ハハ85歳のおひとり日記 初めての別府。初めての湯治。
ハハ85歳。
箱入り娘で世間知らずで82歳まで生きてきた。
お嬢様育ち、ではない。
お嬢様はハハの母で、家のことを何もできないまま母になり、
母業を長女であるハハに託した。
ハハの母はハハをずっとそばに置き、
世間を知らないまま、父に嫁いでしまう。
その父が3年前に他界。ハハ82歳にして、
生まれて初めて、一人暮らしになった。
ハハは、同世代と比べると、体の機能に痛みがなく、健康で頭もクリア。
しかし、生まれて初めての一人暮らしの寂しさに、鬱になりかけ、
そのまま認知症に