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《毒親育ち》白雪姫たちよ、毒リンゴを吐き出せ。


毒リンゴ…それは『罪悪感』。
毒リンゴ…それは『劣等感』。
毒母に植え付けられし『罪悪感』だ。
毒母に植え付けられし『劣等感』だ。

無理やり口に押し込められ、飲み込んでしまった。
その毒リンゴは、まだあなたの胃の中にとどまっている。
完全に消化されていないからこそ、あなたはこの記事を読んでいるのではないでしょうか?



◎毒親育ちには魅力的なひとが多い


これは私の実感だが、毒親によって精神疾患になってしまったパターンの女性は突出したものを持っている人がほとんどだ。
精神科医が書く本にもそういった記述は多い。
実際に私自身そういった方と対面すると、所作が美しかったり、勉強ができたり、会話のときの間のおき方がセクシーだったり、言葉の使い方に魅力があったり、博識だったり、美的センスがあったり、ずば抜けたガッツがあったりする。
何か心を掴まれるものがある。
私が同じものを患っているから感じ取るというより、毒親に叩かれる原因がまさにその『突出した何か』だからだ。

ちなみに、『可愛くない』『ブサイクだね』と娘に言い聞かせ自信を削ぐ毒親もいる。

私自身、ずっと自分を『醜い容姿をしている』と思い込んでいた。



◎毒母が娘にするのは主に❝口撃❞


私は機能不全家庭出身、毒親育ち。

父はモラハラの塊でアルコール依存。
母は私を罵倒し、人格を否定し続けていた。
自分の言うことをきかせるためには暴力もふるった。
『お前には価値がない』
『お前は幸せにはなれない』
『お前は可愛くない』
『お前は落ちこぼれだ』
『グズでのろまで出来損ないだ』

あげたらきりがない。

私が何をやってもアラ探しをして、結局は私を罵る。
そんな母だった。


私と母は容姿がよく似ていて、声もまるっきり同じ。
祖父母ですら聴き分けることができなかった。
子供の頃の性格までそっくりだったらしい。
私は小学生の頃に祖父の家を探検していて母の小学生時代の『通信簿』を見つけたのだ。
そのコメントを読んで私は祖父に訊いた。
『…おじいちゃん?お母さんのと私の通信簿おんなじこと書いてあるよ?』
「…そうじゃ…うた(私)とそっくりじゃった。
お母ちゃん、おかしいのう…
自分とおんなじなのに、うたにこんなにキツくあたって…おんなじなのにな…おかしいのう…」



◎母は私を恐れていた


心理学の言葉で「白雪姫コンプレックス」という言葉がある。
すごくすごく平たく言えば、母親が娘を憎悪することだ。
(もともとは祖母から母へ、母から娘への虐待連鎖に対して使われる言葉だが、私はこの言葉の本質を自分の経験から読み解きたい。)

白雪姫って継母に命を狙われるけど、実はこの話もともとは実母が娘を殺そうとする話だったのだ。
年代が下ると「さすがに実の親じゃマズイだろ」と加筆されたようだ。


魔法の鏡に母は問いかける。
『この世で一番美しいのはだぁれ?』

あとはご存知のとおりだ。



子を産めば、母体はエネルギーを消費する。
体型も変わる。
肌の質も変わる。
言葉が悪いけれど、まるで『子』と引き換えに老いるように。

そんな自分の体の変化を見て、母は私に憎しみを抱いた。

『私は不幸になったのに!
お前だけ幸せになるなんて許さない!
絶対許さない!』

何度も言われた。


私の母は私が幼い頃から、私を『女』としてみていた。
3歳の私でも、何というか「ライバル心」を燃やされているのを感じていた。
まるで、同じ男の子を好きになっちゃった同い年の女の子みたいだった。



私の母はそこまで頭は良くなかったが、容姿は良く、鈴のようによく通る声をしていた。

それを本人はちゃんとわかっていたし、そんな自分の見せ方もよく理解しているひとだった。

だからこそ、彼女は私が許せなかったのだ。

同じ顔をした、同じ声の女が目の前にいる。
しかも、格段に自分より若いのだ!!
明らかに自分より未来のある女が目の前にいるのだ!

白雪姫の母娘関係のこじれの原因は主に『若さ』『(母本人が感じている)女性としての魅力の低下』に対するコンプレックスであることが明白だという。



私が成人して、母と離れた頃。
父と正式に離婚したばかりの彼女は私にこう言い放った。
『アタシはもう男に抱かれたりはないだろう。
だが、お前はまだ若い。
男に抱かれることもあるだろう…
そんなの…そんなの許さない!!
お前だけ、お前だけ何でそんなにズルいんだ!
ズルい!ズルい!ズルい!
お前のせいで私は不幸になったのに、お前だけ幸せになるなんて許さない!
絶対に許さない!』


これが私を産んで21年間思っていたことだったか…。
すべてが要約されていた。



◎娘が自分より勝っているから❝潰したい❞


娘を攻撃する母親は、娘の能力やポテンシャルを非常に恐れているのだ。

だから潰そうとする。

あまり露骨に潰すのはハタから見たって『明らかな虐待』になってしまうから、言葉や態度で攻撃するのだ。
ダブルバインドや人格否定はその最たるものだ。

とにかく『劣等感』を植え付ける。
必死に植え付け続けるのだ。

私の場合、母が執着したのは『見た目』だったが、それが別の魅力であるパターンもあるだろう。



ただでさえ毒親育ちには『能力』がある。
人の顔色を伺うのはひとつの能力だ。
うまく波風立てずに『へらっ』と笑顔で会釈できるのも能力だ。
空気が読めて、それに合わせて対応できる。
これを能力と言わず何と言う?

どんな言い回しをしたら周りを不快にさせないか瞬時に判断できる。
眼力を込めてハッキリ言うより、伏し目がちに『あの…これなんか素敵だなって思ったんですけど…』と控えめに伝えたほうが『周りが味方してくれそう』とか瞬時に判断できる。
何故か?
ずっと顔色を伺って生きてきたからだ。


罪悪感という毒リンゴを吐き出した白雪姫が、この能力を発揮したら最強だとは思いませんか?
少なくとも、ゆらゆらとうまく世渡りできそうじゃなぁい?



毒親は色々な手を使って、娘に『罪悪感』を植え付ける。
もはやプロだ。
『あ〜あ、〇〇のせいで△△が可哀想』
『もー知らない』
『〇〇のせいでこうなったんだよ?』
『お母さんは被害者なんだよ?』


その罪悪感はまさに『毒リンゴ』。
本来ならば飲み込まなくていいもの。

毒親はじわりじわりと毒で娘を殺そうとする。
物理的な殺害ではなく、罪悪感で支配して『娘の思考回路』を殺すのだ。


『自分で考える力』『自分で決める力』を無くした娘を『戦利品』として所有してしまおう。
❝私の勝ちよ!❞
そう宣言してやるわ!!

それが毒親の願いなのだ。

なぜなら、彼女たちは娘を本当は恐れているから。
心のどこかで『娘に敵わない』と認めている。
しかしそれを認められないから、娘の口をこじ開けて毒リンゴを押し込め続けるのだ。



つまり、毒親に攻撃されている時点で、娘の方が勝っているのだ。



だから、そんな毒リンゴは吐き出してしまえ。

この世に美味しいまっとうなリンゴはいくらでもあるじゃないか。




さあ、白雪姫たちよ。
毒リンゴを吐き出せ。






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