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いつだって違った顔を見せてくれるんだよな、砂丘は。│ 鳥取旅行 砂丘編

彼方に広がる燃える砂。夕日に連れられ沈む空。
聞こえるのは波の音だけ。私は地球で一人きり。
寂しくなんてない。自分の脚で立っている。
そう「わかる」ようになっただけなのだから。

砂丘やべええええええええええええええええええええええええええーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!

先に言っとくわ。絶対に行った方がいい。
まじで人生観変わるから。
帰ってきて1カ月くらい経ってるけど毎日砂丘に思いを馳せてる。

いやね、誘われたのよ。砂丘に。鳥取に。
友達に砂丘オタクがいてさ。
遠くから遥々何度も行ってるらしいの。
で、急に「来週、砂丘見に行かない?」って誘われたわけ。

いや、砂じゃん。

もう全然さらさら興味ない。砂だけに。
まぁ暇だったし、まぁ地図帳に載ってるくらいだし、まぁ一回行っとけばもう地名ごと忘れてもいい一種の記憶の断捨離のつもりで承諾。宿泊日から1週間切ってるギリギリの日程で不安をおぼえながら、県下最大の駅・鳥取駅から徒歩数分のビジネスホテルを予約。1名4000円。やっす。

バスで鳥取駅から20分。主要駅から1本で行けるのはありがたい。
走行中に、なぜ目をつぶっているのか聞かれたので、到着までに前情報を入れたくないことを伝えると隣のオタクは満足げであった。バスを降りると観光センターや喫茶店などが並ぶ観光ゾーン。砂丘の姿はどこにもなく、皆の行き先に目をやると、なるほど、長い階段を上った先にあるのだな。すぐに姿を見せないのが"いき"ではないか。

そして階段を上ったさきがこれですよ。とにかくひっろい。
あの丘が近いのか遠いのかよく分からない。
あとなんか、見切れてるけどラクダがいる。あとでラクダ見よー、とか言ってたけど結局、砂丘が楽しすぎて忘れる始末。

で、結局なにが楽しいの?とか思ってるそこのキミ…正しいよ。至極正しい。自分の足で行ってなお説明できない。だって砂以上でも砂以下でもないんだもの。理屈じゃない。砂丘って概念が、そこに付属する空が、海が、楽しい。
間違ってもそれらが我々を「歓迎」してくれているわけじゃない。

そこに「在る」だけ人は感動するのだ。

ただ俺だってふわふわしたことを伝えて終わりたいわけではない。みんなに砂丘に行ってほしい。来春、俺は「砂丘を歩く会」の開催も予定している。そのために魅力をここに記していこうと思う。

寝っ転がれる。

これはね、すごいことよ。もう全く周りなんて気にならない。
今日日きょうび、誰の目も気にせず大の字で寝転がれるところなんてないから。爽快感たるや。寝転んだまま叫んでみちゃったりして。もう全然大丈夫。ぜんぶ砂丘が受け入れてくれる。
そんで、なにが一番感動するって空の広さ。寝転がると視界の隅から隅まで100%漏れなく青空。
あとね、写真は撮れなかったんだけど夜は星が綺麗なんですよ。寝っ転がって見れます。降り注ぐ満天の星空だって貴方のもの。

それと絶対に裸足になるべき。ハンバーグ与えておけば満足する年頃のガキンチョくらいしか靴脱いでる人いなかったけど、なれ。裸足に。気持ちいいなんて次元じゃないから。ひんやりと冷たいところもあれば、太陽の温もりを蓄えたぽかぽかスポットもある。少し固めなところもあるし、踏み入れたら最後、膝まで沈んでいくところもある。あとちょっとチクチクしてるところもある。たぶん枯れた草が埋まってる。歩いてるだけで千差万別、違った顔を見せてくれるんだよな、砂丘は。

海が超~綺麗。

砂丘、すなわち無限に続く砂浜と考えてみてくれ。ワクワクが止まらねえだろ。透き通った水が揺れる、穏やかな波もまた砂丘が見せてくれる一つの顔なんだ。カクカクした言語が書いてある瓶もたくさん打ちあがっているのでひとつひとつ見ていくと海の向こうまで肌で感じることができる。砂丘には世界も詰まっている。

また観光客のほとんどが砂浜まで降りず、その手前の丘の上で満足するのでほとんどがプライベートビーチ状態。夏は水着でレッツ砂丘。なお、離岸流が発生しやすいため条例によって遊泳は禁止されている。理由を知ったあとで改めて海を見ると海の表情がまた違って見える。知れば知るほど違った顔を見せてくれるんだよな、砂丘は。

圧倒的なスケール感。

結局はこれに尽きるんですよ。そこでしか味わえない"本物"を体感してほしい。観光地で記念写真を撮るとき、周りの人が邪魔なことない?あるよね。砂丘はね、人気スポットで写真撮っても苦労せずに人を避けて撮れるから。そのくらい広大なのよ。

一泊二日で鳥取の予定を立ててたんだけど、結局二日間とも砂丘に行った。1日目は快晴。晴れ渡る青空で風も無し。寝っ転がることもできるし、走り回ったりもできる。夕日も陽が沈むその瞬間まで鮮明に見れた。星空も綺麗だった。
2日目は曇りだった。風も強かった。足元標高5cmくらいはずっと砂嵐。一応寝っ転がってみたんだけど顔がズタズタになるレベル。それもまた砂丘。

雨の日はまたきっと違った砂丘が見られると思うし、冬の日は少し寄り添った温かな砂丘が見られるかもしれない。何かを踏み出したい日には背中を見守ってくれるかもしれないし、叫びたい日にはそこに立って受け入れてくれるかもしれない。

そして俺は気付いたんだ。砂丘は自分の「心」なんじゃないかって。
それが「わかる」ようになるキッカケがそこにある。
砂丘は絶対に行ったほうがいい。まじで人生観変わるから。


鳥取旅行 -砂丘編- 完

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