コンセプトはオムレツ。「事業家集団」を目指すナイルが策定した3つの企業バリュー

ナイルでは、2018年に従来のビジョンを刷新し、新たに「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」を掲げました。このビジョンは「社会に根付く仕組みを作り、人々を幸せにする」というミッションを達成するための過程において目指すべき理想像として定義されています。

このビジョンの策定をした結果、これを達成するためにもナイルのバリューも変えた方がいいのではと考え、新たなビジョンを達成するための行動指針となるような3つのバリューを改めて設定しました。

<ナイルの新バリュー>
1.全員、事業家
2.楽しんでいこう
3.戦う友を助ける

これらの新バリューは、私と人事社員、さらに他の経営陣とNNX(Nyle Next X:次世代幹部候補の育成や経営者との視座合わせを目的とした3カ月間のプログラム。選抜された社員は経営会議に参加するなど、経営の現場に触れる)の社員を交えて考えたものです。

今回の記事ではバリューの紹介をするとともに、どのような意図でこうしたバリューにしたのかを紹介したいと思います。

1.全員、事業家

「事業家」というのは、ナイルにとってものすごく重要なキーワードです。ナイルにおいての事業家とは「壁に立ち向かう気概を持つ人」のこと。事業に困難はつきものなので、メンバーにはその壁を成長機会と捉えて挑んでほしいと思っています。

一方で、事業家として大切にしなければならない、成果を出すために必要な要素っていうのは他にも色々あって然りだと思います。「変化を楽しむ」「達成にコミットする」など挙げだしたらキリがないくらいある。

そこで、事業家としての振る舞いやコミュニケーションのあり方を示した「事業家ガイドブック」というのをナイルでは用意して、事業家に求められるマインドセットや行動姿勢を13項目にまとめてあります。さらに、これは「360°フィードバック」という評価制度にも紐づいているので、事業家という概念にブレが生じず、また改善すべき点も明確になるようにしています。

ナイルでは社員全員、一人残らず事業家です。この意識を持ち、日々の業務に相対してほしいなと考えています。

2.楽しんでいこう

先ほど「壁に立ち向かう」と書きましたが、「壁」と聞くと辛そうだな、しんどそうだなというイメージが湧いてしまうと思います。また、「事業家たるもの壁に立ち向かわなければ」と義務感にかられてしまう人もいるのではないでしょうか。

けれど、仕事は楽しくあるべきです。

あくまでナイルという組織はミッション・ビジョンを達成するために存在するもの。もちろん、達成を純度高く追いかけていくべきですが、ここで働くメンバーが楽しくなければ、幸せにならなければ、メンバーひとりひとりにとって、ナイルにいる意味がありません。

メンバーひとりひとりが自分の人生を謳歌するために、「楽しんで行くぜ」という心構えを持って仕事に取り組む。ナイルとしては楽しい組織、楽しい事業にするような取り組みをどんどんしていく。

個人としても、組織としても、これから辛いことでや上手くいかないことがたくさんあるかもしれません。しかし、それを乗り越え、苦労も含めて楽しんでいけたらいいなと思っています。

3.戦う友を助ける

©藤田和日郎 / 小学館
からくりサーカス43巻より

「戦う友」という言葉から「う」を取ると「戦友」になります。普段からお互いに事業家として楽しみながら、目の前の仕事に個人で、あるいはチームとして取り組むことで、「あの人はあの事業ですごい成果を出しているな、俺も頑張ろう」「隣のチームが過去最高の業績を出した。うちのチームもギネス達成を目指そう!」という切磋琢磨する空気が生まれます。

ある種、独立した個人ないしチームとしてやっていくことも大事ですが、自分たちの力だけではどうしようもならない局面は絶対にあります。その時「全員事業家なんだから楽しんで、達成してくださいよ」という空気になるのはあまりにも酷だと思います。そうではなく、お互いに戦っている仲間を助けようという優しさを全員に持ってもらいたいなという思いを込めて、「戦う友を助ける」という言葉を設定しました。

以上が新たに策定したナイルの3つのバリューになります。

必要な要素すべてを盛り込むことができないからこそ、必要な要素すべてを包含する言葉をバリューにいれた

実はナイルの創業当初のバリューは13個ありました。それが幾たびかの改変を経て、最近までは5個になっていたんですね。これを今回で3つまで減らしました。

私は、バリューはメンバー共通の価値観を作っていく上で非常に大切なものだと考えているのですが、数が多ければ多いほどそれを覚えるのにもカロリーが必要になりますし、うろ覚えになったり何がエッセンスなのかわからなくなったりしてしまうと思っています。また、外部向けにアウトプットするものとしても、読み手側(求職者)が疲れてしまいますよね。

一方で、メンバーに持ってもらいたい価値観は挙げだすと本当に多くなってしまう。これもしょうがないことだと思います。実際普段からこういう振る舞いをしてもらいたいというのが3つとか5つとかに収まるわけがないんですよ。

そこで今回のナイルバリューにおいては、持ってもらいたい価値観・振る舞えいを13個作り出し、これを「事業家」というキーワードで括って事業家ガイドブックに切り出して、「全員、事業家」という言葉をバリューに使うことにしました。いろんな具材をまるめたという意味合いでオムレツのようなバリューと呼んでいますが、いくつもの要素をひとつひとつ挙げて結局よくわからないものになるよりも、シンプルなパワーワードを1つ作り上げた方が良いと考えています。

バリューは一人ひとりの意識に深く根付き、行動に反映されて初めてその価値を発揮します。今日からより一層気を引き締め、「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」というビジョンを達成するために社員一丸となって邁進していきます。

※ちなみに高橋飛翔ブログを本記事からnoteにて執筆していくことになりました。定期的に更新していくので、ぜひフォローいただけたら嬉しいです。