シングルパパ起業家のタスク管理術

シングルファーザーだからといってあきらめたくない。やるべきことは山積みなのだけど、やりたいこともやりたい。3人の子どものワンオペ育児。家事全般。会社の代表としての雑務。プレイヤーとして同時に常時複数件の案件にたずさわっている。PTAのウェブシステム構築。複数の団体でボランティアカメラマン。ひとり親支援。文章を書いて、写真を撮って、ポッドキャストを配信して。読書もするしゲームも欠かせない。イベントを主催したり、イベントに登壇したり。それからマッチングアプリで恋活も。

多種多様なタスクをどうやって管理するのかというのが問題だ。僕はとくに変わったことはしていなくて、TODOリスト(やることリスト)をつくって管理している。ただ少しだけ工夫していることがある。このTODOリスト方式のタスク管理には誰もが陥る「あるある」が存在していることに気がついている人は多いと思う。居座りタスクがタスクがいつまでも居座ってしまう。タスクを消化しても次のタスクが降ってきてしまう。その結果、TODOリストがいつまでも空にならない。挙げ句の果ては、タスクを管理するというタスクが発生してしまう。これをいかに回避するか。

3つの基本原則というものをつくっている。実戦可能なシンプルな仕組みであること。人類が処理できるタスクは一度にひとつだけだと心に刻んでおくこと。TODOリストは必ず空にすること。この3つの基本原則に則ってタスク管理をしていく。

まずはTODOリストをふたつに分ける。僕はINBOXとTODAYという名前のリストに分けている。INBOXはみんながイメージするTODOリストで、タスクが発生したらどんどん放り込んでいくものだ。リストがいつまでも空にならないというのは、このリストだけしか用意していないのが原因だ。そこでTODAYリストという今日やることリストをつくっておく。毎朝あるいは前日の夜にINBOXから1日分のタスクをTODAYリストに移動させる。やや少なめにしておくのがポイント。このTODAYリストを空にするというのを目的とする。今日やることが空になれば、あとは心置きなく遊べるし、リストを空にしたという達成感を得ることができる。

INBOXからTODAYリストへの移動は少なめにというのが重要で、この方式を続けていると1日に達成できるタスクが予想以上に少ないことがわかる。1日の終わりにどうしてもTODAYリストにタスクが残ってしまったら、それはいったんINBOXに戻す。とにかくTODAYリストを空にして1日を終わることが大切だ。ふたつのリストは紙に書いてもいいし、スマホのアプリでもいい。複雑な機能は必要ない。よく優先度なんかを設定したがる人がいるのだけど、人類が処理できるタスクは一度にひとつだけなので、タスクが上から下に並んでいるだけでいい。TODAYのほうは随時、INBOXのほうは気が向いたときに並び替える。そうしていくと下の方にずっと居座るタスクがでてくるのだけど、そういうものは実はやらなくていいタスクだったりする。

タスクは達成可能でなければならない。小さい方が達成しやすいので、分解できるものは分解する。例えば洗濯機を買うというタスクであれば、設置場所の広さを測る、洗濯機を選ぶ、洗濯機を買うという具合に分解することができる。達成可能なタスクはゴールが決まっている。どうなればそのタスクを完了したことにしていいのかが明確になっている。だから「~を確認する」「~を調べる」といったタスクはなにをどうすればいいのか曖昧なので達成することができない。その場合は、タスク名を動詞で終わらせるというコツがあって「~を~する」とすると達成可能なタスクになる。僕は仕事でクライアントにタスクを出してもらうときにも最後が動詞で終わる名前にしてもらうようにお願いしている。

世の中にはたくさんのタスク管理術があるのだけど、これだけシンプルだと挫折しにくいんじゃないだろうか。いい意味で自分の能力を過小評価することが重要で、一度にひとつのことしかできないし、ゴールが決まっていないことはできないと考えておくのがいいと思う。そしてTODAYリストにはやるべきことだけでなく、やりたいことも入れておく。忙しくてもやりたいことはやりたい。シングルファーザーだからといってあきらめたくない。

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