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『桐島、部活やめるってよ』TRPG

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映画『桐島、部活やめるってよ』を題材としたTRPGルールブックのまとめ集です。
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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その1(概要)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その1(概要)

0 イントロダクション

 あの桐島君が部活をやめたという事を、私ですら知った。
 月曜日、ホームルームが始まる前に駆け込んできたバレー部員の男たちと桐島君の彼女がモメているのを聞いて知ったのだ。
 へーっと思う私は机に突っ伏している。これが私の、今日一日の基本スタイルになる。
 別に眠いわけじゃない。夜は眠り過ぎているほど眠っているので、アタマは冴えているし、耳だってよく聞こえる。教室のざわめき

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その2(キャラクターメイキング編)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その2(キャラクターメイキング編)

2 キャラクターメイキング このゲームは、サンプルキャラクターを用いたクイックスタートはなく、キャラクターを1から作るところからがスタートとなる。

 映画に出ていたキャラクターたちを、プレーヤーが直接操作する事はできない。彼らはGMの裁量で、NPC(ノンンプレイヤーキャラクター・プレーヤーが直接操作できないキャラクター)として登場する事がある。

 キャラクターシートはこちらからダウンロード出来

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その3(行為判定・日常点編)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その3(行為判定・日常点編)

3 行為判定 桐島TRPGでは、「キャラクターが成功するか失敗するか分からない」行動を行った時に、【行為判定】という処理を行う。
 このゲームは【行為判定】をとにかく行い、キャラクターたちの「日常」を描くのが目的のため、些細なことでも判定をしていくのをお勧めする。そのキャラクター達が日常で行っているであろう行為を、「判定」というランダムを持ちこみ、描写していくのがこのゲームの醍醐味である。

 判

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その4(進行編)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その4(進行編)

7 シーンとその進行 『桐島』TRPGは、数日間をいくつかのシーンで区切ってキャラクターが判定を行う。
 目安としては3日間だが、短縮しても多くしてもよいだろう。

 GMは、最初に何日間の話にするかを宣言する。
 キャラクターを作成したら、プレーヤー間で簡単にそのキャラクターの自己紹介と、GMの持参したNPCキャラクターをチェックする。
 ボーナスポイントリストがあれば、それを提示する。誰がどう

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その5(特殊な判定、補足ルール編)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その5(特殊な判定、補足ルール編)

9 特殊な判定【友人作成判定】
 ロール中、【友人関係】を結ぶ事が出来る。ただし、このゲームにおける【友人】は、「相手と秘密を共有できる」くらい、深いものである。
 そのため、容易には【友人関係】は結べないと考えてよい。それでも、話の流れ上、友情関係が結べそうだと思ったら、【友人作成判定】を試みる事が出来る。

 プレイヤーは【友人作成判定】を宣言し、どのようなきっかけで友人となるかの説明をする。

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その6(ソロリプレイ1)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その6(ソロリプレイ1)

14 テストリプレイ ランダム事件表を用いれば、もしかしたらソロプレイも出来るかもしれないと思い、やってみた。以下はルールを作ったばかりの筆者による、GM・プレイヤー一人二役のセッションのリプレイとなる。このゲームシステムを用いた初めてのセッションであることは言うまでもない。

 キャラクターは、イントロダクションで描いた女子生徒をイメージして作成。あの文章はこのTRPGを作る時、スケッチのように

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その7(ソロリプレイ2)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その7(ソロリプレイ2)

■土・日の時制 ここは目標日常点を設定されない。
 飛ばしてもいいが、せっかく技能があるので「休日写真を撮ってた」と言う事にし、技能の使用を宣言(二日間もやるのはだるいので、ここでは一緒くたの時制として処理)。
 街の様子でも撮ろうと、あちこちカメラのシャッターを切る……
 難しい写真ではないので難易度は5。【器用判定】で、目標値は3。ファンブルさえしなければ成功するはず……出目は「8」。
 判定

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その8(ソロリプレイ3)

『桐島、部活やめるってよ』TRPG その8(ソロリプレイ3)

■三日目 火曜日 最初の時制は朝のHR後。教室を選択。原作映画だと、【梨紗の所に「今日桐島くるらしいよ」と友弘が報告しにくる】が発生するので、それを聞きに。

「聞いた? 来るらしいよ今日桐島」
 という言葉が、深柄の耳に入る。移動教室の準備で騒がしい教室の中、寝ているフリをしていた深柄は、詳しく聞こうと耳をそばだてるが、その知らせをうけた女子――桐島君の彼女の飯田さんは、特にリアクションをする事

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『桐島、部活やめるってよ』TRPG その9(ディレクターズノート)

ディレクターズノート なんとなく作ってみた感想などを。ただし、あまりまとまっていない。思い付いた事を、とりあえず書き連ねて見る事にする。

 TRPGというゲームを愛好するようになってまだ日も浅いが、TRPGの欠点と言いますか、「題材がファンタジーとか多くて、人を誘うのが気恥ずかしい」というのがあった。
 べテランプレイヤーの方に、「何でTRPGはファンタジー要素が多いんでしょうか」と尋ねた事があ

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