 その柔和で温か

2024/03/24の日記 : 映画版「薔薇の名前」とダークソウル3、読みと深読みとフロム脳

 毎度のことながら傾倒しております、年間読書人氏のレビュー記事で知った「エーコの読みと深読み」を買って読み終えていたので、1986年の映画「薔薇の名前」を観た。 「エーコの読みと深読み」は、学者であり作家ウンベルト・エーコが代表作「薔薇の名前」「フーコーの振り子」の反響を経て、読み手の想像以上の解釈の広がり、作者の意図を遥かに超えたその飛躍に触れるにあたり、適切な範疇の読解"読み"と夢想妄念の類"深読み"の線引はどこにあるのか、ということを論じた講義を本にしたもの。それに加え

『螺子を巻く』、あと『首』

 例年と比べてあたたかい秋が続くなぁ……と油断している皆様、さきほど知ったのですが、明日から寒波到来とのことですよ! もし周知の情報であるならば、情弱が過ぎるKH、今日も薄着で美しき四季を想ふ──。  と、どうでも良い前置きではございますが、この度『文章・創作のサークル様』にお力添えをいただき、電子書籍を発売いたしました。  短編ではなく一作品として完結させた本作ですが、予めあらすじを言ってしまえば「父が娘を連れて高野山、奥之院を歩く」という、ただそれだけの小説です。勿論

9/10 ぴあフィルムフェスティバルへ

ぴあフィルムフェスティバルへ。髙橋監督『サッドカラー』が入賞&上映されている。 上映後、国立映画アーカイブの2階がまるで高円寺シアターバッカスかよ、という雰囲気になり大変驚く。こんなにみんなしゃべるんだ。いい光景を見せてもらう。 監督と新作のビラ配りをしていると、Uさん。気づくと監督もファンたちに囲まれたり2ショットを撮ったりしていたので、雑談して過ごす。 壇上で荒木さんの問いになぜか「人望がないんですよ、ぼく」と話しているの、本気か冗談か分からないテンションで話していたな

最近よく映画を観ている気がする。

前回書いたものから引き続き。 最近よく映画を観ている気がします。 それは…無職なので…。 そして観たい映画が上映されてたというただそれだけなのかもしれないけど。 あとは…わたし的に最近よく映画観に行ってるわという話です。 普段が1年に1度名探偵コナンを観に行くくらいにしか映画館では映画を観ないので…そこから考えると観てます!って話なんですが…。 前回書いたnote以降は風邪を引いたこともあり…観たい映画に行けなかったりもしましたが…。 1つ観にいきました。 東

日々と少女映画 | オン・ザ・ロックとバービーと

時々訪れる実家の父親の不用意な発言に苛立ちと悲しさを感じることが増えている事に最近になって気がついた。父の明るく陽気で優しくて面白い側面が今の私には見えなくなってしまい、反対に亭主関白で家父長制の権化的な父にもやもやとすることが増えてそのことに悲しさを感じてもいた。 でも、最近になりその事に少しだけ自分の中で良い方向に折り合いがついてきたようなきがしているので書いておこうと思う。 思えば賢明な両親の献身的な教育のおかげで、子供の頃にははみ出しもので親に苦労をかけてしまった

君たちはどう生きるかを観てきました。

君たちはどう生きるか 映画館で観てきました。 1人で観ようかなと言っていましたが…友達と。 上映がはじまってからずっと観るかすごく迷って、悩んでました。 予告もなく、観た方の感想も色んなものがあって…。 パンフレットの発売もまだ。 声優さんの名前が少しと米津玄師さんの曲がエンディングでかかること…のみ。 米津玄師さんの曲というだけで観る価値あるなあって米津玄師さん好きなわたしは思ってしまいますが…。 普段ジブリを映画館で観ることはあまりないんです。 今回は情

何にも情報がないまま映画を観ることの怖さ。

最近、上映が始まった『君たちはどう生きるか』という映画。 情報が上映されてから少しずつ…。 主題歌は米津玄師さんの地球儀。 声優は結構豪華な俳優さんたち。 観たいような…。 観なくてもいいような…。 個人的にはすごく迷っています。 そもそも…ジブリをあまり映画館で観たことがありません。 作品もあまり観たことがない方だと思います。 だけどタイトルを観ても気になる。 米津玄師さんの曲だけでも観る価値はある気がしているし…。 豪華な俳優さんたち。 観たいとい

土曜日の午後、『ザ・ホエール』を観た

『ザ・ホエール』を観た。思考がまとまらない。ベッドの上で見ていたのに、気づくと机に向かって台詞を書き綴っていた。まとまらない。まとまっている文章を期待している人は、ここから先は読まないほうがいい。作中にもあった、「エッセイなんかやめろ、正直に書け」というチャーリーのメッセージを受け取って、断片的に、思考を綴りたい。あとでまとめる、では意味がない。今書かなきゃ。評価されるとかしないとかじゃなく、感じたことを、純度高いまま、書き残さなきゃ。何のために?そうしなければいけない気がす

2023年3月4日 日記

朝、少し早起きして、作家の温又柔さんときたしま君で出版社した『日本語に住むということ』の刊行記念イベントに行くために、妻と三鷹へ向かう。三鷹は僕が東京で一番好きな街ということと、久しぶりに友達に会えるということで、胸が高鳴るのを抑えつつ自転車を漕ぐ。頭の中で、mooolsの「街は今 友達に会いに行くときの匂いがしている」がリフレインする。 三鷹の書店UNITÉさんに着き、まずお店の素晴らしさに驚く。近所にあったら頻繁に通ってしまうよ。ますます三鷹に住みたくなる。

初恋見たよ

1月末。寒い。犬と一緒に寝たい。絶対に犬を抱きしめながら寝たい。布団を二枚重ねて寝ているが寝相が悪すぎて朝起きたらだいたい一枚しか被ってない。凍えながら起きるから寝起きが悪い。先生、英語とか数学とかの前にどうやったら寝相が良くなるのかを教えてくれ! 昨日からついにネトフリの『First Love 初恋』見始めたんですよ。2日で完走してしまった。何よりも濱田岳の役が最初から最後まで最高だった。途中までは順調に見れてたんだけど、婚約者がいる晴道と世英ちゃんがキスしたところで「そ

日記 2023年1月20日

 最近、何かを書くことから遠ざかりすぎていたため、日記を書くことにする。  夜、妻がアルバイトから帰って来たタイミングで仕事も終わりに。夕食は生姜焼き。美味しい。お互いに今日の出来事を話す。妻は今日、酒屋に買い物に来た高齢のおばあさんから「たくさん買って重いから、家まで届けてくれないか」と頼まれ、一緒に歩いて自宅まで荷物を持っていってあげた、とのこと。おばあさんの家の向かう道中、夕焼けが綺麗だったので、「ほら、夕焼けが綺麗ですよ」と言ったが、おばあさんはあさっての方向を見て

花束みたいな恋をした

ずっと観たかった映画"花束みたいな恋をした''を最近Netflixで観ました。 観る前にこんなnoteの文章を書いていたけど。 未だにこれの再生数を超える文章はない。 スキの数はそこまで多いわけではないけど。 インスパイアソングはやっぱり劇中にはかからなかったけど。 彼女たちの曲は劇中に何度か使われていた。 映画"花束みたいな恋をした"の感想を書いていこうと思います。 好きなものが一緒のひと、疑問に思っていることが一緒のひと。 どちらかと言うと嫌いなものが一緒