「お姉ちゃんと呼ぶな!」と両親に爆ギレした話

最近、選択的夫婦別姓や家父長制について調べています。そういったことに興味を持つのは私が“家”という制度に苦しんできたからです。

私の両親は昭和の人間なので“家”の形の中で、“お父さん”“お母さん”という役割を果たすことに邁進し、そして私には“お姉ちゃん”という役名を与えました。

父の兄弟構成は、姉父妹の三人兄弟。
母は、姉姉母の三姉妹。
というわけで彼等はどちらも弟であり妹でありました。
故に、彼等には“理想のお姉ちゃん像”というものが抱かれており、私は私という個人ではなく「弟のお姉ちゃん」として育てられました。
弟だけは「名前」で呼ばれることが許されてました。
(なぜ姉や兄はお姉ちゃん/お兄ちゃんと呼ばれるのに、弟や妹は弟/妹とは呼ばれないのでしょうか)

また彼等は、女らしさのようなものを私を求めました。
例えば『女の子はお家のお手伝いをするもの』と言ったジェンダーロールの押し付けや『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい』などがありました。

そういった押し付けが私は心底嫌になり、21歳くらいの時に
「お姉ちゃん、お姉ちゃんと私を呼ぶな!!私は弟のお姉ちゃんではあるが、お前たちの“お姉ちゃん”ではない!!」
と爆ギレしました。
それ以降お姉ちゃんと呼ばれる度に指摘し、それによりほぼお姉ちゃんとは呼ばれなくなりました。
弟が一緒の時や不意にお姉ちゃんと呼ばれることもいまだにありますが。
母親は納得したようですが、父親は「お姉ちゃんはお姉ちゃんなのに…」と不服そうではありました。

両親曰く、親が私をお姉ちゃんと呼べば弟もお姉ちゃんと呼ぶようになるだろうと思ってお姉ちゃんと呼んでいたとのことですが、弟はそれを幼い頃から頑なに拒み、私のことは名前呼び捨てで呼んでます。
私が弟にお姉ちゃんと呼ばれたかったわけではありません。弟に私をどう呼ばせたいか、といった親のコントロール欲も不愉快です。

“お姉ちゃん”になった/ならされたことのない私の両親には私のこの気持ちは一生わからないことでしょう。

望んでいないジェンダーロールから私たちは解放されるべきなのです。


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