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教師と子どもが向き合えない仕組みと現実が、日本にある。恩師と話して考えたこと。

先日、久しぶりに高校時代の恩師に再会した。


私は学生時代、というか数年前まで、保育や教育にさして興味がなかった。
小さい子供は好きだったけど、学校の先生と言うとすごく大変なイメージしかなかった。学校の先生になりたい人って神だなーくらいに思っていた。


今もそのイメージは持ちつつも、学校の先生次第で、子どもたちの人生が大きく変わるだろう、ということもイメージできている。


この度再会した先生(以下、 A 先生と呼ぶ)は、社会科の先生だった。
現在は定年退職し、ご自身で子供たちの居場所となるフリースクールのような場所を運営したり、日本全国旅行したり、元気で活発だ。


ちなみにA先生に再会したのは、これまたコロナのせいでなかなか会うことができなかった、高校時代の友人たちと集まる場。
今や住む場所も、名古屋静岡神奈川東京とバラバラなので集まることも難しいが、久しぶりに会ってもその時間のブランクを感じさせないくらい、気楽に話せる仲間がいることに改めて嬉しい思いを抱いた。


それはさておき。

私は A 先生に、教育者の方に直接聞いてみたいことがあった。

今の学校教育ってどう思いますか?
子供たちのための教育に、なっているのでしょうか?

と。

以前記事にもしているが、小2息子が公立小学校に通っているが、なかなか学校を楽しめていない。


夏休み明けは2週間ほどほぼ家で過ごし、現在はほとんど通っているが、ほぼ毎日「学校楽しくなーい」と心境を吐露している状態だ。

息子のその状況を受けて、私もフリースクールや不登校について本を読んだり、ネットで検索したりして少し勉強した。


だから、 A 先生に率直に言ってみた。

「息子が、学校が楽しくないと言うんです。」

すると A 先生はまず簡潔に、こう言った。

先生達に、時間がないんだよ。

小学校や中学校の先生たちが激務で、働き方改革を進めていることは、私も聞いたことがあった。
A先生は続けて、丁寧に説明してくれた。

俺たちが教師やってる時代は、教材研究を一生懸命したんだよ。どういう話の流れで行こうとか、どういう構成にしようとか。
それに、授業中にちょっとした小話や世間話をする時間の余裕もあった。

でも、今の先生にはそういう時間が、全然ない。

4月に、『1年間こういう計画で行きます』というのを提出させられて、それに沿って学習を終わらせなければならないから。

それに生徒がちょっと喧嘩をしたとか問題があったなると、必ず担任の先生がその現場に行かなくちゃならない。
そういう時すらも、子供と向き合うことができない。
なぜなら、そうした問題行動に対しても、学校や教育委員会に対して『原因はこうで、こういう話を子供として、結果こうなりました』という報告書を、即座に提出しなければならないから。

だから先生達は、授業楽しくすることができない状態になっているんだよね。

すごくリアルで、歯がゆい話だ。

つまり、教育委員会や自治体が掲げる大げさな目標を形式上達成するために、教師が子供達と向き合う時間を奪っている、と言えるのではないか。


きっと教師の方々は、大志を抱いて教師になってくれる方が多いのではないか。
子ども達により良い教育を届けたい、学ぶことの楽しさを伝えたい、人間関係の楽しさを共有したい、健やかに育ってほしい。
私なんぞそんなこと学生時代に1ミリもよぎった事のない考えで、それだけでも尊敬する。

しかしながら、現場は厳しい。そうした希望が、全て叶えられるわけではないのだろうと思う。
それは、日本という国の教育制度や学校制度が、産業革命後に入ってきた旧態依然な形のまま、いまだ続いていることが大きな原因になってしまっているのではないか。
つまり日本の公教育制度は、先生方が子供たちに向き合い、子供たちが今学びたい学びを届けるために必要な時間、教材、環境設定などのリソースを与えられない仕組みになってしまっていると、考える。



A先生と話したこと、そこから考えたことをざっくりとまとめてみた。

この記事を読みの方で、現役の教師の方や以前教師をされていた方などいらっしゃったら、是非ご意見やご感想などお聞きできたら嬉しいですm(_ _)m


では、今日はこの辺で!

最後までお読みいただきありがとうございました!!



hona



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