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私たちの老化は止められるかもしれない 死と老化とオートファジー最新研究

「細胞」の中の社会のインフラは人間のそれと比べようもないくらいよくできている。


こんなによくできているのなら、老化したり死なないはずなんです。オートファジー研究の第一人者である大阪大学の吉森保先生はおっしゃいます。

自然界では秩序は崩壊するようにできています。
これをエントロピーの増大といいます。
生物は、エントロピーの増大に逆らう、秩序を維持しようとする仕組みを持っています。
宇宙全体はエントロピーの増大に向かっていますが、細胞の中では局所的にエントロピーが減少しています。

細胞の中の秩序が維持されていたら、老化や死は訪れないはず

ご存知でしたか?アホウドリやゾウガメ、ハダカデパネズミは見た目も変わらず、老化しません。
ある日パタッ!と寿命が尽きたら死ぬんです。見た目も変わらないから私達の言うところのピンピンコロリよりすごいことですよね。
人間は60歳を超えるとがんの発生率が増えます。
ハダカデパネズミは、生きている間、癌にもなりません。
そしてベニクラゲという生き物をご存知でしょうか?このクラゲはなんと・・・
死にません!
死なない生き物と老化しない生き物がいたなんて!この話を聞いた時は衝撃を受けました。

人間はなぜ老化するの?
細胞はよくできていて、本来その持つ仕組みからしたら老化もせず、死ななくてもいいはずなのです。しかし、いつか私たちに、死は訪れます。
なぜでしょうか?
おそらく進化の過程や、集団で生きる中で、老化したり、死んだ方が種の生存競争に有利だったのかもしれないと考えられています。

今、世界中の科学者たちは、死を止めるのは難しいけれど、老化は止められるのではないかという考え方で研究が進んでいます。

注目の「オートファジー」研究も実際に老化を止めようとする研究の1つです。論文の数も近年増えてきています。この分野においては日本が一番研究が進んでいます。
大阪大学の吉森保先生のご研究では、歳をとると「オートファジー」が低下することがわかり、また寿命を延ばすのに「オートファジー」が必要だということがわかってきたのです。
どんな方法で寿命を伸ばしたらいいのか?
次回またお話させていただきます。

それでは、また!

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