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星の読み方は物語の作り方と同じ。

 突然、ホロスコープをちゃんと学んでみようというブームがやってきた。今までも興味があったけれど、それぞれの天体やサイン、そして月光反転に関して研究するばかりで、基本的なアスペクトやハウス、度数について学ぶことはなんとなく避けてきた。というのも、わたしはネットで出てくるホロスコープチャートのハウスやアセンダントについて疑問があって、「読んでいくのはいいけれど、そもそもそのチャートに間違いがあったらどうするんだろう?」という疑問を捨てきれずにいたからだ。この問いはもう何年も続いていて、インド占星術のハウスを採用してずれを確認する方法が一番しっくりきていたけれど、今わたしが一番いいなと思っているのは、友だちのゆかりさんが師匠に頼んで取り寄せてくれたボンディングチャートだ。これは、出生時間ではなく魂と体が結びついた時間をチャネリングで出したもの。このチャートを見ても、わたしはしばらく疑問を持っていた。納得できる部分とできない部分があって、わたしの疑問の旅は引き続き一旦保留となった。色々な本を読み、実際にたくさんの人のチャートを見てきた中で、突然このチャートに対する信頼感が満ちてくる。わたしはここから、断片的にではなく総合的に、ホロスコープに向かっていかれるような気がしている。これはまさにわたしの月星座乙女座から反転して魚座へ向かっていくイメージだ。わたしにとって35歳という年齢は月が反転していく時期でもある。今、ふとこのチャートが出された日にちを見て驚くのは、"Apr 2022"となっていること。ちょうど2年前にわたしはこのチャートを手に入れたのだ。

 少しずつホロスコープについて学ぶ中で、点と点を集め、繋げて線にしていく作業は創作にも似ていると気がついた。そして、それならわたしはたのしんで、またうまくオリジナルを取り入れながらやっていくことができるのではないかという期待を抱いた。アイディアは点としてやってくる。断片的に詩やあるシーンを書いて保存しておくと、ある日それは繋がって物語になる。わたしはインスピレーションのままに言葉を集めるのが好きだ。繊細に言葉に触れ、仲良くなりながら少しずつ捕まえていく作業が。しかし、それをつなぎ合わせひとつの物語にするのは骨が折れる。めんどくさいし、難しいし、わたしにとってあまりワクワクする作業ではない。しかし、わたしはそれを「しなくてはいけない」ということだけを知っている。わたしが集めた言葉たちは、最後に線になるためにここにいるのだ。もしわたしが言葉たちを捕まえるだけでそのままにしてしまったら、彼らはもうわたしの元にはきてくれないだろうという感じがする。ひとつひとつに注目していくことと、それを並べて全体にしていくことは、視点を変える必要がある。単体では見えていなかったことが繋がりあうことで見える。その時カメラのフォーカスのように合わせる位置を変える動きがある。

 このホロスコープチャートで、わたしのMC(人生の目的)は山羊座18度。このサビアンシンボルを調べてみると、The Union Jack(イギリスの国旗)とある。周りや感情に支配されずに、自分の意思で主体性を持って決めていくこと。自分が苦手だと思っていることに向かい合って、感情をコントロールし目的のために取り組んでいくこと。これは今まさにわたしが発見したわたし自身にぴったり重なる。気の持ちようで、今ある現実はたのしくもストレスにもなる。どうせ取り組まなきゃいけないのだから、どうしたらたのしいかを考えようとする部分、わたしにはあるよなぁと思いながらサビアンシンボルを眺めている。わたしにとって、やはりキーワードは「詩」なのだと思う。サビアンシンボルを眺めていると、ホロスコープの見え方が途端に変わってくる。

 勉強するために読んでいた松村潔さんの占星術入門』の中にこんな言葉があった。

 重要なのは、ひとつひとつ均等に点検していき、最後に、ホロスコープ全体をひとりの人物像としてイメージ化して、まとまりのある絵になるか、ということです。このようなイメージが明白に把握できれば、その後の応用はかなり進みやすくなります。

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 シンプルで当たり前なことではあるけれど、今までのわたしがやってこなかったことだ。太陽星座がなに、月星座がなに、という情報を均等に点検することをつづけてきたので、あとはそのまとめ方というか、全体像の把握というところを強化するだけで受け取れるものが倍以上になるという予感がある。わたしの物語の作り方とまるごと同じ。物語を完成させ、最後に本に製本をする。もっと言えば、それが人々の手に渡り、読まれ、それぞれの解釈がされるまでが一連の流れだ。ホロスコープで言えば、その人が人生を俯瞰して観察し、受け入れ、活かし、世界で活躍していくということなのだと思う。

 「○○座だからこういうところがある」「〇〇座だからこんな人」という表現にはずっと違和感があった。そして、違和感にはいつも真実のサインが隠されている。星の情報をうまく読もうと思うなら、AIに任せた方がその精度はずっと高くなるはずだ。同じように、AIは面白い物語も書くことができる。それは正確で、矛盾がなくて、間違いがないものだ。しかしそこにはきっと温度がない。そういう無機質なものの上に直感や体感覚を乗せていく。それが人間の「こころ」になって、自分以外の人間に届いて混ざっていく。そこに感動が生まれる。わたしたちは時には間違ってもいい。ただ、決して、直感とのつながりをといてはいけない。直感によって完成した物語が波紋を生んでいく。

 わたしはホロスコープについて素人で、興味があって独学を進めているだけなので、詳しい人が見たら間違いだらけなのかもしれない。だけどこうやって、自分で仮説を立てて、自分で調べてみることこそ面白い。人間は最初はなんでも素人なのだし、どの道にもエキスパートがいる。その人たちと比べて間違っていたらどうしようとか、劣っているとか考えてしまうと一歩を踏み出すことができなくなる。教えてもらえば簡単なことに、自らの力でたどり着く。それがゲームの面白さだ。全部のアイテムを備えて、最初からレベル100で、道がわかっているゲームは全然魅力的じゃない。わたしの「しあわせポイント」のサビアンシンボルは「木の高いところにいる老いたフクロウ」だ。これだけで十分。わたしはこうやって調べ、考えていることが面白い。

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