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著…NHK『すくすく子育て』制作班編 『親って大変! 私たちの子育て手帖NHK Eテレ番組『すくすく子育て』公式』

 子育ては親だけではなく、皆でするもの。

 だから色んな世代の人にこの本をおすすめしたいです。

 ●子どもがイヤイヤ期で何事にも「イヤ」と言う時、自分の気持ちに余裕がないと、つい怒鳴ってしまう。「自分は良い親ではない」と落ち込む。

 ●SNSでは他のママたちはキラキラ輝いているのに、自分はまとまった睡眠も食事も入浴も出来ずボロボロになっている。どうして自分だけはダメなんだろう? と悩む。

 ●電車に乗っていたら子どもがぐずり始め、他の乗客から怒鳴られてしまった。それ以来、子どもを連れてスーパーへ出かけるだけでも、誰かに何か言われるのではと怖くなった。

 ●24時間、年中無休で子どもと向き合っているのに、友人にも夫にも「専業主婦はヒマ」「楽しそう」などと言われて、大変さを分かってもらえない。

 ●共働きで子育てをしているが、夫は育児も家事も妻がして当然だと思っており、平日よりもむしろ夫のいる週末の方がどっと疲れる。

 ●休みの日に育児や家事をしているが、妻から「俺やってる感」を出している、と言われて、どうすれば良いのか戸惑う。

 ●夫婦共に親戚や友人が近くにいないので、疲れた時やいざという時に誰にも相談出来ない。

 ●子育てしながら働いていたら「どうして働くの? 子どもがかわいそう」と言われ、専業主婦をしていると「どうして働かないの?」と言われる。

 といった親たちが抱えている気持ちが、文章だけではなく漫画も添えて描かれています。

 「完璧な子育て」も「立派な親」も存在せず、皆がそれぞれ頑張っているということが伝わってきます。

 独身で子どものいないわたしは、子育て世代へのサポートといったら、土日の出勤当番を代わるとか大変そうな業務を分担する程度のことしかしていないので、偉そうなことは言えないのですが…。

 この本を読んでいたら、街中で困っていそうな人を見かけた時に「何かお手伝い出来ることはありませんか?」と思い切って自分から声をかけるようにして、何か少しでもサポートしたいな…と思うようになりました。

 また、この本に出てくる、

 「〝子どもを産むのは自己責任、自分で決めたことだから親が自分でなんとかしろ〟という空気がとても強い。日本はただでさえ少子化が進んでいるのに、子どもを邪険にし過ぎている」

(私たちの子育て手帖NHK Eテレ番組『すくすく子育て』公式 P26から引用)

 「これまでの人類の歴史の中で、母親が朝から晩まで子どもと向き合って、孤立して子育てをした経験はありません。これまでは、常に集団で子育てをしていたことがわかってきています」

(私たちの子育て手帖NHK Eテレ番組『すくすく子育て』公式P155から引用)


 という言葉が示す通り、皆で子育てをしていく世の中になれば良いなと思います。

 皆で子育てをする気もないのに、「少子化なんだから沢山子どもを産みなさい」「今時は良い家電もあるのだから、育児も家事も仕事も完璧にこなせて当たり前」「親なんだから弱音を吐いてはいけない」なんて言ってくる人もまだまだいると思いますが、それってかなり異常ですよね…。

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